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k-1K-1 WORLD GP 2000 〜決勝戦 〜 12月10日(日)東京ドーム

「ホースト貫録の二連覇。アーツvsアビディは大打撃戦に」

 

第1試合 オープニングファイト K-1ルール3分5R 
小比類巻貴之
(チームドラゴン/キックボクシング)
5R 1'46"

KO
ウィルフレッド・モンターニュ
(フランス/ルンピニージム/ムエタイ)
×

モンターニュの膝蹴りに小比類巻は苦しんだが、最終ラウンドに右ハイで見事逆転勝ち。

第2試合 トーナメント1回戦 K-1トーナメントルール 3分3R 
アーネスト・ホースト
延長 判定3-0

10-9,10-9,10-9
ミルコ・クロコップ ×

 ホーストがローで攻め、ミルコもパンチで応戦するが、本戦は両者決め手に欠きドロー。だが延長になるとこれまでのホーストのロー中心の攻めが効き目を発揮、ミルコがふらついたところに右フックを打ち込み、これが決定打となった。

第3試合 トーナメント1回戦 K-1トーナメントルール 3分3R 
フランシスコ・フィリォ
再延長 判定3-0

10-9,10-9,10-9
ステファン・レコ ×
延長 判定0-0 (10-10,10-10,10-10)
本戦 判定1-0 (30-30,30-29,30-30)

 フィリォのプレッシャーにレコ苦戦。フィリォはバンナ対策として鍛えたボクシング式のガードが固く、レコに攻めさせない。両者なかなか決定打がなく延長が続いたが、再延長でフィリォがパンチとローで攻め込みかろうじて判定勝ち。

第4試合 トーナメント1回戦 K-1トーナメントルール 3分3R 
ピーター・アーツ
判定3-0

29-26,29-28,29-26
シリル・アビディ ×

 今年3度目となる因縁のカード。これまでアビディが2連勝しており、アーツとしては負けられない。1Rから激しい殴り合いが繰り広げられる。腰の負傷の回復具合が懸念されていたアーツだが、左ストレートでダウンを奪い先制。この後アビディがアーツを投げ飛ばし注意1が与えられる。その後もアビディにピンチが続くが、終盤アビディの左ストレートにアーツがひるむ。バッティングでアーツは眉間をカット。両者一歩も引かないケンカマッチに会場から大歓声。

 2Rはアーツがひるむ場面が続く。ダウンはなかったもののアビディ形勢逆転の模様。だが、3R序盤にアーツがラッシュで反撃。アビディまたもピンチとなり、ラフファイトが加速。再度バッティングとなりアーツが大流血。傷が深く、アーツは「2回目だ!」と激怒し、ドクターチェック。アビディ減点1となる。
 結局1,3Rを優位に進めたアーツに軍配が上がったが、アビディが特攻ファイトでアーツに残した深い傷跡が、その後の運命を変える。

第5試合 トーナメント1回戦 K-1トーナメントルール 3分3R 
レイ・セフォー
1R 1'38"

KO (2ダウン)
武蔵 ×

 気合満点で挑んだ武蔵だったがセフォーのフックの連打を顔面にもろに喰らい、スタンディングダウン。この後も同じ展開でダウンしあっけなく敗退となった。

第6試合 トーナメント準決勝戦 K-1トーナメントルール 3分3R 
アーネスト・ホースト
判定3-0

30-29,30-29,30-28
フランシスコ・フィリォ ×

 これまで4R闘ったホーストと5R闘ったフィリォの、スタミナ勝負となったこの試合。フィリォは調整の最終段階で風邪をこじらせたせいもあり、覇気が感じられない。ホーストも消耗を避けた守り型のファイトだが、ポイントを押さえた攻めには抜かりがない。3R始めにはフィリォがマウスピースを忘れたためレフェリーが止めるという、フィリォの焦りを感じさせるシーンもあった。終盤ようやくフィリォがアッパーで攻めるが既に遅し。ホーストの堅い攻めに軍配が上がった。

第7試合 トーナメント準決勝戦 K-1トーナメントルール 3分3R 
× シリル・アビディ
1R 1'45"

