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KYORAKU杯（京楽カップ）第3回タイタンファイトレポート：井原芳徳 写真：飯島美奈子 ＆ 石渡知子
▼ドロップアウト（場外転落）で失格、素手のパンチ等で話題を呼び続けるタイタンファイトの第３回大会が4月30日・東京・品川のアールンホールで開催された。今回からドロップアウトの失格が１回から２回に変更され、ルール慣れしていない選手でも簡単に失格にならない配慮がなされた。１度ドロップアウトした選手でも２度相手をドロップアウトして逆転勝ちをおさめる試合も何度か見られ、かつてのUWF系ルールのエスケープポイント制を思い起こさせる盛り上がりを見せた。
16人のトーナメントを制したのは９８年〜００年武人杯格闘技選手権優勝の奥田正勝（真武館）。１回戦では四つんばいの相手に膝とパンチを叩き込み勝利、２回戦ではストレートパンチで相手をノックアウト、準決勝では鼻血を出しながらもドロップアウト勝ちをおさめた。決勝で相対したのは清水優輝（翼鍛練所）。巨体を活かしたレスリングテクニックで準決勝まで全てドロップアウトで勝ち上がった選手だ。セコンドには翼鍛練所に出稽古に来ていた三島★ド根性ノ助（格闘サークル・コブラ会）が付き熱心にアドバイスを送っていた。決勝ではドロップアウトに警戒しながらガードポジションを取る奥田の蹴りが清水の顔面にクリーンヒット。その後も奥田が下から果敢にパンチを叩き続け、最後はドクターストップ勝ちをおさめ優勝賞金８０万円を手にした。
優勝した奥田は「年末の１０００万円争奪トーナメントでも頑張りたい。ヤマケン選手とも闘ってみたいですね」と語った。なお奥田は6月10日（日）開催される武人杯の一回戦で今成正和（キングダム・エルガイツ）との対戦を予定している。今成は3月のコンバットレスリングの佐藤ルミナ戦で一躍脚光を浴びた選手で、奥田とのハイレベルな試合が期待できそうだ。（下写真：表彰式より。左から3位の鈴木雅史（子へびクラブ）、優勝の奥田、加藤勉・タイタンファイト実行委員長。準優勝の清水は検査・治療のため救急車で病院に運ばれ表彰式は欠席）
なお準決勝の後には、山本喧一（パワーオブドリーム）と平直行（ストライプル）によるタイタングラップルルールの５分間エキシビションマッチが行われた。ルールは通常のタイタンルールから打撃を除いた物となっており、両者が次々繰り出す華麗な動きと関節技に満員の観衆から歓声が止まなかった。試合後ヤマケンはマイクを持ち「お茶をにごしてないでしょうか（笑）」と観衆に気を遣いつつも、「トーナメントで熱戦が続いて僕も影響されました。あこがれの平さんと一緒にこのタイタンのマットに上がれて光栄です。タイタンのリングは何でもありです。いろんな形の格闘を見せていきたいです」と熱く語った。今後は打撃限定のストライクルールの披露も計画している。トーナメントだけでなく、幅広い格闘技の実験場としてタイタンのリングは今後活性化しそうだ。
次回タイタンファイトは7月１日（日）同じくアールンホールで開催が予定されている。詳しいお問合せは下記まで。
（株）パルテノンプロモーション タイタンファイト事業部
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-21-5ミサワビル1002
TEL 03-5312-7522 FAX 03-5312-7523
http://www.titan-fight.com/
担当：大城(おおしろ)
＜結果＞
（表記注：※Ｄ⇒ドロップアウト Ｆ⇒反則）
