BoutReview Logo menu shop   Fighting Forum
Report

prideDSE主催 "PRIDE.12"
2000年12月23日(土) さいたまスーパーアリーナ

第5試合 10分2R
× エンセン井上
(PUREBRED大宮)
1R 4'31"

レフェリーストップ
ヒース・ヒーリング
(米国/テキサス州)

 8月のPRIDE.10ではイゴール・ボブチャンチンの豪打の前に散ったエンセン井上がリングに復帰、ヒース・ヒーリングと対戦する。ヒーリングはサンボを基本にしたグラップリング技術に定評があり、PRIDE.11でトム・エリクソンから逆転勝ちをおさめた。伸び盛りの22歳の若武者相手に、エンセンが20世紀最後の“大和魂”を完全燃焼できるか期待がかかる。
 地元・埼玉県大宮に拠点を置くエンセンの入場に大歓声。ヒーリングも黒いテンガロンハットに暗い音楽での入場で迫力がある。

 エンセンは相手のキックに合わせカウンターのフック。ヒーリングが倒れエンセンが突っ込む。だがヒーリングはハーフガードになるとエンセンの太い腕をアームロックで完全に締め上げる。エンセン大ピンチに陥るがタップせず。客席からは怒涛のようなエンセンコールが巻き起こる。長時間極められるがエンセンはかろうじてパンチの連打で脱出し大歓声。

 スタンドに戻りエンセン引き込む。ヒーリングはインサイドガードのままパンチを放つ。膠着の後、バランスが崩れ一度ヒーリングはガードの外に離れると、うまく回り込みサイドポジションを取る。するとエンセンの頭部に膝蹴りを連打。エンセンの身動きが止まる。危険と判断した塩崎レフェリーがストップした。

 エンセンはやり切れない表情。ヒーリングは喜び花道を引き下がるが、マイクを要求したエンセンがなかなか退散しない。マイクを持ち「まだ大丈夫だった。でもレフェリーに危ないと見られたから負けを認めます。今日は100パーセント出しました。今日はエンセン井上の大和魂の最後のファイトでした。皆さんありがとうございました」と突然の引退表明。リングを降りるとPUREBRED大宮ジムの仲間と抱擁してから退場。ファンからは「やめないでくれ!」といった大声援が響き渡った。エンセンは記者会見でも引退を認め、今後も後進の育成やプロモーション活動で格闘技に関っていくという。


結果一覧に戻る
← 前の試合  / 次の試合 →

レポート:井原芳徳  写真:井田英登


TOP | REPORT | NEWS | CALENDAR | REVIEW | BACKNUMBER | STAFF | SHOP | FORUM


Copyright(c) MuscleBrain's All right reserved
BoutReviewに掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。
著作権はマッスルブレインズに属します。