KO (2ダウン)
レイ・セフォー

 ピーター・アーツが1回戦のシリル・アビディ戦で眉間をカット。傷の大きさ5センチ、高さ1センチと大きく、ドクターストップがかかった。そのためルールによりアビディが準決勝進出。急遽8.20横浜大会での予選の再現となった。前回はセフォーが右足すね3cmの裂傷、左鼓膜破裂のためタオルが投入され無念の敗退となったが、1Rを楽に闘ったセフォーが圧倒した。
 序盤アビディがフックで攻め込むが、がっちりガードしたセフォーが「うん」とうなずきいつもの余裕の素振り。セフォーがラッシュで反撃しアビディがスタンディングダウン。アビディも反撃するがセフォーが左ハイを後頭部にクリーンヒットさせ、フックの連打でまたもダウンを奪った。

第8試合 スーパーファイト MMAルール※ 5分3R 
フランク・シャムロック
(米国/ユニバーサルファイティングアカデミー/総合格闘技)
判定
エルヴィス・シノシック
(オーストラリア/JBWマチャドブラジリアン柔術/空手)
×

※肘、膝打ち禁止、オープンフィンガーグローブ着用の総合格闘技ルール。膠着するとブレイクで立たせる。

 ネイティブアメリカン風のコスチュームで入場したフランク。リングサイドではヒクソン・グレイシーも見つめる。
 1R、シノシックが差し合いから引き込みガード。シャムロックが足関節を狙うが膠着が続き、残り30秒でフランクが立ち上がりスタンドに戻る。フランクが一回り背の高いシノシックをパンチとミドルキックで攻め、テイクダウンしスリーパーを狙ったところで1R終了。
 2R、またもガードを取るシノシック。シノシックが三角を狙うとフランクが立ち上がり、猪木アリ状態になって間もなくブレイクがかかる。シノシックがまたも引き込む。残り30秒でフランクがハーフパスするがまたもインサイドガードに戻り2R終了。1R3分しかない上、ブレイクのあるルールのため、フランクはなかなかチャンスを物にできない。
 3R、フランクがフックで攻め、シノシックが逃げるように倒れこみ、フランクがハーフガード。フランクがパスを狙ったところでシノシックが反転させハーフガードを取る。するとすぐにマウント、肩固めを狙うが、フランクが逃れまたもガードとなったシノシックにパンチを落とす。ブレイクがかかりフランクがまたもパンチで攻め込み、シノシックがグラウンドに持ち込んだところで3R終了。
 4R、これまでどおりシノシックが引き込む。両者足技の攻防となるが、シノシックがキャッチ。フランクが相手の頭部に右ストレートを叩き込み脱出し、首固めを狙うがきっちりキャッチできず。
 5Rも同様シノシックが引き込み。ハーフガードのフランクの腕をつかみアームロックのチャンスをうかがうがスタンドに戻る。またもシノシックが引き込み同様の展開でそのままゴング。
 判定はフランクに軍配が上がるが、苦戦のため表情は冴えないままだった。

第9試合 トーナメント決勝戦 K-1トーナメントルール 3分3R 
アーネスト・ホースト
判定3-0

30-29,30-29,30-29
レイ・セフォー ×
※ホーストがグランプリ制覇

 ホーストは間合いを取りロー中心に攻め、セフォーに得意のパンチを打たせない。2Rセフォーがフックの連打で突き崩しそうになるがホーストは冷静に逃れる。ホーストの左ボディーにセフォーが倒れるがこれはスリップ。この後ホーストがセフォーをコーナーにつめパンチラッシュを見せるなどスパートをかける。
 大歓声の中始まった3R。ホーストの接近してのローがローブローとなり、ホースト注意1。だがホーストの優位は変わらず、右ストレートからパンチの連打でコーナーに詰める。苦しそうなセフォー。最後もホーストが右ストレートからラッシュしたところでゴング。危なげなく攻め込んだホーストがついに二連覇を果たした。


<K-1グランプリ決勝トーナメント表>

アーネスト・ホースト━━━┓
       [第1試合]┗━━┓
ミルコ・クロコップ────┘  ┃
                ┗━━┓        
フランシスコ・フィリォ━━┓  │  ┃
       [第2試合]┗──┘  ┃
ステファン・レコ─────┘     ┃   <王者>
                   ┗━━ アーネスト・ホースト
ピーター・アーツ─────┐     │
       [第3試合]┏──┐  │
シリル・アビディ━━━━━┛  │  │
                ┏──┘
レイ・セフォー━━━━━━┓  ┃
       [第4試合]┗━━┛
武蔵───────────┘
    

速報レポート:井原芳徳  写真:井田英登

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