K-1 PREMIUM 2005 Dynamite!!

2005年12月31日(土) 大阪ドーム
第1試合 HERO'Sルール
× ピーター・アーツ
大山 峻護
5×3R 1R 0:30
ギブアップ ヒールホールド

第2試合 HERO'Sルール
ジェロム・レ・バンナ
× アラン・カラエフ
5×3R 2R 1:14
KO 左ミドル

第3試合 HERO'Sルール
- 中尾 芳広 セコンド:矢野卓見、他???
- ヒース・ヒーリング
5×3R
無効試合
※ 試合開始直前、睨み合いながら両者が中央に歩み寄ったときに中尾がキスしたことにヒーリングが激怒し
ゴング前にもかかわらず右パンチを見舞い、中尾は倒れてしまう。目の焦点が合わない中尾は担架で控え室に運ばれる。
中尾の回復を待つが試合続行不可能と判断され、公式記録ではヒーリングの反則負けとの裁定が下された。
 だが、中尾の行為にも充分の非があり、試合に向けて神経質になっていただろうヒーリングが咄嗟に手を出したのも理解できる。
今回は中尾が試合不可能になったためこのような裁定が下されたが、もし逆であったなら中尾の反則負けと裁定されたかは甚だ疑問だ。
 当サイト【FIGHTS SPIRAL】では、このカードについて特別勝敗を着ける必要性がないと判断し、例外的に無効試合として取り扱います。

(後日、FEGの裁定により正式に無効試合に結果が変更された。)

第4試合 HERO'Sルール 75kg契約
永田 克彦
× レミギウス・モリカビュチス
5×2R(延長1R)
判定 3-0

第5試合 K-1ルール
レミー・ボンヤスキー
× ザ・プレデター
3×3R(延長1R)
判定 2-1

第6試合 K-1ルール
武蔵
× ボブ・サップ
3×3R(延長1R)
判定 3-0

第7試合 K-1ルール
魔裟斗
× 大東 旭
3×3R(延長1R) 2R 1:58
TKO 右ローキック (3ダウン)

第8試合 K-1ルール
セーム・シュルト
× アーネスト・ホースト
3×3R(延長1R) 2R 1:41
TKO ドクターストップ

第9試合 HERO'Sルール
×
ボビー・オロゴン
5×3R
判定 3-0

第10試合 HERO'S特別ルール
ホイス・グレイシー
所 英男
10×2R
時間切れ引き分け
※ 秋山成勲が負傷したことで急遽、対戦相手が永田からホイスに変わった所。
そして実績、体重ともに差のある両者だが飄々としながらもKID同様やらかしてくれそうな期待を抱かせる所。
偶然ともいえるこの状況すらも所のシンデレラストーリーの階段のひとつになり得るのでは、
と思わせるのは所の格闘技に対する努力といったものを乗り越え、所の持つキャラクター、
言い換えれば人徳がそうさせるのかも知れない。
 試合が始まると所はその期待に応えるかのように善戦を繰り広げる。
普通であればグレイシー一族と日本人が相対すると決まってグレイー狩りのイメージを背負わせるのだが
所に対してはあまりそういう構図はそぐわなかった。
それもやはり所ならホイス相手でも普通に勝ってしまうかも知れないと感じさせるからだ。

第11試合 HERO'Sミドル級世界最強王者決定トーナメント 決勝戦
山本“KID”徳郁
× 須藤 元気
5×3R 1R 4:39
KO 右フックからパウンド
※ 中軽量級のトップスター2人がついに雌雄を決する時が来た。
 体重差があるため常識的に考えて須藤有利と考えていい筈なのだが、「KIDなら・・・」と十分期待させるところがKIDのスターたる所以だ。
 常に入場で観客を魅了するもう一人のスター・須藤だが今回は特にド派手な入場シーンだった。
ここまで来るとヤリ過ぎの感も拭えず、かつてのUFCでのチープな入場シーンが懐かしく感じられる。
 試合は4分過ぎにKIDが須藤の右ストレートに対し右フックで迎撃するとダウンを奪い、そのままパウンドを連打。
その状況から何とか脱出したい須藤だが、なんとレフェリーがそこで試合を止めてしまう。
 「え?まだやれるのに?」と驚く須藤に対し、確実なダメージを与えたと実感したKIDは勝利を喜ぶ。
 
 これは格闘技ではないのか?
HERO'Sとはアイドルとしてのヒーローを作り上げたいがために、
テレビ局が格闘技というコンテンツをドラマやバラエティ番組と同列に考え利用しているだけではないのか?
確かに5ヶ月に渡って繰り広げられたトーナメントの試合全てが真剣勝負ではあった。
だが、その真剣勝負に割って入るかのように主催者の意図が少なからず含まれているものがあった。
今回の試合の止め方に関して言えばKIDのパウンドの強さがレフェリーに考慮されていた事と、
HERO'S特有の選手の安全を重視する考えがレフェリーにそうさせたと考えれば全く理解できないわけではない。
だが、果たしてお茶の間にいる多くの普段滅多に格闘技を見る機会のない視聴者に須藤のやるせない無念さが伝わっただろうか?
KIDも試合後に、「子供とクリスマスも楽しんでやることができなかったからこれから一緒に遊んでやりたい。」という風に語っていたように
格闘家は常に肉体的にも精神的にも節制を強いられ、
かつ生命や財産や誇りをも賭けて年に数度あるかない真剣勝負の舞台に身を投じているのだ。
その全ての努力を一瞬の誤った判断で水の泡にしてしまうような体制作りは私のような格闘技ファンには納得ができない。
 私は決してKIDの勝利をおとしめたいわけではない。だが、須藤がKIDに負けたとも全く思っていない。
 当サイトでは以前にもこのような試合の止め方に批判をしたが、
安全性を考慮したいのであれば修斗ルールにあるダウンカウント方式を採用する事を真剣に考えて頂きたい。


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