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(レポ&写真) [DEEP] 2.17 名古屋:第2回フューチャーチャレンジ

NEX-SPORTS "DEEPフューチャーチャレンジ・公武堂ファイト2"
2008年2月17日(日) 愛知・公武堂MACS 3Fタイガーホール
協力・DEEP事務局

  レポート:木佐木昭(Fights Spiral) 写真:金子カオリ(NBJC)  【→掲示板スレッド】


[第2部] 開場・18:00 開始・19:00

第7試合 総合ルール 76kg契約 5分2R
△江藤 亨(NEX)
△田中慎一郎(GSB)
時間切れ


 1R、互いに距離を取ってパンチを出し合う展開が続く。江藤が大きいモーションのフックで飛び込むのに対し、田中は細かいパンチを連打で返す。アッパーを交える田中の連打に、江藤は後退せざるを得ない場面が繰り返される。
 2R、田中が右フックで襲うと、打撃一辺倒だった江藤は、田中の膝蹴りをタックルで捕えてテイクダウン。柔術を得意とする田中は、下から江藤の足首を掴んで江藤にベースを作らせず、その間にも強く蹴り上げる。しかし江藤はその蹴り上げにもひるまず、やや離れた距離からパウンドを数発振り下ろす。
 ブレイクがかかりスタンドに戻り、江藤が左フック、田中が右フックでダメージを与え合うと、江藤がまた片足タックルでテイクダウン。田中がクロスガードに守ると江藤は田中の左脇腹に3発パンチを連打。その瞬間、田中は江藤の右手を腕十字に捕え、かかりが浅いと見るやオモプラッタ、そしてニーオンと移り、寝技の強さを見せ付ける。
 決定的な場面は無かったが、互い自分の持ち味を発揮した。

第6試合 総合ルール 76kg契約 5分2R
△ATSUSHI(フリー)※魚住敦志から改名
△河村嘉展(NEX)
時間切れ


 魚住敦志は今回『ATSUSHI』の名で3年ぶりの総合復帰。河村は前回の公武堂ファイトでメインを務め勝利を収めている。
 1R、まず河村が上体を沈ませての右フックで襲い掛かる。そこからローの蹴り合いが続き、その中でも河村の右フックがクリーンヒット。組み付くと河村は得意の外掛けでテイクダウンし、マウントへ移行し、ATSUSHIの顔面を連打。嫌がるATSUSHIは暴れながら河村の体を不安定にさせスイープも狙うが、バックマウントから強烈な左パンチをもらい続ける。レフェリーが試合を止めようとするジェスチャアをすると、ATSUSHIはなんとか立ち上がりスタンドへ。しかし、河村がまた沈んでの右フックで組み付くと、ATSUSHIは必死になって離れるが、河村のタックルの距離。ハーフガードをパスしてバック、そしてマウントと移る河村だがATSUSHIの防御がうまく有効打は打たせてもらえない。終了時間を見計らった河村は、猪木アリの状態から右パウンドで飛びかかってゴング。
 2R、ATSUSHIが右フックを当てると、河村は胴タックルへ行くが1R時のようなキレがなく切られてしまう。今度はATSUSHIの右ローに合わせて再度タックル。これが成功すると上四方でATSUSHIの頭部に馬乗りになりアームロック。グイグイと極めにかかるがATSUSHIが背中の方に体を返すと、河村は腕を取ったまま横三角へ。パウンド連打もあり、これはさすがに極まったかと思わせたが、ATSUSHIは驚異的な粘りでうつ伏せになると河村の足を担いでなんと立ち上がる。スタンドに戻るが、組み付くとやはり河村が外掛けテイクダウン。サイドを奪われたATSUSHIは膠着しイエローカードをもらう。しかし、その間にいくらかダメージ回復したのかATSUSHIはジャブで河村をのけぞらせると、コーナーでグラウンドに追い詰めるが、これはブレイク。そしてATSUSHIが右ストレートをヒットさせると、河村のタックルに合わせて顔面に左膝蹴りを見舞う。崩れる河村のサイド、そしてマウントからパウンドを連打させてタイムアップのゴング。
 規定により判定はなく、全体を通して河村がおしていたが、最後にATSUSHIの好印象が残った。

