道場が移転し、心機一転で望むのであろうと思われたキングダムの永山大会は
ハッキリ言って失望させられた。夕方5:30より開始と聞いていたので急いで駆けつけて見れば、リング横のテレビでワールドカップをやっており、選手もお客もサッカーに夢中だ。 やっとこさ始った試合もリングの上の照明がチャチで、リング上の選手がよく見えないし、あれでは視力の悪い選手には打撃を受け易くなると思う。
代表の入江選手は試合中も会場内をウロウロし、出番を待つ選手もそれに続く。ハッキリ言って、試合に臨む緊張感というものはカケラも見られなかった。 プロ興行として試合をするにはリングは狭いし、暗いし、カードもしょっぱい。 それでいてリングサイドが5000円という割りには、スタンド料金で入った客も空き席にちゃっかり座っていたりする。 屋台村プロレスを見ているような気分にさせられるのが哀しかった。
しかし、そんな中でキングダムの若手、高津選手はシャープな動きを見せ、タックルなども各段に上達したように見え、今後の彼のファイトが楽しみであり、他にも初試合ながらちょっと気になる菊地選手や、思い切りが戻ればスカッとしたファイトを見せてくれそうな大橋選手も期待したい。
そして、それだけにメインになった入江選手が、体格もテクニックも格下の向山選手を対戦相手に戦い、結局ロストポイントで勝敗が付くという試合内容の後味の悪さが余計に目立ち、よくも観客の中から「金、返せ」コールが起きなかったものだ。 素人相手に『無敗伝説』もないもんだろう?
ヒクソンの道場へ、安生選手の真似をして行くつもりらしいが、入江選手は最近格闘家としてよりも実業家を目指す動きの方が目立ち、そういった一連の動きが選手の大量離脱に繋がったと噂されている。らしい。
格闘家としてリングに上がるので無ければ、ピュアなハートでリングに上がるのでないのなら、1日も早く後輩に道を譲り、後進の指導に勤めて欲しいと思うのである。 最初から最後まで、来た事を後悔するような思いをさせられたキングダム大会であった。 |
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