第７試合（ミドル級３回戦）

　キックを得意とするアグアに敢えてそのフィールドでの争いを挑んだのか。それとも、再び短期決戦とすべく、一瞬のＫＯか極めを狙ったのか。
　ともかく試合はスタンド中心の展開となった。１Ｒ早々からテイクダウンする桜井。しかし、アグアがオープン・ガードで突き放しに来ると、再び覆い被さろうとはせず、スタンドに戻る。そして積極的な打ち合い。何と、コーナーに押し詰めてから、フライング・ニールキックまで見せる。
　だが、そんな派手な技が簡単にきまるほどアグアも甘くはない。１Ｒ後半では、アグアからテイクダウン。桜井の下からの十字狙いも防ぎ、チャンスを狙う。

　試合の展開はその後もなかなか変わらない。 　その後はテイクダウンのイニシアティヴは握るものの、うまくパスができず、オープン・ガードで距離を開けられると、そのままスタンドに戻ってしまう桜井。打ち合いになるのだが、パンチの技術ではアグアが一枚上手。顔面に何度もパンチを入れられてしまう。 　明らかに攻めあぐねている。セコンドからかっこを付けずに押さえ込みにいけと指示が飛ぶ。

　ようやっと３Ｒになって、アグアの回し蹴りをかいくぐってタックル。パス・ガードを成功させ、マウントを取る。パンチを連打する桜井。しかし、アグアも必死でガードし、体を横に回してマウントを崩す。再びスタンド。今度は胴回し回転蹴りを見せる桜井。派手、というより、焦りにも見える。

　マウントからの連打で判定勝ちとはなった。
　しかし、快勝とは到底言えないだろう。

（山名尚志）

［1］高山義幸×阿部裕幸

［2］竹内 出×アーメット・ラジジ

［3］デニス・ホールマン×デイブ・メネー

［4］郷野聡寛×マット・ヒューズ

［5］加藤鉄史×中尾受太郎

［6］カーロス・ニュートン×川口健二

［8］佐藤ルミナ×宇野薫

＜大会総評＞

＜全試合結果＞