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Report
PRIDE 99.11.21 「PRIDE.8」有明コロシアム

第8試合(PRIDE特別ルール15分2R[判定による勝敗決定なし]) 
 
桜庭和志
180cm,85kg
2R 13'16"
レフェリーストップ
(アームロック)
 
ホイラー・グレイシー
173cm,69kg
×

進化する救世主・ついにグレイシー狩りに成功!


  長差7cm、体重差16kg。
 柔よく剛を制す、と言っても、それはあくまで片一方にしか技術がない場合の話である。両者ともにVTの技術を備え、かつ、これだけの体重差があったら...。
 結果はわかりきっている。
 
 ホイラーのタックルが通じない。
 簡単に受け止められ、突き放されてしまうのである。そこからガードに捕らえたいホイラーだが、桜庭はスタンドを選ぶ。
 
  スタンドでの体格差は致命的である。猪木アリ状態になって下からの攻めを試みるホイラーだが、桜庭の容赦ないローが飛ぶ。
 連打、連打、連打。
 2Rになると、両足ともにはれ上がったホイラーは、まともに歩くのも辛そうだ。当然タックルのスピードも出ない。
 プロレスラーの強さをアピールするかのようにソバットを連発し、チョップのふりまで見せる桜庭。
 もう十分魅せただろう、といった風情で残り5分で極めに入る。オープンガードを潰し、腕を取って、アームバー。さらに変化してアームロック。

 がっちり極まっている。何とか逃れようとするホイラー。そのまま一分以上が経過する。  会場から歓声が上がる一方でレフェリーストップを求める心配そうな声も上がりはじめる。コーナー付近でがっちり押さえこまれ、逃げ出せる余地はまったくない。なおも島田レフェリーはストップを迷う様子だったが、最後にはレフェリーストップで試合を終わらせた。
 「タップしていない。負けていない」とレフェリーに対して抗議するホイラーの姿がむなしく残るばかりであった。
 一方勝った桜庭は得意のマイクアピールで「お兄さん、僕と戦ってください!」とヒクソンに対しての挑戦をぶちあげた。
 
 試合後のインタビュー時、「ヒクソン挑戦をリングの上で言いましたけれども、船木選手と来年対戦という噂もありますが、順番が違うとかは思いませんか?」という記者の質問に対して、桜庭は
「船木さんのほうが先輩ですので、あとからでいいです」と余裕のコメント。
 そしてホイラーに対してのメッセージとして
「ポケモンを練習して強くなってください」と答えた。
 
 また、弟子にグレイシーへの仇を討ってもらったことになる高田延彦は、
「完璧なる勝利だと思う。ホイラーはヒクソンの作品のようなものだと思う。それを眼の前で壊されて、サク(桜庭)の働きかけにどう応えるかが見ものだね。できる限りのバックアップはしたいと思う」と満足気に語った。
 
 これで桜庭は、プロレス界のみならず日本格闘技界全体に福音をもたらす救世主となった。

(山名尚志)

 

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レポート:山名尚志 カメラ:井田英登

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