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(レポ&写真) [天下一武道会] 3.16 沖縄:ローズ達也、王者対決制す

ワイルドシーサー "天下一武道会"
2008年3月16日(日) 沖縄・天下一スタジアム(北谷町)


第7試合 メインイベント チャンピオン対決 56kg契約 3分3R(延長1R)
○ローズ達也(ワイルドシーサー/全沖縄バンタム級王者)
×ケンジロウ(神風塾/全沖縄フェザー級王者)

本戦判定1-0(30-30,30-28,30-30)
延長判定2-1(10-9,10-9,10-9)

 “全沖縄”のタイトルを頂点に、ランキングを軸にした大会を月一回ペースで着々と積み重ねてきた天下一武道会。沖縄という“遠隔地”で、中央との格差を埋めるチャンスに恵まれない選手たちに成長の機会を与え続けるこの試みは、確実に沖縄の格闘技シーンを担う一翼となりつつある。

 だが、一方でハイペースな興行スケジュールは、フレッシュなカードを提供したい主催者サイドの“興行的要請”から見れば、カードの払底と言う足枷も生む。ーーそこで編み出されたのが、隣接階級の王者対決という“禁断のカード”だった。階級の壁に阻まれて、本来なら接する機会のないトップ選手同士だが、契約体重で歩み寄るなら、イーブンの条件でぶつかりあうことが可能だ。主催者ワイルド・シーサー/都丸代表のそんな柔軟な企画力に、天下一武道会というイベントが単なる一ジムの自主興行に留まっていない、原動力を見た思いがする。

 もちろん、実際にリングに上がる選手からすれば、単なる“お祭り企画”では済まされないシビアすぎるマッチメイクでもある。せっかく階級内の最強の座を極めても、すぐ次に王者同士のさらにハイプレッシャーな対決が待っているのだから。

 事実、試合はその両者の緊張が如実に現れた展開となった。本来61kg級の体格をフェザーに削って王座を掴んだケンジロウは、体格だけで言えばローズの二階級上の選手。したがって契約体重も約1kg弱ケンジロウ側に歩み寄った56kgでの対戦となっているわけだが、実際、両者の体格差は、そのリーチの差としてさらに拡大される。前蹴りで突き放し、長いリーチでこつこつパンチを当て、最後は組み付いてのヒザをぶち込むケンジロウ。一方、鋭い左ミドルを突破口に、何とか中間距離で倒し合いに持ち込みたいローズ。双方の思惑は、すれ違い、お互いの戦法に固執した、噛み合わない展開に終始する。

 ケンジロウのパンチは手数だけで言えばかなりの回数ローズの顔面を捉えていたが、有効打というには浅い。またローズも初弾の左ミドルでケンジロウの脇腹をどんどん赤く染めてはいくものの、逆に軸足にローを効かされてぐらつくシーンも見られ、続くコンビネーションはことごとく首相撲で潰されて行く。緊張感はあるが、噛み合わない両者の意地の張り合いは、結局延長戦までもつれこんだ。

 そして、この勝負にケリをつけたのは、選手自身の突破ではなく、ジャッジの判定。ドローでも致し方ない展開と見えたこの勝負に、なんとケンジロウの所属ジムの神風塾の主催者でもあるMr.神風が、アグレッシブネスを評価し、ローズに一票を投じたのだった。

 大胆なマッチメイクを打ち出した都丸代表の企画力もさることながら、それを筋の通った勝負論で支え、弟子への私情を切り捨てたMr.神風の判断が、この勝負を価値あるものにした。彼らを牽引車とする天下一武道会によって、今沖縄の格闘技シーンは確実に活性化しつつある。そう感じた一戦であった。


第6試合 総合ルール 68kg契約 5分2R
○Suspect(天下一スタジアム)
×増倉 敦(フリー/元NJKFフライ級2位)

1R 0'45" 腕ひしぎ十字固め

 黒いタオルに金の刺繍で自らの名前を縫い取り、それをすっぽり頭に被って相手を睨みつける増倉の“鈴木みのる風”パフォーマンスが、場内を埋め尽くした100名近い米軍兵のSuspect応援団のヒートを誘う。120%アウェイ状況の増倉は、ゴングと同時にスピードの乗ったダッシュで飛びヒザをぶち込もうとするが、同じタイミングでSuspectはタックルを敢行。増倉のヒザは標的をかすったものの、身体は遥か上空を飛び越えて、相手コーナーに落下する形に。
 
 素早く被いかぶさったSuspectは、体勢を立て直すことを許さずそのまま腕十字で秒殺勝利を飾った。増倉のキックキャリアに裏打ちされた奇襲と、これが二戦目とは思えないSuspectの水際立った反応、短いながらも、お互いの武器が居合い抜きのように交錯した、緊張感のある一戦だった。

第5試合 ヘビー級 3分3R(延長1R)
○HIROYA(ワイルドシーサー/全沖縄1位)
×TAKIYO(多和田道場)
1R 1'45" K.O. (パンチ)

いかにも南方出身という風情の、ちょっとマーク・ハントを思わせるHIROYA。序盤、TAKIYOのローキックで出足を止められるシーンも見られたが、左右の“電車道”的なぶん回しパンチを顔面にぶち込んで、ダウンを奪う。

8カウントでなんとか立ち上がったTAKIYOだったが、レフェリーはダメージの残存を見てK.O.勝ちを宣告した。

第4試合 ミドル級 3分3R(延長1R)
×MINOタイガー(多和田道場/全沖縄4位)
○TIM CID KRUREX(神風塾/全沖縄5位)
本戦判定1-0(29-29,29-30,29-29)
延長判定2-1(10-9,10-9,10-9)  ※TIMが4位にランクアップ

第3試合 総合ルール 86kg契約 5分2R
○JB(天下一スタジアム)
×小川健(空柔拳会館)
判定3-0(20-19,20-9,20-19)

パワーに勝るJBが、小川を押し潰して終始上から殴りつける展開。しかし、顔面にパウンド浴びて流血、顔面を赤く染められながら、小川は1R終了直前の腕十字、2R中盤のヒザ十字と、関節技で逆転のチャンスを作り続ける。だが、友人のアメリカ人観客約100名の嵐のようなコールに支えられるJBは、ヒザを壊されてもタップせず、最後には体力に物を言わせて小川を組敷いてしまった。判定は、試合終了時のダメージ、そして試合時間の八割をパウンドで支配したJBに。おそらく、この大会中、最も“沸いた”一戦であった。

第2試合 フェザー級 3分3R(延長1R)
○佑哉(ワイルドシーサー群馬)
×田辺裕貴(真樹ジム沖縄/全沖縄3位)
判定3-0(30-28,29-27,29-27)
※2Rローキックで田辺に1ダウン ※佑哉が2位にランクイン

第1試合 75kg契約 3分2R
○よっかー(フリー)
×CHRIS(赤雲会)
判定3-0(19-18,19-18,19-18)
※1RパンチでCHRISに1ダウン


※第1試合に予定されていた、60kg契約3分2R戦は、照屋こういち(赤雲会)の相手不在の為4.20に延期

Last Update : 03/20 04:51

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