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(レポ) [修斗] 12.8 新宿:上田将勝、徹肌ィ郎とのグラップラー戦制す

サステイン "プロフェッショナル修斗公式戦 Supported by Crymson"
2007年12月8日(土) 東京・新宿FACE
認定:インターナショナル修斗コミッション

  レポート:本庄功志  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】


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第10試合 メインイベント フェザー級 5分3R
上田将勝(パラエストラ東京/世界9位)
×徹肌ィ郎(和術慧舟會岩手支部/環太平洋9位)
判定3-0 (30-28/30-29/29-28)


 恒例の肌ィ郎のコスプレ入場は「ロード・オブ・ザ・リング」。肌ィ郎自身はモンスターの被り物を装着し、その後ろにはそれぞれ僧侶、ナイトらしい衣装を着た大沢ケンジ、門脇英基、大室奈緒子などが続く。
 組んだ際に足をこかしてテイクダウンを奪った肌ィ郎は、サイドに回りボディにパウンドと膝を打ちつける。だが上田も回転してリバーサルに成功すると、サイド、上四方へとパス。すると肌ィ郎は両足を上田の顔に挟み、体を反転。頭が相手の足の方向に向く逆バックを取ることに成功し、三角絞めでプレッシャーをかける。ところが上田はその変則ポジションにも構うことなく、相手を持ち上げて頭からマットに落とし1Rが終了。めまぐるしく変わる攻防を繰り広げた両者に、観客は大きな歓声で称える。
 2Rは一転しほぼスタンドでの展開。肌ィ郎がパンチで突進し、右フックをヒットさせるなどリードする。距離を潰してグラウンドの展開で優位なポジションを先取したいが、上田の腰は重い。
 「打撃で打ち負けてしまったので、寝技勝負にいきました」という上田は、3Rは再びグラップリングの勝負に出る。左ミドルで牽制した上田が上になると、下から動いて仕掛けてくる肌ィ郎を冷静にさばいて押さえ込む。肌ィ郎のセコンドからは「グラップリングでは負けらんねーだろ!」との声が飛ぶが、レスリング時代にKIDにも勝ったことのある上田の押さえ込みに反応できない。そしてサイドに回った上田は、コツコツとパウンドを落とし続け肌ィ郎を圧倒。日本屈指のグラップラー相手にグラップリングでも上回り、文句なしの判定勝利を収めた。

◆上田「勝ててホッとしています。(相手は日本屈指のグラップラーだったが?)グラウンドでは押さえ込んでいましたが、下からの寝技が怖かったです。(どんな寝技を注意していた?)足関節、バックからのチョークなどを注意していました。相手のグラウンド技術が高いので、迂闊に踏み込むことができませんでしたね。相手の突っ込みに反応できなかったです。(相手にグラウンドで勝ったことで、自信になった?)そうですね。今まで試合してきた中で、一番寝技が強い選手だったので。(今後については?)少し休んで、チャンピオンを目指します。がんばれるところまでがんばりたいです」


第9試合 セミファイナル ミドル級 5分2R
奥野泰輔(GUTSMAN・修斗道場)
×杉浦“C坊主”博純(シューティングジム大阪)
1R 4'42" TKO (レフェリーストップ:蹴り上げによる額のカット)

※1R左フックで奥野に1ダウン

 奥野は1R、杉浦の左フックを受けいきなりのダウンを喫してしまう。しかしその後の打ち合いではプレッシャーをかけ、コーナーに詰めると膝を当てる。杉浦は下がりながらも右のロングフックを振るうが不発。
 そして、グラウンドの展開になると試合が一気に動く。猪木アリ状態から杉浦がパウンドを落としていくが、奥野の蹴り上げがクリーンヒットすると、杉浦の額から大量の出血が発生し、リングに血の海を作る。それを見たレフェリーがすぐさま割って入り試合をストップ。ドクターもすぐに駆けつけ、ダメージの深さを物語っていた。


第8試合 ウェルター級 5分2R
×岡田孔明(PUREBRED大宮)
パオロ・ミラノ(イタリア/パラエストラ東京)
判定0-3 (19-20/19-20/19-20)


 スタンドではミラノがリーチの差を活かしてパンチのヒットを重ねる。グラウンドにおいても下からラバーガードを駆使してフットチョークを狙うなど攻め手を緩めない。
 だが、2Rになるとスタンドでは岡田がバックハンドブロー、左ミドルを当て、グラウンドでは腕十字を狙うなど印象は良い。2Rは上下が激しく入れ替わる展開だったが、際で上にいたのは岡田だ。
 最後に岡田が一発良いパウンドを当て試合が終了。両ラウンドともシーソーゲームだっただけに難しい判定となったが、軍配はミラノに。ミラノは勝利に「信じられない」といった様子だった。


