KNOCK OUT 5.22 後楽園ホール:ぱんちゃん璃奈、一撃パンチでMIREYを1R KO「これからは1階級上のチャンピオンと戦っていきたい」。「やられたらやり返す」バズーカ巧樹、大谷翔司を圧倒リベンジ&初防衛
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
中野駅徒歩3分。平日7~23時、年中無休営業。入会金&月謝2ヶ月分無料!
KNOCK OUT 2021 vol.2
2021年5月22日(土) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無しキックルール
ぱんちゃん璃奈、一撃パンチでMIREYを1R KO「これからは1階級上のチャンピオンと戦っていきたい」
第8試合 セミファイナル 創世のタイガ presents BLACK 女子46.5kg契約 3分3R(延長1R)
○ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE/KNOCK OUT-BLACK女子アトム級(46kg)王者)
×MIREY(HIDE GYM/WMC日本女子&J-GIRLSピン級(45.53kg)王者)
1R 2’30” KO (右ストレート)
元々、4月25日に予定されていたこの大会だが、新型コロナウイルス緊急事態宣言の影響で約1か月延期して開催された。
ぱんちゃんは昨年11月の後楽園大会のMARI戦で右拳を負傷して手術し、半年ぶりの試合。今回で勝てばプロ10戦10勝となる。
MIREYとは再戦で、19年10月の初対戦では、ぱんちゃんが判定勝ちしている。その後、昨年にぱんちゃんはKNOCK OUT、MIREYはWMC日本女子ピン級王座を獲得している。ぱんちゃんはインタビューで「二度と私とは戦いたくないと思われるように、心を折りたい」「今回もダラダラッと勝ってしまったら、言う資格がないので、一つレベルが違うというところをしっかり見せて、みんなが見たいカードを組んでもらおうと思ってます」と発言。試合では有言実行を果たすことに。
いつも以上に笑顔を浮かべ入場したぱんちゃん。試合が1か月延び、待ち遠しかった様子にも見える。1R、長身のぱんちゃんは、いつもよりも低目に構え 前蹴りや膝も使うが、パンチが多めのファイト。度々右ストレート、左ジャブを当てる。
MIREYも度々詰め、右フックや膝を打ってくるが、落ち着いて対処すると、終盤に入り、MIREYの右ローに右ストレート合わせてクリーンヒット。ダウンしたMIREYは意識が飛び、ダメージが大きく、すぐさまレフェリーがストップした。
ぱんちゃんはキャリア2度目のKO勝ちが決まると、何度も叫び大喜び。マイクを持つと涙声で「10連勝ですけど、KOできないと言われ続けて悔しくて、あきらめず下半身強化、上半身強化、全部強化して、倒せる選手になって帰って来ました。これからは1階級上のチャンピオンと戦っていきたいと思いますので、しっかり倒せる、ぱんちゃん璃奈として、これからも応援お願いします」とアピールした。
KNOCK OUTの階級区分では、ぱんちゃんのアトム級(46kg)より1階級上はミニマム級(47.5kg)となり、他団体では48kgが区切りとなることが多い。半年前の試合に比べ、筋量が増え、一撃の破壊力アップを印象付けたぱんちゃん。1階級上でどこまで通用するか楽しみだ。
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「やられたらやり返す」バズーカ巧樹、大谷翔司から3ダウン奪いリベンジ&初防衛
第9試合 メインイベント 無法島 presents KNOCK OUT-BLACK ライト級(62.5kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
○バズーカ巧樹(菅原道場/王者、MA日本スーパーライト級王者)
×大谷翔司(スクランブル渋谷/挑戦者、INNOVATIONライト級王者)
判定3-0 (少30-26/山根30-25/センチャイ30-25)
※バズーカが初防衛
メインイベントではKNOCK OUT-BLACKライト級王者のバズーカ巧樹が、昨年12月大会のノンタイトル戦で判定負けした相手・大谷翔司を相手に初防衛戦を行った。
1R、圧力をかけて前に出て来る大谷に対し、バズーカは回って距離を取りながら、前蹴り、ミドルを当て、中盤には左ストレートを合わせてダウンを奪う。その後も右ハイ、左ストレートで大谷をひるませ、巧さを印象付ける。
2Rも大谷は前に出続けるが、バズーカは回って距離を取り続け、左フック、前蹴りなどを随所でヒット。反撃を許さない。
3R、大谷は変わらず前に出て、ガードの上からでもパンチを連打していると、少し効き目を発揮。バズーカは左耳の付け根あたりをカットし、ドクターチェックが入る。再開後、お互いパンチの打ち合いになると、バズーカがカウンターの左フックをクリーンヒットしまたもダウンを奪う。大谷はダメージが溜まっており、バズーカは左フックを効かせてからの右膝蹴りで2ダウン目を奪い、さらに差を広げ終了。合計3ダウンを奪い、ポイント大差の判定勝ちでリベンジと初防衛に成功した。
バズーカは「やられたらやり返すと決めていたんで、半年前にやられて、倒すと極めていましたけど、倒せずすみませんでした。去年の(KNOCK OUT-BLACK 64kg級王座決定)トーナメントの決勝で西岡蓮太に負けているんで、そいつにもリベンジしたいんでお願いします」とアピールした。
栗秋祥梧、久々の鮮烈KO勝ち
第7試合 BLACK フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺)
