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[修斗] 植松直哉、復帰戦はドロー/3.31 名古屋 (レポート)

プロフェッショナル修斗公式戦「SHOOTO GIG CENTRAL Vol.1」
2002年3月31日(日)愛知・名古屋公会堂4Fホール
主催:ALIVE

レポート:西村真司

【大会前のカード紹介記事】

第6試合 ライト級 5分3R 
△植松直哉(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY/6位)
△井上和浩(日本/インプレス/7位)
判定1-1 (29-29,28-29,29-28)

 昨年春のタイ修行で重病にかかり生死の境をさまよった末、ようやくプロシューターとしてリングに生還することができた植松。柔術ルールでは1度実戦をこなしたものの、この日が修斗ルールの復帰戦である。相手は植松が欠場中にランカーになった井上だ。「ランカーはみんな横一線」という植松にとって、井上は決して楽な相手ではない。
 植松が“師匠”と呼んではばからないランバー・ソムデートM16を思わせるムエタイ風モンコンとガウンを身にまとい、知念里奈の曲で入場した植松。草柳・ルミナ・大石・竹内といったK'zファクトリー勢に加え、港太郎・ランバーと豪華なセコンドがコーナーを固める。対する井上には本間聡がぴったり寄り添う。コールを受けると植松はムエタイ風に足でリングに字を書き3度踏みつける。

 そしていよいよゴング。植松は両腕をアップライトに構え、足のスタンスは狭く、小さく足でリズムを取る。そこから繰り出した左ミドルはパチーンと快い音を響かせる。続いて放ったローキックに合わせ井上はテイクダウンに成功。するとその瞬間植松は下から一気にアームロックを極めにかかる。これぞ植松の真骨頂。そのまま上になって極め続けるが惜しくも外れてしまう。スタンドに戻り再度テイクダウンに成功した井上だが、今度も下から腕を狙われる。これも逃れた井上はインサイドガードからパンチを放っていく。1ラウンドは一瞬たりとも気が抜けない攻防が続いた。

 ところが2ラウンド以降は井上が上を制し植松は下になりっぱなし。この日の植松はローやミドルのキックから展開を組み立てることが多かったため、井上のタックルがあっさりテイクダウンに結びつく格好となった。井上の攻撃はインサイドガードからのパンチ中心で、3ラウンドも井上ペースで進んでいった。

 判定は3者3様のドロー。植松の極めと、井上のテイクダウンで評価が分かれたか? 草柳は「内容は負けてたな。とりあえず負けなかったから」と植松をねぎらう。「スタンド+寝技を試したかった。1ラウンドはうまくいった。そこで極められなかったのが痛かった」という植松は「極めにこだわりたい。これが自分のスタイル。これを追求することが勝ちに繋がると信じている」と語り、ノゲイラ戦に関しては「まだかんべんして」と口を濁していた。

 とにかく修斗ライト級は“ペケーニョ”ノゲイラの天下。復活した植松にかかる期待は大きい。井上も「ノゲイラとやってみたい」と打倒ペケーニョに名乗りをあげた。阿部裕幸、山本“KID”徳郁も虎視眈々と上位を狙っている。誰がノゲイラ戦への切符を勝ち取るのか? 植松の復帰で修斗ライト級はますます群雄割拠の混戦模様。この日復帰したばかりの植松が本命に踊り出るか、ライト級戦国時代の勢力図が今後どう塗り変わるか、楽しみにしようではないか。

第5試合 ウェルター級 5分3R 
○八隅孝平(日本/パレストラTOKYO/7位)
×杉江 "アマゾン" 大輔(日本/ALIVE/10位)
1R 3'31" フロントスリーパー

 激しいパンチの出し合いから始まり、組み合うと八隅が上手投げからテイクダウン。グラウンドで杉江は下になることを逃れ、執拗に八隅の足を取りに行く。スタンドに戻ると、八隅は上からがぶってテイクダウンを許さず。うまく杉江のクラッチをきった八隅はそのままフロントチョークの体勢に。レフェリーのキャッチコールが入り、八隅がスタンドの極めに移行したところで杉江がタップ。直後に八隅はコーナーに駆け上がり喜びの咆哮。ブランク明けから2戦目の八隅。「植松とタイに行って2人とも病気になってしまった。プロシューターになって初めて一本勝ちした」と喜びの理由を語った。

第4試合 ブラジリアン柔術マッチ アダルト紫帯プルーマ級 7分1R
×タバ・アギナルド・マサオ(日本/INFIGHT)
○梅村寛(日本/ALIVE)
優勢勝ち 0-6

 昨年のカンペオナートジャポネーズ紫帯同級決勝の再戦で、このときはタバが勝利。名古屋初のプロシューター・梅村は何としてでも地元でいいところを見せたい。梅村が上、タバが下の状態で試合が続き、梅村がパスガード(3ポイント)を2度奪い、最後は三角絞めを極めかけたところで試合終了。梅村が見事な試合運びでリベンジに成功した。

第3試合 ウェルター級 5分2R 
×大河内貴之(日本/パレストラTOKYO)
○松下直揮(日本/ALIVE)
判定2-0 (19-19,20-19,20-19)

 地元の松下がパワフルな右ローキックで場内をどよめかせ、さらにタックルで大河内をテイクダウン。2ラウンドに松下がパスガードに成功すると大きな拍手がおこる。試合終了直前には大河内がサイドポジションを奪いパンチを乱れ打つが、ここでゴング。グラウンドの内容で上回った松下が2人のジャッジの優勢点を勝ち取り勝利した。

第2試合 02年度新人王トーナメント バンタム級1回戦 5分2R 
×豊島孝尚(日本/総合格闘技STF)
○赤木康洋(日本/ALIVE)
1R 2'00" 腕ひしぎ十字固め

 組み合いからテイクダウンに成功した赤木が、横四方〜上四方と豊島をおさえ込み続けて、最後は腕ひしぎでフィニッシュ。地元・赤木のワンサイドゲームだった。

第1試合 02年度新人王トーナメント バンタム級1回戦 5分2R 
○阿部マサトシ(日本/AACC)
×藏田圭介(日本/ALIVE)
1R 4'39" スリーパーホールド

 新人王トーナメントらしくゴング直後から両者とも積極的に前に出る。阿部が右ハイキックでダウンを奪ってからはグラウンドの展開に。ポジショニングの攻防の末バックを取った阿部がスリーパーを極め勝利。

Last Update : 04/01

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