第5試合 キックルール 70kg契約 3分3R
○山田英登(ナゴヤファイトクラブ)
×塚本拓生(GSB)
2R 3'00" TKO (タオル投入:バックハンドブロー)


 1R、序盤からキックの打ち合いが続くと、塚本のインローがローブローとなってしまい口頭注意を受ける。そこからまたキックの打ち合いが続き、リーチ差で勝る塚本は前蹴りも使って離れた距離を保つ。互いに慎重なのかローキックを多用。
 2R、1Rと変わって山田が左ジャブを使うと綺麗に入る。首相撲からのブレイク後、山田がワン・ツーを見舞い、山田の直線的な攻撃に、次第に塚本は劣勢となる。距離を取る塚本はそれが裏目に出て、再度ローブローを放ってしまう。それでも離れて戦いたい塚本に対し、山田は距離を詰めて右のキックとパンチを集中させる。2R残り10秒、塚本が右ローを打つと、山田は狙ったように右バックハンドブローをブチかます!塚本のダウンとタイムアップのゴングが重なり、塚本陣営のセコンドからも即座にタオルが投入された。

第4試合 総合ルール 65kg契約 5分2R
△長谷川史(NEX)
△門脇 勝(NDS)
時間切れ


 1R、さっそく長谷川がタックルで仕掛けるが門脇がこれはしっかり切る。そのまま組み合いになると脇の差し合い、ロープ・コーナーへの押し合い、そして体の入れ替え合戦となる。互いが全面的に能力値が近いせいか、決定的な攻め手が無く、2Rへ入っても同じような展開が続き、組み合いながらのボディへの膝蹴りの応酬がメインとなる。しかしながら、空手ベースの門脇が打撃で長谷川を圧すシーンもあり、2Rには、門脇の右ハイキックが「パチン!」と音を立てて長谷川の顔面を襲う場面も。
 2R終盤、門脇の右フックから、長谷川がタックルしテイクダウンするとクロスガード内からパウンドを連打。苦しい門脇はクロスを解くと同時に両足で長谷川を空中にフワっと持ち上げ一緒に立ち上がる。そしてまた組み合うと、決め手がないまま終了。

第3試合 キックルール 62kg契約 3分3R
×梅村健次(NEX)
○菊地 亮(アレス)
1R 0'36" KO (パンチ連打)


 試合開始すぐ菊池は右ストレート3発で梅村を襲うと、梅村も右を返していく。そのままパンチの打ち合いになると菊池が梅村を圧倒し、ロープへ追い詰める。何もできなくなった梅村はただガードするだけとなり、菊池がフック連打すると、梅村は前回の公武堂ファイトで壮絶KO負けを喫した時のようにリングに崩れ落ちた。

第2試合 総合ルール 65kg契約 5分2R
×鈴木基史(CMA戦ジム)
○藤井嵩士(GSB)
2R 2'49" アームロック


 1R、積極的に藤井がパンチで攻め込むと、ワン・ツーからタックルへ行き、ガブられながらも走り続けてテイクダウン。藤井は鈴木の足をさばきながらパウンドを放つが、これはロープに邪魔される。しかしサイドを奪うとパウンドを当て始める。ニーオンされた状態から立ち上がり、鈴木は右アッパーから組み付きコーナーに押し込むが、藤井のレスリング仕込みの投げが炸裂して今度はバックマウントを許してしまう。そこからパウンドを連打する藤井だが鈴木はしっかりガード。それでも藤井はガード上からひたすら殴り続ける。
 2R、鈴木は右ストレートを当てるが、『絶対に切られないタックル』を持つと豪語する藤井は鈴木のパンチに合わせてタックルすると当り前の事かのようにテイクダウン。藤井はガード内から左パウンドを4発届かせると、立ち上がり鈴木にの足をさばいてパウンドを打ちながらパス。そのままバックマウントを奪うと、パウンドを連打しながらも1R終盤の反省を活かしたのかパウンドに拘らず、鈴木の左手を脇固めのように捕えてアームロックで仕留めた。藤井は総合緒戦。将来の大物誕生を予感させた。