×No-Ri-[ノーリー](ワイルドシーサー・コザ/元TENKAICHIバンタム級王者)
1R 3’00” KO (3ダウン:右ハイキック)
1R、No-Ri-が積極的に攻めるが、栗秋は距離を取ってクリーンヒットを免れ続けると、左ボディを効かせてからの左フックてダウンを奪取。ダメージの大きいNo-Ri-に対し、栗秋が右ハイで2ダウンを重ねてKO勝した。栗秋は連敗が4でストップ。久々にコーナーに登ってからの宙返りで喜びを表現した。
九州3冠・銀次、気迫ファイトで小笠原兄とドロー
第6試合 BLACK フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
△小笠原裕典(クロスポイント吉祥寺/元WBCムエタイ日本統一スーパーバンタム級王者)
△銀次(Next零/TENKAICHI&KPKBフェザー級王者、大和KICK 57.5kg王者)
4R 判定0-1 (和田10-10/少9-10/秋谷10-10)
3R 判定1-1 (秋谷29-30/少30-29/和田29-29)
1Rから銀次が前に出続け、積極的に右ストレート、右ミドル等を放つ。だがクリンチで捕まる場面が多く、攻撃が続かない。裕典もなかなか攻撃数が上がらないが、2R終盤には右ストレートでひるませる場面も。
3R、銀次がガムシャラに前に出てパンチを振るい、積極性では上回るが、裕典も随所で右ハイ、右ストレートを効かせ、大差はつけさせず終了する。
延長に突入すると、お互い消耗は激しいものの、銀次が積極的に前に出て右フック等を出し続ける展開。決定打に欠け、ドローに終わったものの、銀次の東京での数少ないチャンスをものにしようとする気迫の伝わるファイトだった。
17歳・花岡竜、KNOCK OUT初戦は松﨑公則に完勝
第5試合 RED スーパーフライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
×松﨑公則(STRUGGLE/元REBELS-MUAYTHAI・WPMF日本・J-NETWORKスーパーフライ級王者、元REBELS-MUAYTHAIフライ級王者)
○花岡 竜(橋本道場/INNOVATIONフライ級王者)
2R 2’46” TKO (ドクターストップ:右肘打ちによる額のカット)
橋本道場の17歳・花岡竜はKNOCK OUT初戦で45歳のベテラン・松﨑公則と対戦。1R、サウスポーの松﨑に対し、花岡が終始圧力をかけ続け、右ミドル、右膝を度々当てて攻勢を維持する。
2Rも花岡が松﨑をコーナーに詰め続け、何発も右ミドル、膝等を当て続けて圧倒すると、最後は右肘の連打で額を切り裂きTKO勝ち。花岡の完勝だった。
古村匡平、麻火佑太郎とのライト級新鋭対決制す
第4試合 BLACK ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
×麻火佑太郎(PHOENIX)
○古村匡平(FURUMURA-GYM/大和MUAYTHAIスーパーライト級王者)
判定0-2 (山根28-29/少29-29/センチャイ28-29)
1R、開始すぐから麻火が右の上段後ろ蹴りで吹き飛ばし、その後も膝、右ジャブ、左ボディを効かせ圧倒する。
2R、古村が組んでの膝、右ローのヒットを増やして挽回するが、中盤には麻火もサウスポーからの左のハイ、ストレート等のヒットを増やし反撃する。3R、古村が右のミドル、ローを多く当て、やや優位で終了する。ジャッジは僅差だが、2Rに2者が古村につけた模様で、古村の逆転での判定勝ちとなった。
第3試合 BLACK スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○炎出丸(クロスポイント吉祥寺/元J-NETWORKスーパーバンタム級王者)
×加藤和也(ドージョー☆シャカリキ)
判定2-0 (山根29-29/センチャイ29-28/和田29-28)
お互い右ロー、カーフを当てるが、クリンチも多く、なかなか均衡は崩れず。3R、中盤から炎出丸が首相撲からの膝蹴りを当て続けて主導権を維持し、差をつけ判定勝ちした。
濱田巧、TEPPEN酒井柚樹との死闘制す
第2試合 BLACK スーパーフライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
○濱田 巧(team AKATSUKI)
×酒井柚樹(TEPPEN GYM)
4R 判定3-0 (秋谷10-8/和田10-8/センチャイ10-8)
3R 判定1-1 (秋谷27-28/和田27-28/センチャイ28-28)
1R、酒井の右ローに合わせ、濱田が右フックでダウンを奪取。その後も右のカーフを効かせるが、酒井も右のカーフをお返しする。
すると2R、酒井がセコンドの那須川天心の指示を聞きながら、左ボディ、右カーフのヒットを増やして巻き返し、終了間際の打ち合いで右フックを当ててダウンを奪い返す。
3R、お互いパンチ、ローを当てるが、両者足の踏ん張りが弱まり攻めきれず、僅差のまま終了する。
ジャッジは三者三様で延長へ。序盤、酒井が左フックを効かせたが、疲れが溜まっており攻勢は続かず。濱田が少しずつパンチのヒットを増やし、右ストレートでダウンを奪取。これが決め手となり、濱田が死闘を制した。
第1試合 BLACK 女子45kg契約 2分3R
×川島えりさ(クロスポイント吉祥寺)
○斎藤千種(白山道場)
判定0-3 (秋谷29-30/センチャイ28-29/少29-30)
サウスポーでプロデビュー戦の斎藤が、左ミドル、左ストレートを的確に当て、優位を維持。川島も右ストレートを効かせる場面もあったが、3R最後は斎藤の左ミドルを浴び続けてしまい、逆転ならず。斎藤が判定勝ちした。