(レポ＆写真) [DEEP] 12.12 後楽園：スーファン、中尾KOし王座戦へ

DEEP事務局 "ファイティングロード Presents DEEP 33 IMPACT"
2007年12月12日(水) 東京・後楽園ホール

　　レポート＆写真：井原芳徳　　【→カード紹介記事】　【→掲示板スレッド】

第11試合　95kg契約　5分3R
△入江秀忠（キングダム・エルガイツ）
△桜木裕司（掣圏会館）
判定1-1 (森山=入江/木村=桜木/梅木=ドロー)

　入江の持つ「DEEP非公認ヘビー級ベルト」の賭けられたこの試合。1R、入江は引き込みを繰り返しラバーガードを試みるが、足が昇りきらず極めには至らず。スタンドでは組み付こうとするとき再三頭から突っ込んでいたが、2R序盤にバッティングに。倒れた桜木におおいかぶさりながら入江は「レフェリー、ダウンだろ、ふざけるな」と叫ぶが、DEEPルールはダウン制が無いことも把握していないようだ。桜木に「頭突きだよ」と凄まれると、入江は我に返って「ホント？ごめん」と桜木に謝る。
　入江は桜木をコーナーに運んで叫びながらパウンドを落とし続けるが、ほとんどが桜木の頭に触っているだけのような打ち方で的確にダメージは与えられず。2R終盤、ブレイクがかかると、野口レフェリーは入江にバッティングのことを注意する。桜木はバッティングの影響で左の目の下を腫れ上がらせ、意識が朦朧としながらも、左フック等を当て反撃する。
　3R、桜木がバックスピンキックと左ミドルをヒット。すると自分からマットに寝転ぶ逃避行為を繰り返す。中盤はタックルで倒してバックマウントの状態で叫びながらパンチを落とすが、これも威力は軽い。残り30秒、膠着ブレイクがかかると、コーナーに詰められた入江は時間稼ぎのためにまた自分から寝転び、レフェリーから立つよう注意される。
　入江はドローという判定結果に「おかしいだろ。1ポイントも取られてねぇだろ。俺は引退と命賭けてやってんだよ」とマイクを持ちながら延々と抗議を続けていた。とはいえ、グラウンド打撃で与えたダメージは少なく、バッティングの反則と終盤の消極的なファイトを考えれば、胸を張って勝ちと主張できる試合では無かった。

第10試合　76kg契約　5分3R
×中尾受太郎（フリー）
○ハン・スーファン（韓国／CMA KOREA）
2R 1'15" KO (左フック)

　1R、スタンドでのお見合いとコーナーでの差し合いの繰り返し。2Rも同様の展開となり、木村レフェリーが「もっと攻めてください」と攻撃を促すと、スーファンが右ハイを放ったのをきっかけにコーナーに詰めパンチラッシュ。左フックで中尾をマットに沈めた。試合後のスーファンはマイクを持ち、王座挑戦を希望。大会後、佐伯繁DEEP代表は横田一則の持つライト級王座に挑戦させることを明言した。

第9試合　女子48kg契約　5分2R
○渡辺久江（フリー）
×ゲンカーム・ルークチャオポーカム（タイ／ムエタイ・タイ北部王者）
1R 1'54" 腕ひしぎ十字固め

　ストライカーの両者とも重心の高い構えで、ゲンカームは左ミドル、渡辺は右ローをヒット。このままキックボクシングのような攻防が続くかと思いきや、首相撲の攻防から渡辺は引き込むと、下からの腕十字で一本勝ち。戦前の打撃勝負宣言を裏切る結末に観客は呆気にとられてしまうが、渡辺は「試したいこともあったけど、どうしても今日は負けたくなかった」とマイクで説明し、「年明けからの王座挑戦者決定戦を見に来て下さい」と「大殺界」の明ける来年からの再起を誓った。

第8試合　特別ルール　無差別級　3分2R
○滑川康仁（Team M.A.D）
×ストーカー市川（DRAGON GATE）
1R 2'20" フロントチョークスリーパー
※1R中に2回までのダウンやロープエスケープが認められる

