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Report
kick 2000.1.28 全日本キック「YOUNG GUN」北沢タウンホール
第4試合 全日本フェザー級3Rトーナメント1回戦/3回戦
× 高山昌光
(富士魅)
判定3-0
30-27,30-26,30-28
山本元気
(REX JAPAN)
※山本元気は3月大会の2回戦に進出
 低く構えて、頭から突っ込みながら左右のフックを振るう高山に対し、ステップを使って巧みに回りながら相手の入り際にパンチを合わせていく山本。猪突猛進で前に出てくるインファイターは狙いやすい相手だとはいえ、デビュー戦でこれだけ冷静かつ的確にカウンターを取れるその技術力と試合勘は注目に値する。

 1R終了直後には既に顔面を真っ赤にして鼻血を流している高山に対し、山本の顔は綺麗なまま。高山には申し訳ないが、この両者、実力的にはやや開きがあったと言わざるを得まい。2R以降も一方的に山本が高山を打ちまくる展開になってしまった。山本は自分のリズムを掴んで、まるでサンドバック・トレーニングのように軽やかにステップを踏みながら高山を最終ラウンドまで「刺し」続けた。欲を言えば決め所で決めてしまう決定力が欲しかったが、デビュー戦でそこまで求めるのは欲目というものだろう。ボディと顔面を打ち分けるコンビネーションの多彩さはボクシング経験者を彷彿させたが、本人のコメントによるとキック経験3年ほどでボクシングを専門に学んだことは無いという。

 試合が増えれば様々なスタイルを持った選手との対戦になるだろうし、山本のこうした技術が常に通用するかどうかは正直まだ判らない。だが少なくともこの1戦に限っては山本の完勝と言っていい内容であり、今後に大きな期待を抱かせてくれる選手であった。

(高田敏洋)


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写真:薮本直美

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