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慧舟會 99.10.17「G.C.M. / CONTENDERS II」TFMホール

メインイベント(71キロ契約 5分3R) 
RJW
三宅靖志
3R
判定(28-27)
K'zファクトリ−
五味隆典
×
  アトランタ五輪代表という輝かしいレスリングの実績を持ちながら、果敢に総合系の大会にチャレンジを続ける三宅靖志。抜群の基礎体力とボディコントロールで、佐藤ルミナ、宇野薫といった強豪相手に負け知らずの戦績を誇っている。今回の相手は、デビューから破竹の勢いで快進撃を続ける五味隆典。レスリングをベースとしたアグレッシブなオフェンスを武器としており、無類のスタミナを持つ男としても知られている。三宅が元五輪代表の意地をみせて五味をストップさせるか、それとも、五味が三宅を破って怪物ぶりに箔をつけるのか。


  1R、三宅の懐がさすがに深く、五味のタックルはことごとく切られる。テイクダウンが取れない五味は、三宅をコーナーに押しこんでいくが、三宅の足腰は重くビクともしない。五味が三宅を攻めあぐねる展開が続くが、2R開始早々に奇襲気味に放ったタックルが見事に決まって、ついに三宅をテイクダウン。すばやくバックに回ってスリーパーを狙う。これは三宅にディフェンスされてガードポジションになるが、五味はそこからも執拗に腕を狙いつづける。若さと体力で勝る五味はここで一気に攻略したいところだったが、三宅の粘りにあって極めきれない。


  逆に3Rになると、スタンドの展開で三宅が五味を押す場面が目立つようになる。五味の首を取って振り回しテイクダウン、すぐにバックに回って首を狙う。このあたりのパワーとスピードはさすがだ。しかし五味も三宅の足を自分の胴に巻かせずに、三宅のセコンドに手を振ってアピールする余裕を見せる。このラウンド、三宅は再三五味のバックをとってスリーパーを狙うが、五味はことごとくこれをクリア。このあたりは総合格闘家としての面目躍如といったところか。しかしさすがの五味もスタミナ切れか、3R中盤から運動量がガクンと落ちて動きが鈍くなる。結局両者攻めきれないまま3Rが終了。


  終盤に安定した攻めを見せた三宅が1ポイント差で勝利をものにしたが、三宅の組み力の強さとともに、組み技限定ルールで元五輪代表レスラーと互角に張り合った五味の凄みも改めて確認された一戦だった。つねに上をキープして攻めつづけた三宅だが、極めにいたらないのはアマチュアレスラーとしてはやむえないところか。これまではグラウンド限定ルールで戦ってきた三宅だが、そろそろグラウンドでの打撃ありのルールで本領発揮する姿を見たいものだ。



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レポート:沢之崎 薫 カメラ:茂木康子

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