　滑川が左ストレートでダウンを奪い、最後はギロチンでタップを奪い完勝。滑川はある程度手加減しているように見えたとはいえ、市川は伸びのある蹴りを出し、滑川のタックルをさばく等、そこそこ健闘。試合後、滑川は「何もできないと思ったらできたんで、バカにしてごめんなさい」と市川に謝り、市川は「滑川さんの器の大きさに感謝します」と話した。

第7試合　DEEPミドル級トーナメント出場枠決定戦　83kg契約　5分2R
△大類宗次朗（SKアブソリュート）
△地主正孝（正道会館）
判定1-0 (森山=大類/野口=ドロー/木村=ドロー)

　グラウンドに持ち込みたい大類と、スタンドで勝負したい地主だが、1Rは互いに思うような展開に持ち込めず。2R、大類はテイクダウンして長時間上をキープするも、あまり攻め込むことができず、地主も下からパンチと蹴り上げを当てる。マスト判定では無いためドロー。出場枠決定は持ち越しとなった。

第6試合　78kg契約　5分2R
×窪田幸生（坂口道場）
○金多朗（R-BLOOD）
1R 0'37" KO (右フック)

　開始すぐから、金多朗がパンチラッシュで窪田を追い詰め主導権。タックルでしのいだ窪田だったが、再びパンチの打ち合いになると金多朗が上。的確に右フックを連打し窪田を撃破した。

第5試合　93kg契約　5分2R
○濱田順平（誠ジム）
×井上俊介（フリー）
1R 0'41" KO (左フック)

　パンチが交錯した後、濱田はハイキック、井上はローキックを打ち、再び殴り合いへ。すると濱田の左フックが2連続でクリーンヒットし、井上は豪快にマットに沈んだ。

第4試合　65kg契約　5分2R
×杉内　勇（Team-ROKEN）
○北田俊亮（パラエストラ千葉）
判定0-3 (木村=北田/森山=北田/野口=北田)

　1Rから北田が再三タックルでテイクダウンを奪い、寝技でも圧倒。両ラウンドともバックマウントかマウントでチャンスを作り完勝した。

第3試合　90kg契約　5分2R
○渡辺悠太（ALLIANCE-SQUARE）
×ホ・ミンソク（韓国／CMA KOREA）
判定2-0 (野口=渡辺/梅木=ドロー/森山=渡辺)

　1Rはミンソク、2Rは渡辺がスタンドのパンチをきっかけに優勢に立ち、グラウンドでパンチを打つが、両者ともあと一歩のところで仕留めきれず、課題だらけの内容となった。

第2試合　69kg契約　5分2R
×吉田幸治（Aciu）
○松本晃市郎（今田道場）
2R 2'04" TKO (レフェリーストップ：右フックでダウン後)

　ボクシング元日本ランカーの吉田がローや膝蹴りを使うのに対し、松本はノーガードからの右フック。しかしこのパンチが1Rからたびたびヒットし、2Rにはパンチの打ち合いに誘うと、見事TKO勝ちをおさめた。

第1試合　77kg契約　5分2R
×井上裕貴（木口道場レスリング教室）
○北崎　鎮（禅道会広島支部）
1R 終了時 TKO (タオル投入：右フックのダメージによる)

　1R後半、両者のスタンドでの殴り合いが続き、終了のゴングの間際に北崎の右フックで井上がダウン。ダメージが大きく、ドクターの判断も加わり、2R開始直前に井上陣営からタオルが投入された。

[フューチャーファイト]

第3試合　76kg契約　5分2R
○久保輝彦（禅道会）
×石嶋大悟（ライコンドー）
1R 4'26" アームロック

第2試合　72kg契約　5分2R
×斎木敏明（パラエストラ東京）
○佐藤宗幸（蒼天塾）
2R 4'47" TKO (タオル投入)

第1試合　85kg契約　5分2R
×緋咲シンヤ（歌舞伎町VOCE-Tokyo）
○仲佐　篤（フリー）
1R 2'31" チョークスリーパー

Last Update : 12/14 11:37