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(レポ&写真) [修斗] 11.8 代々木:光岡、ハンセンに勝利。高谷TKO勝ち

サステイン "プロフェッショナル修斗公式戦
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2007年11月8日(木) 東京・国立代々木競技場第二体育館
認定:インターナショナル修斗コミッション

  レポート&写真:井原芳徳
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【第2部】

第9試合 メインイベント 修斗ライト級環太平洋チャンピオン決定戦 5分3R
×戸井田カツヤ(和術慧舟會トイカツ道場/環太平洋1位・世界4位)
リオン武(シューティングジム横浜/環太平洋2位・世界3位)
判定0-3 (横山26-30/菅野27-30/鈴木27-29)

※1R右フックで戸井田に1ダウン
※リオンが新王者に

 グラップラーの戸井田は、変則的な動きでフェイントを仕掛け続け、再三タックルで寝技に引き込もうとするが、リオンはことごとく脱出。右ローを効かせつつ、次第にカウンターのパンチも合わせるようになり、1R終了間際の戸井田の飛び込み際に右フックを当てダウンを先取する。
 戸井田は顔が少し腫れ、このまま劣勢かとも思われたが、2R、リオンの右ローをつかまえると足関地獄に引きずり込む事に成功。何度がヒールホールドが極りそうな場面もあったが、リオンは体を回転させ脱出。その後も戸井田がリオンに組み付き、アームロックと腕十字の連続技等でもチャンスを作るが、リオンは間一髪で逃れる。
 とはいえ戸井田の猛攻は2Rまで。力を使い果たした戸井田は同じパターンで寝技に引き込むが、スピードが半減する。リオンも防御でスタミナをロスしたが、終盤にバックを奪ってチョークを狙い、ポイントでさらに差をつけ完勝した。
 リオンは世界ベルトを失った後の環太平洋挑戦となったが「一回負けた後にあきらめないで取ったベルトなんで、自分の中では世界のベルトよりも価値があります」とコメント。さらに「もちろん世界は狙うけど、中蔵選手を見習ってしっかり(環太平洋王座を)防衛していきたい」とも語った。
 

第8試合 セミファイナル 修斗ウェルター級環太平洋チャンピオンシップ 5分3R
中蔵隆志(シューティングジム大阪/環太平洋王者・世界1位)
×遠藤雄介(GOKITA GYM/環太平洋1位・世界5位)
判定3-0 (菅野30-26/横山30-26/鈴木30-26)

※1R左フックで遠藤に1ダウン
※中蔵が初防衛

 1R開始1分程で、中蔵がサウスポーの遠藤に右ローをヒットさせると、遠藤が前に詰めたのに合わせて左フックを当て、見事ダウンを奪取。その後は何度か下になるが、1Rからいきなり2ポイントの差をつける。
  2Rも中蔵は序盤こそ倒されたものの、腕十字狙いからタックルにつないでリバース。膠着ブレイクがかかるが、その後も差し合いから上になり、このラウンドのポイントも取る。
 3Rは序盤から中蔵がテイクダウンに成功。パスガード、マウント、バックと次々に優位なポジションを奪っていく等、遠藤が苦手な寝技で主導権をキープ。ポイントで大差をつけ初防衛に成功した。

 勝利者インタビューで中蔵は「紹介VTRで両選手は似たタイプと言われたけど、逆に似ているということは相手の弱点がわかっているということ」と勝因を分析。「今日は勝ったら北欧の処刑人と関西の仕事人の戦いをアピールしたかたったけど、ハンセンが負けてしまった」と苦笑いを浮かべたが「まあ、チャンスは来ると思うので、気長に待ちますわ。30歳ですけど、まだまだ中年の星として頑張ります」と今後のさらなる活躍を誓った。

 


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第7試合 67kg契約 5分3R
×アントニオ・カルバーリョ(カナダ/シャオ・フランコ・マーシャルアーツ/世界ライト級1位・米大陸2位)
高谷裕之(WK高谷軍団/世界ライト級元1位・環太平洋元1位)
3R 1'58" TKO (レフェリーストップ:スタンドパンチ連打)

※2R右フックでカルバーリョに1ダウン

 1R、高谷のローとパンチの隙を突いて、カルバーリョがタックルを再三試みる。だが高谷は全て切り、右ローを確実に当て続ける。2Rもスタンドの展開で、カルバーリョはタックルに入れず。高谷はローを当て続けた後、パンチと膝のラッシュで一気に攻める。
 だがカルバーリョはピンチを凌ぐと、回転の早いパンチの連打で反撃。ハイキックも織り交ぜ、脅威の巻き返しを見せる。すると高谷は左の眉尻を出血。ドクターチェックも入り、一転ピンチかと思われたが、ラウンド終了間際のパンチの打ち合いで、右フックをカルバーリョのこめかみにクリーンヒットし、逆転のダウンを奪取。場内は大歓声に包まれる。
 3R、高谷はすぐにパンチに行くこと無く、落ち着いて右ローをコツコツとヒット。そしてカルバーリョの動きが落ちてきたとみるや、パンチと膝のラッシュを仕掛ける。カルバーリョが棒立ち状態になったところで若林レフェリーがストップした。
 場内の興奮がさめやらぬ中、勝利者インタビューを受けた高谷は「一番最初に上がったのが修斗なので、いつか恩返ししたいと思っていた。盛り上がってよかった」と修斗ファン泣かせのコメント。ただしランキング戦線に関しては、世界王者が後輩の田村彰敏ということもあってか「勝手に僕が一番だと思っているので、あんまり関係無い」と話した。