ドロップアウトまたは反則で警告がかかり、合計２度で失格となる。▼トーナメント一回戦（１０分１ラウンド）
鈴木雅史〈Ｄ１〉○（１分５７秒 ＴＫＯ）×所英男〈Ｄ１〉
鬼頭力矢○（１分１６秒 ＴＫＯ）×五十嵐祐樹
太田裕之○（３分４４秒 腕ひしぎ逆十字固め）×山本尚史
奥田正勝○（９分３２秒 ＴＫＯ）×井上敦
野沢洋之〈Ｄ１〉○（１分５５秒 ドロップアウト）×浜島貴一〈Ｄ２〉
清水優輝〈Ｄ１〉○（１分０７秒 ドロップアウト）×山本高行〈Ｄ２〉
割田佳充〈Ｄ１〉○（３分２２秒 ドロップアウト）×シン・イツィロフ〈Ｄ２〉
中島柔○（４分３３秒 ＴＫＯ）×宇田亨〈Ｄ１〉▼トーナメント二回戦（１０分１ラウンド）
鈴木雅史〈Ｆ１〉○（４分５４秒 ドロップアウト）×鬼頭力矢〈Ｄ２〉
奥田正勝○（１分４２秒 ＴＫＯ）×太田裕之〈Ｄ１〉
清水優輝〈Ｄ１〉○（０分５１秒 ドロップアウト）×野沢洋之〈Ｄ２〉
中島柔〈Ｄ１〉○（４分２０秒 ドロップアウト）×割田佳充〈Ｄ２〉▼トーナメント準決勝戦（時間無制限）
奥田正勝〈Ｄ１〉○（１分１６秒 ドロップアウト）×鈴木雅史〈Ｄ２〉
清水優輝○（１分４１秒 ドロップアウト）×中島柔〈Ｄ２〉▼タイタングラップル・エキシビションマッチ（５分間）
山本喧一（パワーオブドリーム）vs. 平直行（ストライプル）
○平（アームロック）
○山本（腕ひしぎ逆十字）
○平（腕ひしぎ逆十字）
○山本（膝十字固め）
△両者ドロップアウト▼三位決定戦（時間無制限）
鈴木雅史〈Ｄ１〉○（１分１５秒 ドロップアウト）×中島柔〈Ｄ２〉▼優勝決定戦（時間無制限）
奥田正勝○（５分１４秒 ＴＫＯ）×清水優輝＜トーナメント参加選手プロフィール＞（五十音順）
（所属／格闘ベース／年齢／身長／体重／主な戦績）・五十嵐祐樹
（フリー／空手・レスリング／２４／１７３／７３／第１回・第２回タイタンファイト出場）
・井上敦
（ストライプル／柔術／３０／１８２／８１／９９ＢＪＪ全日本準優勝）
・宇田亨
（ＰＯＤ／グラップリング／３８／１５９／６７／第１回タイタンファイト３位）
・太田裕之
（ＰＯＤ／グラップリング／２５／１７２／８０／第１回・第２回タイタンファイト出場）
・奥田正勝
（真武館／空手／２５／１７２／９０／９８〜００武人杯格闘技選手権優勝）
・鬼頭力矢
（四王塾／総合格闘技／２６／１７６／６６／第８，９，１１，１３，１４，１７回アマコンプリートファイティングライト級全て準優勝）
・清水優輝
（翼鍛練所／レスリング／３０／１６７／９２／フリースタイル全国選抜３位）
・シン・イツィロフ
（四王塾／総合格闘技／３５／１６８／７５／第４回アマコンプリートファイティングミドル級準優勝）
・鈴木雅史
（子へびクラブ／レスリング／２３／１８１／８０）
・所英男
（ＰＯＤ／グラップリング／２３／１７０／６５／正道フリースタイル柔術ウェルター級優勝）
・中島柔
（フリー／戦陣組討／３２／１８３／８５／９７世界組討大会９０ｋｇ級優勝）
・野沢洋之
（ＰＯＤ／グラップリング／２５／１７４／７８／アマ修斗東日本フレッシュマントーナメントミドル級３位）
・浜島貴一
（フリー／空手／２９／１７２／９５）
・山本高行
（フリー／柔道／３１／１７８／１００／全日本実業団３部団体戦優勝）
・山本尚史
（フリー／キックボクシング・空手／２３／１８４／９０／クラブファイト東京大会出場）
・割田佳充
（ＰＯＤ／グラップリング／２７／１６７／７２／正道フリースタイル柔術ミドル級準優勝）
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