
出席者 : 井田英登,薮本直美
写真 : 井田英登K-1 JAPAN GPも今年で三年目に突入する。
初回の98年、ぶっちぎりで優勝した佐竹雅昭の姿は既にない。
そして、昨年一回戦に参戦した16人の内、今年のトーナメントに生き残ったのは半分以下の7人。
K-1 JAPANという生存競争の場を支配する淘汰の原理はかくも激しい。昨年のトーナメントが終了した直後から始まったサバイバルレースの結果、今年、 JAPANの頂点をめざして覇を争うメンバーは、石井館長をして「史上最強の顔触れ」と言わしめるほどのメンバーが揃った。
K-1 JAPANのレギュラー陣として一年間を闘い抜いてきた、武蔵、中迫、宮本、天田ら正道勢。
極真会館出身のベテラン黒澤弘樹、そして流派はちがえど同じ極真の血を引くホープ富平辰文。
昨年のGPではセンセーショナルな逆輸入デビューを飾ったノブ・ハヤシ。
正道JAPAN勢の一角タケルを破ってMAキックから乗り込んできた内田ノボル。
帰り新参となった正道期待の大型選手、マンモス鈴木。
日進会館に移籍、心機一転のベテラン、大石亨。
新空手トーナメントからの刺客、松多俊一郎。そして、彼等日本人選手にくわえて、昨年に続いて大陸からやって来た中国武術協会のトップアスリート、安虎、膝軍が今年も参戦した。
確かにこの16名はいずれ劣らぬ、トップ選手の集団と呼ぶことができる。館長の言うとおり、これまでになく締まったラインナップである。誰が頭一つ飛びだすか判らない緊張感が感じられる。
事実、一回戦となった今大会では予想外の大番狂わせがあった。
それは昨年の出世頭といってもいいノブ・ハヤシとベテラン大石の一回戦敗退である。特に、優勝候補の一角であった不沈艦ノブの敗戦は想像もしていなかっただけに衝撃的であった。この二人を退けたのが、いずれも中国散打勢であったことは今回取材に当たったスタッフの間でも話題になった。散打勢からは、去年膝軍が単独で参戦。一回戦でサダウ・ゲッソンリットを判定で破る金星を記録しているが、当時の印象は変則的なサイドキックを使う選手という印象以上のものはなかった。
しかし、ノブを破った膝軍は、突進するスタイルのオーバーハンドフックでみるみるポイントを重ね、オーソドックスなキックスタイルにこだわったノブを判定で破ってしまったのである。この判定に血相を変えたチャクリキジムのトム・ハーリック会長は、判定結果に承服せず強力な抗議をおこなったが、結果が覆ることはなかった。果たして、これはかれらがK-1対策を研究して来た結果なのか、それとも散打という競技とK-1の間に芽生えたジャックポットを膝軍が引き当てた結果なのか、はたまた中国4000年の武術に秘められたオリエンタルマジックの産物であったのか?
北海道に渡ったBoutReview編集長・井田とキック班チーフの薮本記者の二人は、さっそく取材終了後、お互いの感想をぶつけあい、今回の中国武術協会勢の躍進、あるいは次回仙台でのGP決勝戦の展望、そして噂される館長推薦枠に登場する秘密兵器X選手の正体など、縦横無尽に語り合った。
その後発表されたX選手の正体は外れてしまったが、本物より意外な選手の名前が次々あがっており、一種の推理ゲームとして楽しんで貰えるものと思う。また、中国武術勢の強さの秘密の分析や、武蔵ぶっちぎり優勝の予測がはたして正着か、あるいはこの大会の直前に行われたコロシアム2000での船木×ヒクソン戦から読み解いた散打勢の強さの秘密など盛りだくさんな内容に、時にスルドク、時に変化球を織り交ぜつつ迫ってみた。いよいよ、7月7日に迫った仙台でのGP決勝戦の予習として楽しんでいただければ幸いである。
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- TABLE OF CONTENTS
- ■石井館長の魂胆を読み切れなかった武蔵
- ■今年の新人賞は草津に決定!?
- ■散打がK−1にもたらす効果
- ■船木×ヒクソンに隠されたヒント
- ■いちおう、“X”予想もしてみましたが...
- ■散打攻略の鍵はこれだ!
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