第1試合 キックルール 67kg契約 3分3R
△古澤道隆(NEX)
△掘込 徹(アレス)
時間切れ


 1R、古澤が右ローの連打で堀込をイヤがらせる。序盤は攻めあぐねた堀込だが、ローをかい潜りパンチをしっかり返す。
 2R、堀込は自らも果敢にローを繰り出すと、これがヒットし、古澤が優位を保っていた距離を、徐々に自分の間合いに変えて行く。そうなると堀込が1R以上にパンチを当て始める。陣地を奪われた古澤は下がるより前に出て戦い、大粒の鼻血を出しながらも意地になって右ローをお返し。
 3R、互いにローを打ち合い、さながら根性較べの様相を呈する。しかし古澤の足が止まると堀込は容赦なくパンチとキックの連打。堀込の右ストレートで古澤が倒れるが、それはスリップ。古澤は完全にスタミナを失い、ガードも下がり、パンチの連打をもらい続ける。反撃に出ても、堀込はカウンターのジャブでいなす。この時点で堀込もほとんど体力を使いきっていたが、右ストレート2発をクリーンヒットさせる。古澤はその2発にダウンこそしなかったが、のけぞりながら何歩も後ずさった。
 2Rと3Rを堀込が優位に進めたが、規定により結果は引き分けとなった。

[第1部] 開場・13:00 開始・14:00

第8試合 DEEP X(グラップリング)ルール 61kg契約 4分/4分/2分
×坂元寛史(NOS)
○木内 康(NBJC)
2R 2'23" チョークスリーパー


 プロシューター坂本は、NBJCの有望株・木内を迎え撃つ。
 1R、胸を借りる立場の木内は積極的にスライディングで飛び込み、グラウンドに引き込む。上からパスを狙いたい坂本だが、木内のフットガードが固く、全くガードを割らせてもらえない。手こずる坂本の隙を突きリバーサルに成功する木内だが、坂本も下からアームロックを仕掛けつつリバーサル。坂本はアームロックに捕えたままサイドに回り腕十字を狙うが、木内が粘ると、今度はアキレス腱固めからヒールホールドへと移行。そして足の取り合いになろうとした瞬間、互いに離れると、その際を逃さず木内が上を取る。それに合わせて坂本が再度リバーサルでポイント4-2と逆転。
 2R、1Rと同様に木内が滑り込んで引き込むと、上になった坂本はアキレス腱固め→ヒールホールド→逆足をヒールホールドと攻めるが、それをしのいだ木内が離れ際に坂本の上体を潰すとバックを取り、そのままチョークを極めた。
 善戦を期待されていた木内だったが、プロの坂本を破った番狂わせで会場全体を驚かせた。

第7試合 DEEP X(グラップリング)ルール 90kg契約 4分/4分/2分
×兼定 力(NEX)
○佐藤信宏(NBJC)
2R 1'14" チョークスリーパー


 堀ジョージがバイク事故の負傷により欠場し、代わって兼定が出場。このカードは前年のグラップリングツアーの再戦で、その際は佐藤がチョークスリーパーで勝利している。
 1R、周囲の予想通り、開始から約2分半スタンドで膠着が続く。先に佐藤がカニバサミでしかけるが失敗し、そこに突けこんで兼定が佐藤を袈裟固めをかけるが、しのいだ佐藤はバックを奪う。
 2R、組み合うと佐藤が跳び付きクロスで引き込む。佐藤は兼定の頭を抱いて離さない。次第に「ゴホ!ゴホッ!」と咳き込む音が聞こえ始めると、なんと兼定がタップ。佐藤が下から袖車のような突っ込み絞めを極めていた。

第6試合 DEEPグラップリングルール タッグマッチ10分三本勝負 サプライズマッチ
×ビッグ・シゲ(DEEP事務局)&ズケラン良朗(翼鍛錬所)
○長谷川匡紀(公武堂)&川崎誠治(NEX)
1-2

一本目 川崎→ビッグ・シゲ チョークスリーパー
ニ本目 ズケラン→長谷川 原固め(腹部での窒息チョーク)
三本目 川崎→ビッグ・シゲ 腕ひしぎ十字固め

 サプライズマッチと銘打たれたこの一戦には、なんとDEEP代表の佐伯繁の姿が!ファイトパンツはお腹が出過ぎていてしっかり履けていない。公武堂社長はDEEPグラップリング3戦目。今回も異様な出で立ちとパフォーマンスで観客を喜ばせる。
 川崎を除き3人ともグラップリング素人で、タッグマッチということもあり、試合はなごやかムードで行われる。ビッグ・シゲこと佐伯代表は練習すらしていなかったようで、川崎への負け役をきっちり演じて見せた。ズケラン良朗が長谷川社長からマウント取り、そのまま100kgを超える体重で押し潰したシーンで会場は爆笑の渦に飲みこまれた。

