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[NJKF] トップ3選手がムエタイに挑むも完敗/1.26後楽園 (レポ&写真)

NJKF(ニュージャパンキックボクシング連盟) "DREAM RUSH I"
2002年1月26日(土)東京・後楽園ホール

レポート:新小田哲  写真:薮本直美

ダブルメインイベント 第2試合 159lbs.契約 タイ×日本国際戦/5回戦
○チャンプアック・ウィラサクレック(タイ/ラジャダムナンJr.ミドル級2位 ルンピニーウェルター級5位)
×HIROSHI(サシプラパージャパン/前NJKFウェルター級王者)
KO 2R 0'29"

青葉繁からリングネームも改め、ミドル級に新たな戦場を求め復帰したHIROSHI。対するチャンプアックはクンデートの別名でも知られる、ムエタイ重量級の超強豪。
ゴングと同時に至近距離から打ち合う両者、チャンプアックは一見スピードもなく技術もそれほどあるようには見えなかったが、パワーは凄まじい。しかしそれに真正面から打ち合うHIROSHI、あっという間にチャンプアックの肘とパンチで流血、顔面もどす黒く腫れ上がらせてしまう。そして1R終了間際に左眼付近をカットされ2度のチェックを受ける。
2R、仕留めにかかるチャンプアックにHIROSHIもパンチで応戦、束の間、激しく打ち合うがチャンプアックがパワーに任せてロープに押し込み、連打するとレフェリーはスタンディングダウンを取る。そしてカウント3でストップを宣言した。
この試合に進退まで懸けて臨んだHIROSHIだったが、ムエタイ現役ランカーの壁は厚かった。
しかしHIROSHIの闘志はまだまだ衰えておらず、不完全燃焼の様子で現役続行を示唆した。

チャンプアックのコメント
「(キックを出さなかったのは?)パンチだけでも大丈夫だと思ったからさ。パンチには自信を持ってるよ。(相手のHIROSHIについては?)まだまだだね。(K-1のミドル級世界選手権に出場する噂がありますが?)K-1で試合をしたいね。ぜひとも出場したいよ。(誰か日本人選手を知ってますか?)知らない。(ヒジなしのルールは?)問題ない。パンチだけでも勝てるよ。(オロノーと出場権を賭けて争うかもしれないのですが)奴も簡単に倒せるよ。(今日のヘアスタイルは?)ハハハ、気に入ってくれた? かっこいいだろ!」

ダブルメインイベント 第1試合 フェザー級 タイ×日本国際戦/5回戦
○ナロンサック・ショーシュティラップ(タイ)
×中島稔倫(大和/NJKFフェザー級王者)
KO 3R 2'25"

「日本人には戦う相手がいない」とNKBトーナメントを辞退してまでムエタイ強豪への挑戦を表明していたNJKFフェザー級王者中島稔倫が楠本勝也とのタイトルマッチ以来、半年振りに試合に臨んだ。対するナロンサックは30歳とタイ人にしては異例のベテランだが、2ヶ月前にラジャで戦っているれっきとした現役選手。
序盤からパンチとローで積極的に前に出る中島は、ハイキックでいきなりダウンを奪う幸先のいいスタートをきる。
しかしナロンサックは2Rからその本領を発揮。肘で中島の額をカットすることに成功すると、重いミドルでダメージを与え、2R終了直前に右ミドルで中島からダウンを奪う。そして3R、エンジンを全開にしたタイ人はハイキック、ミドルキックで続けざまにダウンを奪い、最後は縦肘を叩きつけ3ダウンでKO勝ちした。


第10試合 フライ級 タイ×日本国際戦/5回戦
○デッナロン・ショーシュティラップ(タイ)
×川津真一(町田金子/NJKFフライ級1位)
判定3-0(49-48,49-47,49-46)

