(レポ&写真) [パンクラス] 4.27 ディファ:山宮、近藤との打撃戦制す
ワールドパンクラスクリエイト "PANCRASE 2008 SHINING TOUR" 2008年4月27日(日) 東京・ディファ有明
レポート&写真:井原芳徳 【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
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第8試合 メインイベント ライトヘビー級 5分3R ×近藤有己(パンクラスism/暫定ミドル級王者) ○KEI山宮(GRABAKA/1位) 判定0-2 (梅木30-30/和田29-30/小菅29-30)
山宮は川村戦のときと同じように、リングを大きく使って近藤を中心に回り、最後までそのステップを続ける。1R、両者ともサウスポーの構えで右フックを当てつつ、山宮は右アッパー、近藤は左ローをヒット。2Rに入ると山宮は飛び膝で奇襲を仕掛け、その後は左ジャブや左ボディーストレートを当てる。近藤は左右のローを起点に、左のミドルやハイを放つが、ハイは見切られてしまう。 ラウンドが終わるたびに両者はグローブを合わせて顔を見合わせる。試合中の歓声も昔のパンクラスのようにほとんど起こらず、観客はじっと二人の攻防を見入っている。
均衡状態のまま突入した3R。近藤の左ローが増えると、山宮は少し動きが落ちる。「効いていた」というが、応援団からの声援も受けつつ、ステップを続けると、左ボディストレート、左フックをお返し。近藤の動きの止まる場面がこれまでのラウンドよりも増える。ジャッジ2者はこれを見逃さず、山宮の判定勝ちとなった。 山宮はマイクを持つと、「試合結果について何も言うことありません。3年間パンクラスを離れましたが、パンクラスへの気持ちは変わりませんでした。所属は違うけど、自分もパンクラスを守る力になりたいです。もし近藤さんがいいのなら、もう一度戦いたいです」話し、パンクラス愛をアピールした。 敗れた近藤はインタビューで、僅差で黒星のついた判定について「納得はいってないけど、出たものはしょうがない」と話し、「これから長く続くであろう格闘技生活のいい勉強にしたい」と決意を新たにしていた。山宮の再戦要求については「是非やりたい」とコメント。今度は近藤が山宮を追いかける番だ。
第7試合 セミファイナル ライト級 5分3R △昇侍(KIBAマーシャルアーツクラブ/王者) △大石幸史(パンクラスism/ 5位) 判定0-1 (和田29-30/谷内29-29/小菅30-30)
昇侍は試合の3日前に右足の靭帯を痛め、部分断裂により全治1ヶ月と診断されたが、「プロとして試合に穴をあけられない」というポリシーから、麻酔を打って試合に臨んだ。開始すぐから大石は、胴タックルでテイクダウンに成功。昇侍は怪我の影響で足の踏ん張りが効かない。 結局3R終了迄、大石が何度もテイクダウンに成功するが、パスガードもパウンドもできずに攻めあぐねる展開が繰り返されることに。ロープかコーナー付近での攻防が続き、1〜2Rは梅木レフェリーが中央にドントムーブをかけなかったため、大石が次の展開を作りにくい状態が続いた。3Rは昇侍が下から三角絞めを極めそうになるが大石は防御する。 ドローという裁定が発表された瞬間、勝ちを確信していた大石は腰からマットにガックリと崩れ落ちた。パンクラスではポジショニングやテイクダウンだけでポイントが入ることが少なく、ダメージの重視度が高いため、この裁定は致し方ないところだろう。プロ修斗の採点基準なら3ポイント差ついていても不思議ではない内容だった。昇侍は「僕の判定は負け。チャンピオン失格」と反省。タイトルを賭けての再戦を期待したい。
第6試合 ウェルター級暫定キング・オブ・パンクラス決定戦 5分3R ○和田拓也(SKアブソリュート/3位) ×ジェイソン・パラチオス(米国/チーム・ヤスダ/4位) 判定3-0 (小菅30-27/谷内30-29/梅木30-27) ※和田が暫定王者に
和田はパラチオスの右のフックやローを受けながらもタックルで上になる展開を繰り返す。2Rには鉄槌でパラチオスの鼻から出血を誘う。3Rはなかなかテイクダウンできなかったが、パラチオスはロープをつかんで防ごうとしたため減点1に。結局最後までパラチオスの攻撃を封じ、和田が念願のベルト奪取に成功した。 ベルトを巻いた和田は「プロ修斗でデビューして9年でやっとチャンピオンになれました。僕はパンクラスismの選手じゃないけど、今日はパンクラス愛で勝てました。これからは世界に向けてもっと練習します」と語った。インタビューでは「戦極とかにも出たい」と話した。
