REBELS 12.6(夜) 後楽園ホール:松倉信太郎、T-98との死闘制す。鈴木千裕&龍聖、秒殺KO勝ち。大谷翔司、バズーカ巧樹を撃破
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REBELS.69
2020年12月6日(日) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
※BLACKルールは肘無しキックルール
第7試合 メインイベント 清水工業株式会社Presents BLACKルール 63kg契約(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
×バズーカ巧樹(菅原道場/REBELS-BLACK 63kg級王者、MA日本スーパーライト級王者)
○大谷翔司(スクランブル渋谷/INNOVATIONライト級王者)
判定0-2 (少28-29/山根28-28/秋谷27-28)
REBELSの2020年ラストは後楽園ホールでの昼夜大会。昼は肘有りのREDルール主体、夜は肘無しのBLACKルールの大会となった。昼大会の記事はこちら。
夜の大会には8月大会でREBELS-BLACK 63kg級のベルトを争ったバズーカ巧樹と丹羽圭介が揃い踏みし、新王者のバズーカは大谷翔司、元王者の丹羽圭介は耀織と対戦した。
大谷は最近8戦5勝3分と好調で、バズーカが準優勝した2月のKNOCK OUTでのBLACK 64kg級王座決定トーナメントのリザーブマッチでは一輝をKOし、8月のINNOVATIONでは紀州のマルちゃんに判定勝ちしINNOVATIONライト級王座を獲得した。元自衛官で、カード発表会見で「本物のバズーカを目の前で何度も見ていたんですけど、バズーカほどの一発はない。不発な試合が多いので“不発弾巧樹”に改名したらいいのに」と挑発していたが、見事“不発弾処理”に成功することに。
1R、バズーカは序盤から左ミドル、右ローを積極的に放ち、左右のハイでも大谷を脅かす。大谷は蹴り数は少ないものの右ローを返すと、バズーカは少しバランスを悪くする。記者採点はイーブン。
2Rも蹴り主体の展開の中で、バズーカが積極的に右ロー、右ミドル、左膝蹴り等を蹴り続ける。大谷も右ローを返すが、数の差がある上、バズーカの動きを止めることができない。記者採点はバズーカ。
だが3R、中盤の打ち合いで右フックを効かせると、パンチラッシュの中でさらに右フックをヒットする。すぐバズーカはバックハンドブローを返すが、空振りすると、ダメージが溜まったせいもあってか、そのまま倒れ、センチャイ・レフェリーはダウンを宣告する。大谷はその後もパンチで攻め続け、バズーカは目が虚ろで防戦一方。最後、大谷がパンチラッシュでバズーカをなぎ倒したところ試合終了する。記者採点は8-10で大谷。合計29-28で大谷。山根ジャッジは1Rもバズーカにつけたためイーブンとなったが、ジャッジ2者も大谷を支持し、大谷が判定勝ちした。秋谷ジャッジは3Rを7-10と2ダウン相当のポイントとしたようだ。
INNOVATIONのベルトを肩にかけ、マイクを持った大谷は「試合前に不発弾とか言いましたけど、実はバズーカ選手のことはスタイル的にも人間的にもリスペクトして気になる選手でした。1年のREBELSの締めくくりに、いい試合ができたと思います。バズーカ選手の63kgのベルトを懸けて再戦したいので、ベルト磨いて待っててください。来年もスクランブル渋谷、REBELSをよろしくお願いします」とアピールした。
第6試合 セミファイナル BLACKルール 73.5kg契約 3分3R(延長1R)
×T-98(クロスポイント吉祥寺/WBCムエタイ日本スーパーウェルター級王者、元ラジャダムナン同級王者)
○松倉信太郎(TRY HARD GYM/WPMF世界スーパーミドル級王者、RISEミドル級(70kg)1位)