NKBトーナメントフライ級の優勝候補、川津がトーナメントを前にムエタイ越えに挑んだ。結果は完敗ではあったが、最後まで闘志を表に出した果敢なファイトで、この日のベストバウトを見せた。
デッナロンは層の厚い軽量級の中で、2ヶ月前にはラジャのソンチャイ興行にも出場している一級品。しかも普段は115ポンド(ジュニアバンタム級)で試合をしているというから川津よりも階級が上ということになる。
デッナロンは不敵な表情から次々と左右のミドルを連発、その重い打撃音が響くたびに、場内からうめき声にも似た悲鳴が漏れた。川津はこれをもらいながらも左右のストレートをヒットさせ、ひるむことなく反撃。
しかし2R終了後にアクシデントが起こる。ゴングが鳴った後のデッナロンの肘が川津の顎にヒット。この攻撃にデッナロンに減点が課されたが、一時は川津の足元はふらつき、目の焦点が合わずセコンドも棄権を考えたという。さらに3Rには左眼付近をカットされ流血にも見舞われたが、それでも川津は気持ちを折ることなく前進。最後まで立ち向かいつづけた。
結局中盤の失点が響いて川津の判定負けとなったが、最後まで挫けなかった彼の強い気持ちは評価したい。


NJKF2001・年間表彰式が行われた。
受賞選手は下記のとおり。

殊勲賞 小次郎(ウィサラックレック),川津真一(町田金子)
敢闘賞 藤原国崇(拳之会)
技能賞 ソムチャーイ高津(小国)
努力賞 孫悟空丸山(小国)
新人賞 岩井伸洋(小国),高橋拓也(拳之会)
格闘技通信賞 小次郎(ウィサラックレック)
ゴング格闘技賞 押川童子丸(キング)
SRS-DX賞 孫悟空丸山(小国)
フルコンタクトカラテ賞 押川童子丸(キング)
格闘伝説賞 石毛慎也(東京北星)

第9試合 NKB統一トーナメント バンタム級/5回戦
×海老沢朋和(平戸/日本パンタム級2位)
○山本恭太(大和/NJKFパンタム級5位)
判定0-3(49-50,48-50,46-50)
※山本がトーナメント準々決勝に進出。次戦は3/3に佐々木功輔(北流会君津)と対戦。

第8試合 NKB統一トーナメント バンタム級/5回戦
○弘中史樹(ウィラサクレック/NJKFバンタム級4位)
×中村誠司(福岡リアルディール/日本バンタム級)
判定2-0(50-50,50-49,50-48)
※弘中が準決勝進出。次戦は3/3の佐々木功輔対山本恭太戦の勝者。

第7試合 NKB統一トーナメント バンタム級/5回戦
○藤原国崇(拳乃会/NJKFバンタム級6位)
×増倉敦士(一心館/NJKFバンタム級7位)
KO 4R 2'27"
※藤原が準決勝に進出。次戦は決勝進出をかけて中野智則(パシフィック)と対戦。

昨年11月に全日本キックを退団した立嶋篤史がASSHIPROJECT所属として2月1日よりNJKFに加入する。
立嶋はリング上で「引っ越してまた戻ってきました。3月にまた試合します」と挨拶。

第6試合 NKB統一トーナメント ライト級/5回戦
○AVIS-SV01(小国/NJKFライト級5位)
×ケイタ(みなみ/APKFライト級5位)
TKO 3R 0'57"(出血によるドクターストップ)
AVISの次戦は準決勝進出をかけて第5試合の勝者山中と対戦。

第5試合 NKB統一トーナメント ライト級/5回戦
×山田大輔(杉並/日本ライト級)
○山中貴仁(大和/NJKFライト級7位)
KO 3R 1'15"
山中は次戦で第6試合の勝者AVISと対戦。

第4試合 NKB統一トーナメント ライト級/5回戦
○高野義章(健心塾/NJKFライト級8位)
×柿沼善行(誠/APKFライト級)
判定3-0(50-49,50-49,50-48)
高野は次戦、笛吹丈太郎(大和)と対戦。

第3試合 60kg契約/3回戦
×山本雅美(北流会君津)
○河原塚武(ウィラサクレック)
判定0-2(28-30,30-30,28-30)

第2試合 ライト級/3回戦
△湊伸治(ウィラサクレク)
△堀口聡(町田金子)
ドロー 1-0(30-29,30-30,29-29)

第1試合 60kg契約/3回戦
×金井秀行(小国)
○森国広(健心塾)
判定0-3(27-28,27-29,27-28)

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Last Update : 01/27 03:14

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