第5試合 DEEP X(グラップリング)ルール 72kg契約 4分/4分/2分
×日置和芳(EVOLUTION)
○吉川圭太(NEX)
2R 3'39" 腕ひしぎ十字固め


 1R、跳び付き十字で吉川がいきなり試合を決めにかかるがこれは極まらない。吉川が2度タックルを試みるがどちらも切られると、また跳び付き十字。これも日置がしのぐが、吉川は下から立ち上がってパスしサイドへ。腕十字を狙う吉川だが、日置が動き安定させられず、逆に足を持たれたまま立ち上がられる。吉川もカウンターでフロントチョークをかけるがコーナーに押し込まれる。吉川はチョークを外しながらも余裕なのか不敵な笑みを浮かべる。コーナーでもつれ合ったまま、日置は変形アームロックを強引にかけて行くが1R終了。
 2R、吉川がこのラウンド2度目のタックルでテイクダウン。そしてパスに行くが、日置も立って逃げる。組み合いから再度吉川がテイクダウンすると、そのままマウント、サイドと回り腕十字へ。腕十字の形に入りながらタップしない日置の腕を吉川は容赦なく更にアームロックで伸ばすとレフェリーが試合を止めた。

第4試合 DEEP X(グラップリング)ルール 67kg契約 4分/4分/2分
○伊藤泰洋(ALIVE)
×上村和貴(GSB)
1R 1'12" アームロック


 柔術ではプルーマ級(-61kg)で戦う上村にとって伊藤は体重面で不利な相手だ。上村は引き込むとクロスに収めたいが伊藤はガードを割って立ち上がり、すぐさまパス。と同時に上四方で上村の頭に跨って腕を捕えるとアームロックで仕留めた。一切の無駄の動きのなかった伊藤が磐石の勝利を収めた。 

第3試合 DEEP X(グラップリング)ルール 80kg契約 4分/4分/2分
○松本博之(NBJC)
×足立篤宣(GSB)
ポイント10-0


 1R、足立は2度の跳び付きクロスで松本をグラウンドへ誘う。グラウンド、スタンドと攻防を移すが、互いにスタミナを削って行く。
 2R、スタンドで動きがなく膠着し、互いに口頭注意を受ける。それに奮起したのは松本の方で、先に跳び付きクロスを仕掛けると、ヒップスローとアームロックでリバーサル(2P)→マウント(4P)→バック(4P)と一挙10点を奪う。
 3R、2分しかないため積極的に攻めて逆転したい足立だがタックルは切られてしまう。松本は跳び付きクロスで松本を封じ込め、タイマーで残り試合時間を確認しながら残り30秒をやり過ごした。

第2試合 DEEPX Jrルール 4分2R
○井本遼我(GSB)
×山本涼太(NEX)
1R 1'30" アームロック


 試合開始と同時に勢いよく走りこんで組み付く井本。そこからテイクダウンするとバックからサイドと移り、立ち上がって逃げようとする山本にオンブでのしかかりまたグラウンドへ持ち込む。マウントに移ると、パンフレットの宣言通りV1アームロックをガッチリと極めてみせた。

第1試合 DEEPX Jrルール 4分2R
×岩田侑香里(GSB)
○梅村優保(NEX)
ポイント2-9


 梅村優保は、NEX代表でプロ格闘家である梅村寛の長女。セコンドにもその父の姿が。
 1R、梅村はクロスガードに引き込むと何度も三角絞めを試みる。岩田も三角をしのぎながら何度も左方向からパスを狙うがしのがれる。
 2R、岩田がタックルでテイクダウンすると梅村はクロス。パスに失敗した岩田は逆にポジションを奪われ、そこからは防戦一方。梅村も極めに行きたいところだったが点数を取り返して試合終了。

Last Update : 02/20 21:45

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