第6試合 ウェルター級 5分3R
×ヨアキム・ハンセン(ノルウェー/チーム・フロントライン/世界10位・元世界王者・欧州1位)
光岡映二(日本/和術慧舟會RJW)
判定0-2 (横山28-29/鈴木28-29/若林29-29)

 1R、光岡は2度目のタックルでしぶとく食らいつき上になると、最後までハーフガードからプレッシャーをかけ続け、まずはポイントで先手。
 2Rはタックルを切られて下になり、一時はサイドを取られるが、脱出してがぶりの状態になると、得意のギロチンチョークへ。若林レフェリーのキャッチサインが出て、光岡は渾身の力で締め上げるが、ハンセンのスキンヘッドで滑ったか?すっぽ抜けてしまいチャンスを逃す。
 2Rのギロチンの後は、ハンセンが上からプレッシャーをかけ主導権。2R終盤にサイド、3Rにはマウント、サイドを奪う。光岡は守勢だったが、打撃の有効打は与えず。失点を最小限に食い止め、ジャッジ2者から支持され見事元世界王者から勝利を奪った。
 試合後は「夢みたいです」と語った光岡。大会前には「修斗に骨を埋めていい」とも話していた。現在空位の世界王座戦線にこれからどう絡むか注目だ。
 

第5試合 フェザー級 5分3R
×BJ(勝村道場/バンタム級世界王者)
エドゥアルド・ダンタス(ブラジル/ノヴァ・ウニオン/フェザー級米大陸3位)
判定0-3 (若林28-30/菅野28-30/鈴木27-30)


 弱冠18歳のダンタスが1R、リーチ差を活かし右のストレートや飛び膝を当て優勢。BJもマモルから王座を奪った時のように、オンブからチョークを狙おうとするも、ダンタスに防がれなかなか流れを引き寄せられず。3Rにはダンタスに肩固めを狙われピンチに。BJのフェザー級への挑戦は初戦でつまづいた。

【第1部】

第4試合 女子フライ級 5分2R
○藤井 恵(AACC)
×高林恭子(ALIVE)
判定3-0 (横山20-18/若林20-18/鈴木20-18)


 1R、藤井が2度のテイクダウンを奪い、スタンドでもパンチで積極的に攻め主導権。2Rも大きなチャンスこそ無かったものの、スタンドでもグラウンドでも優位を維持し完勝した。

第3試合 バンタム級 5分3R
×菅原雅顕(和術慧舟會Duroジム/世界8位)
ランバー・ソムデートM16(タイ/M16ムエタイスタイル)
2R 終了時 TKO (レフェリーストップ:左目の負傷)


 開始すぐ、タックルで倒されたランバーだが、下から三角絞めを仕掛け、菅原の意表を突く。その後も何度か下になるが、きっちり防御してスタンドに戻し、1R後半には逆に差し合いの攻防でテイクダウンし、サイドポジションを奪ってみせる。
 2Rもタックルでテイクダウンを奪い、スタンドでは打撃で本領発揮。前蹴り、左ミドル、右フック等で菅原を苦しめる。本来一階級下とはいえ、ムエタイ仕込みの打撃の破壊力は抜群。菅原の左目の周りの腫れが激しくストップがかかった。
 ランバーはこれでバンタム級のランク入りが確実。上位ランカーは心しておいたほうが良いだろう。

第2試合 ライトヘビー級 5分3R
×余膳正志(シューティングジム大阪/世界7位)
レアンドロ・“バタタ”・シウバ(ブラジル/ノヴァ・ウニオン/世界8位)
判定0-3 (鈴木27-30/菅野27-30/若林27-30)


 バタタが豪快なタックルで再三上になる。そこからの攻めは乏しかったが、スタンドに戻ると左右のフックでも余膳を苦しめ圧倒した。余膳も3Rに左ミドルで挽回しかかったが、もう一刺しが足りなかった。

第1試合 ライト級 5分2R
×碓氷早矢手(和術慧舟會RJW)
石渡伸太郎(GUTSMAN・修斗道場)
判定0-3 (鈴木18-20/菅野17-20/若林18-20)

※2R右フックで碓氷に1ダウン

 新宿FACEのガッツマン興行で力をつけてきた22歳の新鋭・石渡(いしわたり)の、持ち前の右の豪腕が炸裂。戦績を4勝(2KO)1敗2分とし、クラスA入りにまた一歩近づいた。

Last Update : 11/09 13:48

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