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[K-1] 武蔵、広島大会の翌日にシュルト戦を振り返る

21日のK-1広島大会の翌日、武蔵がセーム・シュルトとの激闘を振り返った。
 試合後は2-1の判定に納得がいかない様子だった武蔵。インタビュースペースに登場したものの、「特に喋ることはない」と言い残して控え室に戻っていた。一夜明けての記者会見でも「まだ複雑は複雑ですね」と語り、気持ちの整理が付いていない様子だったが、「また“言い訳番長”と言われてしまうんで」と、判定については多くを語らなかった。
 だが、武蔵は試合の前と間の心境については色々と話してくれた。武蔵の試合の前に、中迫剛とニコラス・ペタスが1Rで玉砕。これで武蔵は「絶対に負けられないと逆に気合いが入りました」という。しかし実際試合が始まってみると、身長で27センチ、体重20キロも上回るシュルトから想像以上の威圧を感じた。「上からパンチが落ちてくるので、叱られてるような気がして腹が立ってきた」。そこで「逆に殴り返さなきゃという感じでパンチを打ったのが」あのアッパーだったという。「アッパーは練習していました。だけど身長差があれだけあるから、スパーリングパートナーには当たっても(普通の攻め方では)シュルト選手には当たらないだろうと想定して。腹に(攻撃を)効かせて、ちょっと“く”の字になったところでアッパーを狙う予定だったんですけど、ジャンプしてアッパーを打っちゃいました」と、あの快心の攻撃の経緯を説明した。
 だが、好勝負の代償は大きく、武蔵は腫らした目をサングラスで隠し、足を引きずりながら会見に登場していた。シュルトの蹴りをブロックした左腕も、本人いわく「骨付き肉のように」大きく腫れ上がっており、肉体的に非常に厳しい試合だったことがわかる。武蔵は万全の体調でジャパングランプリ(9月22日・大阪城ホール)に臨むため、6月2日の富山大会は欠場の意向を示した。次戦ではシュルト戦のうっぷんを晴らすようなファイトをすることだろう。

オランダ最強トリオも勢ぞろい

▼一夜明け会見には前日勝利したピーター・アーツ、アーネスト・ホースト、セーム・シュルトも登場。アーツとホーストは共に足の怪我が完治しないまま試合に臨んだが、ホーストは「キックを使わず試合を終えられたのがうれしい」、アーツは「ニコラスが足狙いだと分かっていたので、それがブロックできていた」と語り、負傷箇所を悪化させなかったことに安堵の様子だった。ホーストは「グランプリの予選を一つずつ勝ち上がって、最後は自分が優勝したい」、アーツは「今年は全勝が目標。コンディションを整えながら試合していきたい」と今年の目標を語った。
 また、石井館長が大会終了後、7月14日(日)のマリンメッセ福岡大会で、ホーストかアーツをシュルトと対戦させたいと提案したことについて、3者とも同じオランダ人同士ということで困惑気味だったが、ホーストは「プロだから組まれれば戦うよ。ただしK-1ルールでね」、アーツは「セームの頭に届くようなキックを練習しないとね」と話し、シュルトも「自分の目標を達成させるために必要ならば」と受け入れる意向を示した。

武蔵 vs. シュルトが瞬間最高視聴率獲得

▼超満員の6000人の観客を集めたK-1広島大会は、視聴率でも高い数値を記録した。日本テレビで平均17.3%(占拠率28.7%)、瞬間最高20.4%、地元の広島テレビで平均18.5%(占拠率33.3%)、瞬間最高24.1%。瞬間最高は23時17分の武蔵 vs. シュルトの5ラウンド目の場面だった。(井原芳徳)

Last Update : 04/23

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