第7試合 ライト級 5分2R
中村浩士(東京イエローマンズ)
×中尾享太郎(シューティングジム横浜)
判定3-0 (20-18/20-19/20-18)


 中村が両ラウンドを通じて上のポジションをキープ。下の中尾も腕を狙いつつ、三角絞めなどを仕掛けるも、キャッチするまでには至らず。両者目立った動きはなかったものの、中村がパウンドとポジショニングで試合を有利に進め判定勝利した。


第6試合 2007年度新人王決定トーナメント・ミドル級決勝 5分2R
山崎昭博(SUBMIT静岡)
×湯浅友和(シューティングジム大阪)
2R 0'54" TKO (レフェリーストップ:膝蹴りの連打)

※山崎が2007年ミドル級新人王に

 1Rは湯浅がスタンド、グラウンドと両方で山崎にプレッシャーをかけ続ける展開。山崎は防戦一方になり、パウンドを被弾してダメージも隠せない。
 だが2Rになると山崎は一気に反撃に出る。開始と同時にパンチの連打で湯浅を効かせると、首を捕まえて膝蹴りを連打。反撃しない湯浅の様子を見て、レフェリーが試合をストップ。だが湯浅は納得いかない様子だった。


第5試合 2007年度新人王決定トーナメント・ フェザー級決勝 5分2R
扇久保博正(パラエストラ松戸)
×金山康宏(PUREBRED京都)
2R 3'35" 一本 (スリーパーホールド)

※扇久保が2007年フェザー級新人王に

 1Rから投げで上になった扇久保が、ポジショニングで優勢。バックに回ると相手に首を意識させながら、パウンドを落としていく。2Rも同じような展開になったが、今度はキッチリとスリーパーを極め、扇久保が一本勝ちで新人王の座を手にした。


第4試合 2007年度新人王決定トーナメント・フライ級決勝 5分2R
×阿部博之(K'z FACTORY)
池田“三男”博之(パラエストラ東京)
2R 1'25" TKO (タオル投入)

※池田が2007年フライ級新人王に

 序盤から池田が飛び膝を多用。ミドル、ハイも蹴り込み、のびのびした動きで阿部を攻める。だがテイクダウンされ下になってしまうと、なかなかポジションを返すことができずパウンドを被弾。1Rはポイントを取られたか。
 だが2Rになると、不用意に距離を詰めてきた阿部に対し、右のショートフックを当てダウンを先取。その後スパートをかけて一気に試合を終わらせようとするが、はやる気持ちにタックルを合わされてしまい下のポジションに。とはいえ蹴り上げをクリーンヒットさせ2つ目のダウンを奪ったところで、阿部陣営からタオルが投げ入れられた。


第3試合 2007年度新人王決定トーナメント・ライト級決勝 5分2R
×谷口智則(マッハ道場)
伊藤一宏(TKエスペランサ)
1R 3'25" TKO (レフェリーストップ:膝蹴りによる額のカット)
※伊藤が2007年ライト級新人王に


 序盤から谷口がパンチのラッシュで優勢。大振りな打撃ながらも、伊藤を下がらせダメージを蓄積させていく。劣勢が続いている伊藤だったが、右のローを返しながら、飛び膝をヒットさせ一気に逆転。額の骨が見えるほどの裂傷を谷口に与え、伊藤がライト級決勝戦を制した。


第2試合 2007年度新人王決定トーナメント・バンタム級決勝 5分2R
×亀井達朗(パラエストラ広島)
細谷健二(和術慧舟會東京本部)
判定0-3 (19-20/18-20/18-20)

※細谷が2007年バンタム級新人王に

 1Rから両者素早い動きで試合を動かす。テイクダウンで上のポジションをキープする細谷に対し、亀井も下からオープンガードを駆使しつつ攻め手を緩めない。セコンドの「返せるか?」の声に対して、亀井はポジションを入れ替え反応。だが、細谷もすぐ上を奪回し、ポジションキープを許さない。
 2Rになると、細谷がトップポジションをキープする時間が長くなり、パウンドをコツコツ落としていく。結局、そのまま上をキープし続けた細谷がバンタム級新人王の座を勝ち取った。


第1試合 2007年度新人王決定トーナメント・ライトヘビー級決勝 5分2R
洋樹(格闘サークルOZ)
×大番“C-BOY”高明(パラエストラ広島)
1R 1'17" 一本 (チキンウイングアームロック)

※洋樹が2007年ライトヘビー級新人王に

 序盤からテイクダウンを奪われ、立ち上がり際にはバックを取られてしまった洋樹。だが、バックを取られながらも腕をロックすると、そのまま回転して上のポジションからアームロック。そのままガッチリと絞り上げ、タップを奪った。

Last Update : 12/11 22:43

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