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(レポ) [K-1] 6.23 オランダ:サップ秒殺負け。スロウィンスキー優勝

FEG "FieLDS K-1 WORLD GP 2007 IN AMSTERDAM"
2007年6月23日(土) オランダ・アムステルダムアリーナ  入場者数:25,000人(超満員札止め)

  レポート:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】


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◆ワンマッチ

第12試合 メインイベント K-1スーパーヘビー級タイトルマッチ 3分3R(最大延長2R)
○セーム・シュルト(オランダ/正道会館/王者)
×マイティ・モー(アメリカ/フリー/挑戦者)
判定3-0 (30-27/30-26/30-28)

※シュルトが初防衛

 モーはお得意の距離を詰めてのロングフックで序盤から積極的に攻めるが、ローやボディブローを下に当ててから上に攻める等の戦略に欠く。するとシュルトは次第に距離感をつかみ、突き刺すような左前蹴りと、右ローでモーの動きを止める。以降は左ミドルと前蹴りを中心とした攻めでシュルトが圧倒。2Rにはバックスピンキックを当ててみせる。結局最後までモーは防戦一方に終わり、シュルトが完勝。長期防衛を予感させる試合内容だった。


第10試合 スーパーファイト 3分3R(最大延長2R)
○ピーター・アーツ(オランダ/チームアーツ)
×ボブ・サップ(アメリカ/チームビースト)
1R 0'26" KO (膝蹴り)


 超満員の観客は昨年のドタキャン男・サップにブーイングを浴びせ、サップの代役を務めた地元のヒーロー・アーツには大歓声を送る。
 ゴングが鳴ると、サップはなぜかアーツにタックル。アーツはとっさに左の前蹴りを出すが、マットに倒されてしまう。ブレイク後も、再びサップはタックル。だがしっかり反応したアーツは、左前蹴りをサップの右膝に当ててバランスを崩させると、サップのレバーに左膝蹴りを突き刺す。サップはそのまま体重を浴びせてアーツを倒すが、苦悶の表情を浮かべ立ち上がれなくなった。
 あまりにも不甲斐無いサップに観客は物を投げ入れ大ブーイング。アーツはマイクを持ち観客をなだめた。
 サップはノーコメントで会場を後に。谷川貞治K-1イベントプロデューサーは「あの内容では和解ができるような気持ちにはなれないです。裏切られた気持ちで一杯です」と肩を落とした。


第9試合 スーパーファイト 3分3R(最大延長2R)
○澤屋敷純一(日本/チームドラゴン)
×ニコラ・ヴェルモン(フランス/ファウコンジム)
2R 1'53" KO (左フック)


 澤屋敷は右ローをきっかけにペースをつかみ、左ボディやカウンターの右フックもヒット。上下に攻撃をうまく散らした後、2Rに右ローで2連続ダウンを奪い、最後はスリップ気味ながら左フックでKO勝ちをおさめた。


第6試合 スペシャルファイト K-1特別ルール 3分3R
○HIROYA(日本/フリー)
×ロイ・タン(オランダ/メジロジム)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)


 1R、HIROYAの右ローのカウンターでタンが左フックを当てHIROYAはスリップ。ダウンと取られても不思議ではない倒れ方でヒヤリとさせるが、以降のHIROYAは着実にローを効かせつつ、右ハイやストレートや膝蹴り等を何発も当て続け、タンを圧倒した。


第1試合 スーパーファイト 3分3R(最大延長2R)
×ルスラン・カラエフ(ロシア/フリー)
○メルヴィン・マヌーフ(オランダ/ショータイム)
1R 0'31" KO (左フック)


 開始すぐ、勢い良く飛び込んだのはルスランだったが、マヌーフは右のカウンターを合わせようとする等、相手の動きがよく見えている。続いてマヌーフは右フックを振った後、左フックをすぐさま振り、これがルスランのアゴにクリーンヒット。マヌーフがクラッシャーぶりを発揮した。ルスランは3連続KO負け。脳へのダメージの残留が心配だ。


◆K-1ヨーロッパGP

第2試合 1回戦(1) 3分3R(延長1R)
○ビヨン・ブレギー(スイス/マイクスジム/'06 ヨーロッパGP王者)
×ブレクト・ウォリス(ベルギー/サイアムジム/ルーマニア予選優勝)
判定3-0 (29-27/30-26/30-29)

第3試合 1回戦(2) 3分3R(延長1R)
○マゴメド・マゴメドフ(ベラルーシ/スコーピオンジム/チェコ予選優勝)
×マキシム・ネレドバ(ウクライナ/キャプテン・オデッサ/ハンガリー予選優勝)
判定3-0 (30-27/29-28/29-28)