判定0-3 (少27-29/センチャイ26-29/山根26-29)
T-98は9月のHEATで松島勲也に肘で切られて3R TKO負けして以来の試合。REBELSには約3年半ぶりの登場だ。
松倉はK-1甲子園2009 -70kg優勝後、Krush、K-1、RISEの上位戦線で活躍。最近では8月のRIZINで森興二を、9月のスック・ワンキントーンで康輝を、いずれも1R KOしており、康輝戦ではキャリア初のチャンピオンベルトを獲得した。
1R、T-98が圧力をかけ、左前蹴りを度々打ちつつ、右ローも絡め、首相撲では膝を連打する。松倉は左ジャブを出し続け、右アッパー、右ローも当てる。終盤、T-98は右ボディストレート、左前蹴りを連続で効かせる。記者採点はイーブン。
2RもT-98が組んでの膝を度々当て、左ボディも絡め、手数多く攻めて松倉を苦しめる。松倉も右アッパー、右テンカオ、右ストレートを随所で返すが、手数で差があり印象が悪い。記者採点はT-98。
3R、両者接近戦で頭をつけてパンチを打ち合う展開に。T-98がやや手数上ではあるが、松倉も右アッパーを返し続け、T-98も苦しい消耗戦に。すると終盤、松倉が首相撲で捕まえてから、左膝蹴りをT-98のアゴに叩き込みダウンを奪い形勢逆転。さらに終了間際にも右アッパーを効かせてからの右ストレートでダウンを重ね、点差を広げ逆転勝ちした。
死闘を制した松倉は「よく『死んでも勝つ』とかヤンキーみたいなことを言う選手がいますけど、本当に腹括ってリングに上がっている選手は少ないです。負けても次すぐまた試合に上がっていて甘いと思います。格闘技は中量級です。色んな団体やルールがあって、皆さんもよくわからないと思いますが、俺を見てもらえればいいようになるよう頑張ります」とアピールした。
第5試合 BLACKルール 63kg契約 3分3R(延長1R)
×丹羽圭介(TEAMニワールド/元REBELS-BLACK 63kg級王者)
○耀織[よしき](Y’s glow)
3R 2’59” KO (3ダウン:右内回し蹴り)
1R中盤、耀織がバックハンドブローを放った後、左ハイを出すが、すぐに丹羽が右フックを当ててダウンを奪う。その後も丹羽がパンチで攻め続けるが、右ローが2度ローブローとなり、2分ほど試合が中断し、丹羽は追い打ちのチャンスを逃す。すると終盤、耀織のバックハンドブローで丹羽がひるんしまう。
2R、お見合いとクリンチが繰り返され、耀織はレフェリーのブレイクの後も膝を連打する。中盤にはバッティングで耀織が頭の上を切りドクターチェックを受ける。終盤、耀織は胴廻し蹴りを連続で放つが、距離が遠くそのまま倒れ続ける。
3Rも耀織はクリンチのブレイクの後にパンチを出し、秋谷レフェリーからイエローカードをもらう。それでも耀織はクリンチのブレイクの後にパンチを出す。丹羽も同じようにパンチを返し、少し苛立った様子を見せたが、これも耀織の心理戦だったか?耀織が左ボディからの右フックでダウンを奪取。さらに耀織は左ハイでダウンを奪い、最後は終了間際に、右内回し蹴りを当てて3ダウンを奪い、ラフファイトを制した。丹羽は8月のバズーカ巧樹戦に続き連敗となってしまった。
◆中村広輝(赤雲會)引退セレモニー
REBELSで2度王座挑戦し、UMA、水落洋祐、山口裕人らと好勝負を繰り広げた中村の引退セレモニーが行われた(現役キャリアを振り返るインタビュー記事はこちら)。
REBELSで長年中村の試合を組んできた山口元気・Def Fellow代表と、REBELSの選手代表として日菜太の2人が記念の花束を贈呈。中村は「15歳から格闘技を始め、35歳で引退しました。沖縄から日本王者を目指しましたができませんでした。僕のような選手を拾ってくれたREBELS様には感謝しています。これからも僕と同じような志の選手を拾って欲しいと思います。僕が有名になれたのもREBELSのおかげです。これからも格闘技に携わり、いい選手をREBELSに送り込みたいです」と話し、10カウントゴングを聞いた。
