今年7月のコンプリート・ファイティングで、小谷宏明、竹内幸司の2人のプロシューターを連破して優勝し、一躍その名をとどろかせた門脇英基。これまでがほとんど無名の存在だっただけに、今大会では慧舟會の隠し玉として大きな注目を集めていた。対するはプロシューターの米澤迅三郎。デビュー戦では引き分けているが、アマチュア時代から下からの極めの強さには定評があり、腕十字固めや三角締めによる秒殺勝利を得意としている。
試合は意外に地味な展開となった。スタンドで様子をうかがいながら、隙あらば飛びついて寝技に引きこもうとする米澤に対して、門脇はほとんど手を出さないまま米澤の仕掛けをいなすのみである。試合が動いたのは2R。グラウンドの展開で腕を取りにきた米澤をうまくすかして、門脇が米澤のバックを取ることに成功する。そのまま門脇はバックマウントに移行。バックからのスリーパーは米澤にしのがれるが、このバックマウントのポイントが効いて、結局試合は3ポイント差で門脇が勝利を得た。門脇の前評判の高さからすると物足りない試合ともいえようが、この試合でも確実にプロシューターから勝ち星を重ねた門脇が、今後総合格闘技のウエルター戦線の台風の目になることは間違いない。次の試合では、本領発揮してうわさ通りの実力を披露する門脇の姿を見たい。
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