第12試合 トーナメントAブロック2回戦 5分2R | ||||||||||||||
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ここまでの試合でリングス・ネットワークの選手はただの一人も決勝ラウンド進出を果たしていない。ここでミーシャまで負けてしまえば、Aブロックでリングスが全滅ということになる。
会場に緊張感が走る。再びアイアン・マンが鳴り響く。
一回戦を突破したコーラーは、落ち着き払ってリングに上がり、ミーシャと対峙する。 ゴング。
腕をゆっくりと振り回し、ミーシャを威嚇するコーラー。
ミーシャは、たっぷりと間合いを取り、パンチの距離に入らない。そして近づいて一発ローを出す。
コーラー、ここでタックルにでる。が、ミーシャがぶる。押し込むコーラー。バックを取るミーシャ。コーラー、亀になるが、パワーでひっくり返す。ミーシャですら押さえきれないのか。
不安が募る。
精一杯の祈りをこめたミーシャ・コールが会場中を埋め尽くす。もはや、一回戦の時にあったウォリアーズ復活を楽しむ雰囲気はどこにもない。そこまでの余裕がなくなっているのだ。そうして・・・
いよいよコーラーのフックがぶん回される。
もし当たったら、それだけでおしまいだ。だが、ここでミーシャがフックをかいくぐってタックルに行った。テイクダウン。そのまま腕十字にいく。
しかし切れない。
コーラーの腕が膨れ上がる。がっちりとフックしたまま上体を起こして十字の体勢を潰そうというのだ。あの岩石のようなミーシャの体が、それでも、一回り小さい。駄目なのだろうか。
足を絞り上げ、全身の力でもって切りにいくミーシャ。
ミーシャ、ミーシャ、ミーシャ、ミーシャ。
声援の圧力がどんどん上がっていく。
そして・・・ついにコーラーのフックが切れた。タップアウト。
最後の砦をリングスは守ることができた。しかし、正直言って、この状況ではBブロックも、武道館での決勝戦も危ない。今日の結果を見る限り、リングスは、ネットワークという井の中の蛙であった。
パンチとレスリングのバランスが実にいいダン・ヘンダーソン
安定した実力を誇るレナート・ババル。
そして、底知れない力を持つアントニオ・ノゲイラ。
前田代表の言によれば、Bブロックにも、ネットワーク外の強豪がさらに参加してくるという。リングスは第一回のオープン・トーナメント優勝の座をおめおめと「外敵」に渡してしまうのか。
「リングス最弱」。不気味な言葉が脳裏にちらついて来た。
レポート:山名尚志 カメラ:井田英登 |
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