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[UFC] 桜井、異国に華咲かず。ジョシュ、24歳4カ月の最年少王者に/3.22 UFC 36 (レポ&写真)

UFC "UFC 36 - Worlds Collide"
2002年3月22日 米国ラスベガス・MGMグランド

レポート:西村真司  写真:井田英登

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メインイベント へビー級チャンピオンシップ 5分5R
×ランディ・クートゥア(王者)
○ジョシュ・バーネット(挑戦者)
2R 4'35" TKO(打撃によるレフェリーストップ)
※ジョシュ・バーネットが新王者に

 38歳のクートゥアが老かいなテクニックを駆使し、24歳のバーネット相手に試合を優位に進める。グラウンドでトップポジションを取り、バーネットをフェンスに押し付けパンチを叩き込む。スタンドでも得意のクリンチアッパーを繰り出す。
 ところが2ラウンド後半、一瞬の隙をつきバーネットが体勢を入れ替えトップポジションに。バーネットはここぞとばかりに力を振り絞ってパンチをラッシュ。しばらくこらえたクートゥアだが、やがてバーネットの勢いが勝り、レフェリーが試合をストップした。新王者になったバーネットはお約束の首狩りポーズを披露した。

セミファイナル ヘビー級 5分3R
○ペドロ・ヒーゾ
×アンドレ・オロフスキー
3R 1'45" KO

 打撃が得意な両者の対決だけあり、一度もグラウンド戦になることなくスタンドでの攻防が続く。だがなかなかクリーンヒットがないままラウンドは進み、業を煮やした観客から容赦ないブーイングが飛ぶ。するとこれに奮起したか?ヒーゾはオーソドックスの構えからワンツーの要領での右のストレートを見事オロフスキーの顔面にヒットさせ、文句無しのKO勝利。ブーイングを大歓声に変えてみせた。ヒーゾはヘビー級タイトル挑戦候補の筆頭にのし上がった。

第6試合 ウェルター級チャンピオンシップ 5分5R
○マット・ヒューズ(王者)
×桜井“マッハ”速人(挑戦者)
4R 3'01" TKO(打撃によるレフェリーストップ)

 日本での試合と同じくハイロウズの「不死身のエレキマン」で入場のマッハ。ラスベガスのカジノでの「スポーツブック」ではマッハ若干優勢のオッズだったが、試合は意外なほどヒューズのワンサイドな内容となった。
 “USA”コールが響き渡る場内。開始まもなくの打撃戦ではヒューズのジャブがコンマ数秒速くマッハの顔面を捕らえる。タックルに来るヒューズをマッハはがぶりきれず何度もテイクダウンされてしまう。下からサブミッションを狙うもののヒューズの圧力で形にならない。その後もヒューズが倒して上→こう着→スタンド再開という展開が何度も繰り返される。マッハはグラウンドでトップポジションを取ることができない。

 後半戦に進むにつれヒューズのパワフルさがより際立つ。マッハを高々とリフトアップしマットに叩きつけること数度。ヒューズは常にトップポジションをキープしマッハの顔面をパンチで徐々に腫らしていく。第3ラウンドにパンチの交錯で一時ヒューズがぐらつく場面があったが、ヒューズのペースは崩れず、マッハは反撃のチャンスをつかめない。
 そして第4ラウンド。ハイアングルのタックルからサイドポジションを奪ったヒューズは、マウントに移行するとパンチの雨あられ。レフェリーがストップし、マッハの野望はもろくも崩れ去った。結局ヒューズが圧倒的なパワー差を見せつけ完勝。足早にオクタゴンを後にしたマッハを尻目に、ヒューズがベルトを腰に巻き饒舌に試合を振り返っていた。
 なお次期トップコンテンダーのカーロス・ニュートンは「このベルトは俺のもの」と茶目っ気たっぷりのアピールをしていたが、次に上がるのもどうやらPRIDEのリングになりそうだ。

第5試合 ミドル級 5分3R
○マット・リンドランド
×パット・ミレティッチ
1R 3'09" TKO(レフェリーストップ)

 リンドランドはシドニー五輪グレコ76.0kg級銀メダリスト。ウェルター級から転向したばかりのミレティッチとのパワー差は歴然で、リンドランドがグラウンドの展開で圧倒し、最後はフェンス際でマウントを奪ったリンドランドがパンチを打ち下ろし続けレフェリーストップがかかった。

第4試合 ライトヘビー級 5分3R
×エルビス・シノシック
○エヴァン・タナー
1R 2'06" TKO(レフェリーストップ)

 グラウンドで上になったタナーは、フェンス際にシノシック押し付け得意技のヒジ打ちを数発叩き込む。額から出血したシノシックを見てレフェリーは試合をストップした。

第3試合 ヘビー級 5分3R
○フランク・ミア
×ピート・ウィリアムス
1R 0'46" アームロック

 インサイドガードのウィリアムスの両腕を、下からミアが両脇でホールド。よくあるシーンだがこの先が普通と違った。ミア曰く「三角絞めを狙った」とのことだが、ミアはウィリアムスの右腕を左脇に抱え込み両手でクラッチして捻りあげる。異常な角度にヒジを曲げられたウィリアムスが即座にタップアウト。ミアが秒殺勝利をおさめた。

第2試合 ライト級 5分3R
○マット・セラ
×ケリー・デュランティ
1R 2'58" 三角絞め

 ヘンゾ・グレイシー門下のセラがグラウンドで本領発揮。デュランティをチョークを極め、デュランティが凌いだところですぐ腕十字に移行。これもデュランティが耐えると、今度は三角絞めをがっちりと極め、デュランティはついにタップ。アントニオ・ノゲイラを彷佛とさせるセラのサブミッションマジックだった。

第1試合 ウェルター級 5分3R
○ショーン・シャーク
×中尾受太郎
判定3-0

 じりじりと前に出るシャーク、後ろに下がる中尾。フェンスに近づいたところでシャークが中尾に組み付きテイクダウンし、インサイドガードながらも上の体勢をキープ。中尾はまったくこの状態を返すことができない。何度もブレークが入るがこの攻防の繰り返し。最終ラウンドにはシャークがサイドポジションを取るがその後の展開はなし。終始優勢のシャークが判定勝ち。

Last Update : 03/25

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