(レポ&写真) [修斗] 1.26 後楽園:上田、山本篤下し岡嵜と王座戦へ
サステイン "プロフェッショナル修斗公式戦 supported by Crymson - BACK TO OUR ROOTS 07" 2008年1月26日(土) 東京・後楽園ホール 認定:インターナショナル修斗コミッション
レポート&写真:井原芳徳 【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
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第7試合 セミファイナル フェザー級 5分3R ×山本 篤(KRAZY BEE/世界5位・環太平洋3位) ○上田将勝(パラエストラ東京/世界7位・環太平洋5位) 判定0-3 (菅野28-29/古方28-29/鈴木28-29)
山本のセコンドには、上田が大学時代にレスリングで1勝1敗の戦績を残している山本“KID”徳郁の姿。レスリング出身者対決は、やはりレスリングの攻防が勝敗の決め手となった。 1R、オーソドックスの山本、サウスポーの上田が、ジャブを打ちながらチャンスを窺う状態が続く。3分過ぎ、上田は片足タックルに失敗すると、立ち上がって足を引っかけにいく。この一連の動きを山本は防いで突き放したが、約1分後、上田は再び片足タックル、外掛けの連続へ。これも防御されたが、その後上田はすぐコーナー際で立ったまま素早くバックを奪い、テイクダウンに成功。1Rの残り時間が少なく、その後の目立った攻撃が無かったものの、これで1Rのポイントを取ったことが最後に効くことに。 2Rは明白に上田のラウンド。序盤こそ山本のタックルでマットを背にするが、下から腕十字を狙って山本を動かすと、リバーサルに成功。サイドポジションをキープした後、得意のアナコンダチョークを仕掛ける等主導権を維持する。 3Rは山本のラウンドに。スタンドでのパンチで主導権を握り、上田のタックルを切り続け、中盤からはサイドポジションを奪うなど上をキープする。 トータルの内容ではほぼ互角で、両者の実力に大きな差は無かったが、修斗の採点システム上、軍配は上田に。山本が長らく戦ってきたパンクラスならおそらく1Rはドローの採点だっただろう。1テイクダウンが命取りになることの多い修斗ルールへの適応度の差が勝敗を分けたともいえる。 今大会では8戦無敗の世界フェザー級王者・外薗晶敏が引退を発表し、王座を返上。上田は世界3位の岡嵜康悦と3/28(金)後楽園大会で新王者決定戦を行うことが決まった。プロ修斗戦績は岡嵜が6戦5勝1分、上田が8戦7勝1分。どちらが王者になっても外薗と同じく無敗王者が誕生することになる。
第8試合 メインイベント ライト級 5分3R ×戸井田カツヤ(和術慧舟會トイカツ道場/世界5位・環太平洋3位) ○日沖 発(ALIVE/環太平洋4位) 2R 4'30" 一本 (腕ひしぎ十字固め)
修斗の採点システムでストライカーが優遇されていると雑誌等で論陣を張っている戸井田だが、この日は勝ちにこだわるためか、あえて自ら打撃勝負へ。左フックを主体としたラッシュで先手を取る。だが日沖は「印象は悪いけど効いたパンチは無かった」といい、カウンターの右フックでダウンを奪う。最近強化しているというボクシングの成果が発揮される。 それでも戸井田はその後も打撃勝負を仕掛けるが、次第に日沖は戸井田の動きを見切るように。1R終盤には戸井田のお株を奪いテイクダウンに成功。2Rには軽快なステップを駆使しつつ、左ジャブ、右ロー、左ボディと攻撃を散らした後、再び右フックでダウンを奪う。 その後も戸井田は打撃勝負を続けるが、日沖は落ち着いてグラウンドに持ち込んでバックを奪うと、残り時間を見計らいつつ速攻の腕十字でタップアウト。スタンドでもグラウンドでも“修斗の子”らしいバランスの良さを発揮し完勝したが、ベルトに関しては「時期がくれば。今は自分の実力を上げることが大事」とクールだった。
第6試合 フェザー級 5分3R ×BJ(勝村道場/バンタム級世界王者) ○田澤 聡(GUTSMAN・修斗道場/環太平洋8位) 3R 3'30" テクニカル一本 (レフェリーストップ:腕ひしぎ十字固め)
BJのフェザー級挑戦2戦目だったが、環太平洋ランカーの田澤の牙城を崩すことができなかった。 1R、田澤は豪快な腰投げで上になると、パウンドを当てプレッシャーをかけ続ける。2R、BJのローを金的にもらい、インターバル直後に右ハイも喰らってしまうが、下になって体力を回復させるとリバーサルに成功。アームバーとパウンドで優位を維持し、ポイントで大差をつける。 3R、序盤こそ左ストレートをもらってしまった田澤だったが、1R同様、豪快な腰投げを決めると、ガッチリサイドで押さえて腕十字。BJはレフェリーストップ後に効いていなかったとばかりに若林レフェリーに抗議したが、この状況でのストップは仕方ないところだろう。
第5試合 バンタム級 5分3R △生駒純司(直心会格闘技道場/世界5位) △秋本じん(秋本道場ジャングルジャンクション) 判定1-1 (鈴木29-29/浦30-29/若林28-28)
秋本が腰を浮かしてパウンドを狙い、生駒が下から三角を狙う膠着状態が続く。だが30代後半同士のいぶし銀対決は、両者の意地と意地のぶつかり合いが独特の緊張感を生み、観客を飽きさせない。 1Rは生駒が下から鉄槌を連打したことが評価されポイントを取ったが、残りラウンドは評価が分かれドローに終わった。試合後マイクを持った秋本は、生駒に「あんたは男の中の男だ。いや、侍だ。お互い40前までにタイトルマッチでまたやりましょう」と語ると、生駒は「そん時は見に来て下さい」とお客さんに語りかけ、場内は暖かい拍手に包まれた。
菊地昭が引退
第5試合開始前、第7代世界ミドル級王者・菊地昭の引退セレモニーが行われ、所属ジムの代表のKIDが花束を贈呈した。
第4試合 ライト級 5分2R ○碓氷早矢手(和術慧舟會RJW) ×石澤大介(パラエストラ札幌) 判定3-0 (菅野20-17/古方19-18/鈴木20-17) ※2R左ストレートで石澤に1ダウン
第3試合 バンタム級 5分2R ○森 卓也(パラエストラ札幌) ×塩田“GOZO”歩(パラエストラ八王子) 判定3-0 (鈴木20-19/古方20-18/若林20-19)
第2試合 フライ級(2008年度新人王決定トーナメント一回戦) 5分2R ○猿丸ジュンジ(シューティングジム横浜) ×鳥居和行(パラエストラ福島)※吉田和行 改め 1R 1'52" TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
第1試合 バンタム級(2008年度新人王決定トーナメント一回戦) 5分2R ○アッキ公太(TEAM LOCKS)※舟本公太 改め ×飛猿☆No.2(PUREBRED川口REDIPS)※猿田洋祐 改め 2R 2'22" TKO (タオル投入:右フックで2ダウン後)
Last Update : 01/28 11:54
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