第4試合 BLACKルール 65kg契約 3分3R(延長1R)
○鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)
×渥美尚也(HIDE GYM/J-NETWORK 2018年ウェルター級新人王)
1R 0’31” KO (パンチ連打)
鈴木は昨年のキック転向以来8戦7勝(5KO)1敗の快進撃を続ける21歳。対する渥美は11戦7勝(3KO)3敗1分の28歳。1R、序盤しばらく慎重に見た鈴木だが、パンチを振り回し右フックを当てると、渥美も打ち合いで右ストレートをヒットする。だが鈴木はひるまず前に出ると、左右の大振りのフックを当て続ける。左フックをクリーンヒットすると、崩れる渥美にも連打を続け、渥美はダウンするとすぐさまレフェリーがストップ。ダメージの大きい渥美は担架で運ばれた。
完勝の鈴木は「(2月のKNOCK OUT BLACKルール64kg級王座決定)トーナメントで西岡蓮太選手に負けてから、毎日(西岡を)ぶっ倒すことを考えて練習してきました。あれから3連続KO勝ちしたので、来年、西岡選手をチャンピオンから引きずり落とします。(REBELS-BLACK 63kg級王者の)バズーカ選手、西岡選手との挑戦権を賭けてやりましょう」とアピールした。なお、上記の通りバズーカは大谷翔司に判定負けした上、前REBELS王者の丹羽も耀織にKO負けしたため、西岡への挑戦者争いは混沌とした情勢となっている。
第3試合 BLACKルール 57.5kg契約 3分3R(延長1R)
×光太朗ZLS(チームゼロス/聖域統一フェザー級王者)
○龍聖[りゅうせい](TRY HARD GYM)
1R 0’51” KO (右ハイキック)
龍聖はプロ5戦5KO勝ちの19歳の新鋭。対する光太朗は19戦12勝(5KO)7敗の26歳。宮城で行われている聖域(サンクチュアリ)のベルトを持つ。1R、龍聖は開始すぐからパンチ、ミドル等、テンカオ等を何発もクリーンヒットして光太朗を圧倒。左ハイで光太朗の右まぶたを切り裂くと、パンチの連打からの右ハイでマットに沈めた。
わずか51秒の怒涛の攻めで完勝した龍聖は「同じ階級のチャンピオンで、試合は面白いかもしれないんですけど、興行的には華の無い、でくの坊がいるので来年僕が倒したいです」と、改めてREBELS-REDフェザー級王者の20歳・安本晴翔を挑発。さらに「今、キック界に2人のスター(=武尊と那須川天心)がいますけど、3人目は僕だと思っているので楽しみにして下さい」とアピールした。
第2試合 BLACKルール 77kg契約 3分3R(延長1R)
○吉野友規(STURGIS新宿ジム)
×小泉 竜(池袋BLUE DOG GYM/BLUE DOG FCミドル級王者)
判定2-0 (センチャイ29-28/少29-29/秋谷29-28)
第1試合 BLACKルール 女子48kg契約 2分3R(延長1R)
×山上都乃(ウィラサクレック・フェアテックス湖北)
○ERIKO(ファイティングラボ高田馬場)
3R 0’57” KO (左膝蹴り)
オープニングファイト第2試合 BLACKルール 61kg契約 3分3R
○柴崎“ワンパンマン”亮(team AKATSUKI)
×斧田雅寛(KIBAマーシャルアーツクラブ)
2R 1’56” KO (パンチ連打)
オープニングファイト第1試合 BLACKルール 53.5kg契約 3分3R
○宮下友樹(team AKATSUKI)
×山岡由忠(クロスポイント大泉)
3R 1’11” KO (3ダウン:左膝蹴り)
REBELS 12.6(昼) 後楽園ホール:老沼隆斗、心直に辛勝。白幡裕星、壱・センチャイジムが完勝。栗秋祥梧、ダウサコンに判定負け