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Report
PRIDE 99.11.21 「PRIDE.8」有明コロシアム

第6試合(10分2R) 
 
イゴール・ボフチャンチン
176cm,108kg
1R 1'23"
KO
 
フランシスコ・ブエノ
180cm,101kg
×

暫定PRIDE王者の横綱相撲


 回の試合では、直後に公式判定が覆ってしまったものの、それまでVT戦無敗を誇り、「霊長類最強」とまで言われてきたマーク・ケァーを、顔面への膝蹴りで葬り去ったボブチャンチン。現状では、PRIDEマッチ最強の選手ということになる。UFCのチャンプとなったモーリス・スミスに続いて、キック・ボクサーとしてVTヘビー級を制した二人目の男、ということになろうか。もっとも、スマートさと老獪さを身上とするスミスに対し、ボブチャンチンは、豆タンク型突進ファイター。スタイル的には相当異なっている。
 このボブチャンチンにチャレンジするのは、ブラジリアン柔術のエキスパートであり、何度もブラジル国内での柔術選手権を制しているフランシスコ・ブエノ。本間聡をスタンドのパンチで、ジェイソン・ゴドシーをグラウンドのパンチで仕留めており、バーリ・トゥーダーとしての実力も折り紙付きだ。

 が、試合は実にあっけないものとなった。
 ボブチャンチンの威圧感に気圧されるように周囲をぐるぐると回り続けるブエノ。それに対し、ボブチャンチンは、突っ込む機会を鋭い目で伺っている。
 そして、瞬間。
 ロープ際のブエノに飛びかかり、左右のフックの連打。
 グローブを顔に押しつけながら前のめりに倒れていくブエノ。完全なノック・ダウン。そのままドクター・チェック。
 判定続きの大会の雰囲気をボブチャンチンの剛打がびしっとしめてくれた。



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レポート:山名尚志 カメラ:井田英登

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