第4試合 1回戦(3) 3分3R(延長1R)
×天田ヒロミ(日本/コシ・トラスト/推薦選手)
○ポール・スロウィンスキー(オーストラリア/ファインダーズ・ユニ・ムエタイジム/'06 オセアニア予選優勝)
1R 1'50" KO (左ローキック)

第5試合 1回戦(4) 3分3R(延長1R)
×ジェームス・フィリップス(ドイツ/タイ・ボム・マンハイム/クロアチア予選優勝)
○ザビット・サメドフ(ベラルーシ/チヌックジム/リトアニア予選優勝)
判定3-0 (30-27/30-27/30-28)

第7試合 準決勝(1) 3分3R(延長1R)
○ビヨン・ブレギー(スイス/マイクスジム/'06 ヨーロッパGP王者)
×マゴメド・マゴメドフ(ベラルーシ/スコーピオンジム/チェコ予選優勝)
2R 2'12" KO (右ストレート)


 体格で二周りほど上回るブレギーが左ストレートを合わせダウンを先取。小さなマゴメドフがパンチで反撃すると場内は大盛り上がりとなるが、ブレギーが右ストレートの連打を当て、マゴメドフがうずくまると、豊永レフェリーはスタンディングダウンを宣告し試合終了。日本の基準ならストップでも仕方ないが、マゴメドフの反撃を期待したオランダのファンからはブーイングが飛んだ。

第8試合 準決勝(2) 3分3R(延長1R)
○ポール・スロウィンスキー(オーストラリア/ファインダーズ・ユニ・ムエタイジム/'06 オセアニア予選優勝)
×ザビット・サメドフ(ベラルーシ/チヌックジム/リトアニア予選優勝)
1R 3'00" KO


 右フックでダウンを先取したのはサメドフだが、スロウィンスキーがホーストの元でのトレーニングで一層磨きのかかった右ロー一発でダウンを奪い返す。最後は足が効いているサメドフが、自ら左フックでスリップした際、朝武レフェリーがダウンを宣告してしまい試合終了。オランダのファンのブーイングで会場が包まれた。

第11試合 決勝 3分3R(最大延長2R)
×ビヨン・ブレギー(スイス/マイクスジム/'06 ヨーロッパGP王者)
○ポール・スロウィンスキー(オーストラリア/ファインダーズ・ユニ・ムエタイジム/'06 オセアニア予選優勝)
2R 2'25" KO (右フック)

※スロウィンスキーが世界GP出場権獲得

 1R、スロウィンスキーがローにつなぐコンビネーションを当てれば、ブレギーもパンチを中心とした攻めで応戦。2R、スロウィンスキーのローが効いてきたが、スロウィンスキーはローに固執せず、飛び込んでの右フックでダウンを奪取。クリーンヒットな上、踏ん張りも効かなくなっているブレギーは、足元から崩れ落ちるようにダウン。再びスロウィンスキーが右フックでダウンを奪ったところでレフェリーがKOを宣告した。スロウィンスキーは2年連続で世界GPベスト16進出を果たした。ホーストの指導が効いており、世界GPの台風の目となるかもしれない。


◆第1部:サイモン・ルッツ・プロモーション主催「イッツ・ショータイム」

第6試合 MMAルール 5分2R
○ギルバート・アイブル(オランダ/ボスジム)
×ハキーム・ゴラン[Hakim Gouram](ベルギー/チーム・イッツ・ショータイム)
1R KO

第5試合 K-1ルール 3分3R(延長1R)
×ユーリー・メス(オランダ/チーム・イッツ・ショータイム)
○ムラット・ディレッキー(トルコ/チーム・イッツ・ショータイム)
1R TKO

第4試合 MMAルール 5分2R
○アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー)
×マイケル・クナップ(オランダ/チーム・ハードコア)
1R 変形ギロチンチョーク

第3試合 K-1ルール 3分3R(延長1R)
×タリック・イドリッシ(オランダ)
○パジョンスック・SKVジム(タイ)
1R TKO

第2試合 K-1ヨーロッパGPリザーブファイト 3分3R(延長1R)
○グーカン・サキ(オランダ/ゴールデン・グローリー)
×ムラッド・ボウジディ(オランダ/チーム・アーツ)
判定3-0 (30-27/30-27/30-28)

第1試合 MMAルール 5分2R
○ヴィンセント・ラトゥール[Vincent Latoel](トルコ)
×サヒン・ヤクット[Sahin Yakut](オランダ)
判定

Last Update : 06/26 10:59

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