第5試合 ライト級 5分3R △井上克也(和術慧舟會RJW/2位) △クラバノフ・ジャマル(ロシア/SKアブソリュート・ロシア) 判定1-0 (小菅29-29/谷内28-28/梅木30-29)
ジャマルはリーチを活かし、スタンドで伸びのある右のフックとボディストレートをヒット。井上は2Rまで何度かぐらつく。だが2R途中からジャマルはスタミナが無くなり、3Rに入ると逆に井上がパンチで攻勢に。終盤にはパウンドを何発も落としたが、2Rまでの劣勢が災いしドローに終わった。
第4試合 ミドル級 5分3R ○久松勇二(和術慧舟會TIGER PLACE) ×マッティ・メケレ(スウェーデン/パンクラス・スウェーデン) 1R 4'56" TKO (レフェリーストップ:顔面踏みつけ)
ローキックの打ち合いの後、久松が差し合いを制して上になると、ハーフからプレッシャーをかける。メケレはスタンドに戻し、打撃戦の後、再び久松がテイクダウン。すると猪木アリ状態で立ち上がると、メケレのお株を奪う顔面蹴りがクリーンヒット。パウンドで追い打ちをかけたところでレフェリーがストップした。 久松は6/1に仙台で行われる大道塾の北斗旗全日本空道体力別選手権への参戦を発表し、「パンクラス、総合がなめられないよう頑張ります」と宣言した。
第3試合 フェザー級 5分2R ×井上 学(U.W.F.スネークピットジャパン/3位) ○滝田J太郎(和術慧舟會東京本部) 2R 1'16" KO (膝蹴り)
1Rは井上がハイ、ミドル等の蹴りのほか、終盤にはグラウンドでバックを奪うなどやや優勢。だが滝田もグラウンドでアームロックを狙う等、果敢に応戦する。そして2R、しつこく組み付く井上を滝田が振りほどくと、顔面への膝蹴りをクリーンヒットさせ、見事一発KO。これでランク入り確実の滝田は、入場では「山本高広の織田裕二の物真似」の物真似をしていたため、「滝田J太郎が、パンクラスのランクにキター!」と喜んだ。
第2試合 ミドル級 5分2R ×渡辺大介(パンクラスism) ○大堀竜二(TRIAL) 2R 4'46" ギブアップ (アームロック)
2R途中迄大堀に組まれる時間の長かった渡辺だが、右ローを効かせて流れを掴む。大堀のタックルのカウンターでミドルを顔面に炸裂させ、あとはパウンドで料理という展開になったが、大堀がリバースしてのアームロックで大逆転勝利をおさめた。
第1試合 ライト級 5分2R ×坂口征夫(坂口道場横浜) ○高橋 渉(Laughter7) 1R 4'23" ギブアップ (腕ひしぎ十字固め)
階級を落とし、体つきが締まった坂口。動きも良く、パウンド、膝蹴りで高橋を追い詰めるが、会心の一撃のサッカーボールキックで「これで勝ったと油断した」といい、その後のパウンドで仕留めきれず。逆に息を吹き返した高橋が、下からの蹴り上げで流れをつかむと形勢逆転。リバースしてサイドから腕十字を極め、パンクラス初白星を飾った。
[第14回ネオブラッド・トーナメント 準決勝戦]
第4試合 ライト級 5分2R ○スティーブ・マグダレノ(米国/TEAM坂口道場) ×パク・イルギュ(韓国/TeamP.O.M.A. パンクラス コリア) 判定3-0 (20-19/19-18/20-19)
第3試合 フェザー級 5分2R ○齊藤裕俊(和術慧舟會GODS/予選優勝) ×清水隼人(アンプラグド国分寺) 判定3-0 (20-19/20-19/20-19)
第2試合 フェザー級 5分2R ×手塚基伸(総合格闘技道場コブラ会) ○田中康友(SKアブソリュート) 2R 2'30" ギブアップ (チョークスリーパー)
第1試合 バンタム級 5分2R ○江泉卓哉(総合格闘技道場武門會) ×佐々木亮太(B-CLUB/予選優勝) 2R 0'43" TKO (レフェリーストップ:右フック→グラウンドパンチ)
[パンクラスゲート]
第1試合 フライ級 5分2R ○清水俊裕(宇留野道場/チームZST) ×清水清隆(SKアブソリュート) 1R 4'32" ギブアップ (腕ひしぎ十字固め)
Last Update : 05/01 20:41
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