BoutReview
記事検索 by Google

(レポ&写真) [DEEP X] 6.17 新宿:青木、新組技大会で秒殺勝利

ファイターズショップブルテリアDEEP事務局
"BULL TERRIER PRESENTS DEEP X"

2007年6月17日(日) 東京・新宿FACE

  レポート:本庄功志  写真:ひっとまん大場。
  【→カード紹介記事】 【→掲示板】

<ポイントシステム>
・テイクダウン、リバーサル、ニーオンザベリー 2P
・パスガード 3P
・マウント、バック 4P
・動きがないと、注意で2P減点
・オーディエンスジャッジは無作為で選ばれた3名が務め、毎試合変わる。
・時間切れの場合、選手が獲得したポイント、ジャッジ3名(1人1P)、オーディエンスジャッジ3名(1人1P)の合計点により判定


 【ONLINE SHOP】DVD「ブラジリアン柔術完全教則 上級篇」:中井祐樹が独自技を初公開


第11試合 メインイベント 77kg契約 4分2R+2分1R
○青木真也(パラエストラ東京)
×ペドロ・アキーラ(ブラジル/ボンサイ柔術/柔術黒帯)
1R 0'38" チョークスリーパー


 まず試合は、両者の組み合いでスタート。青木が「組んだ時に差を感じた」と話すように、試合は秒殺だった。倒してバックを奪った青木は、チョークスリーパーを極め柔術黒帯のアキーラをあっさりと料理した。
 青木はマイクで「強くなるためにまだまだ頑張ります!」と、ファンに“元気な青木”をアピールした。

 少しばかりピリッとしない試合内容が続いていたが、グラップリングのみの大会で、会場の新宿FACEは超満員となり、今回のDEEP Xは成功と言っていいのではないだろうか。佐伯代表は「青木効果」と言い、PRIDEファイターの青木がファンを引っ張ってきた。「今後のスケジュールは未定」と話す佐伯代表だが、いろいろな問題点も改善され、洗練された大会になって戻ってくるであろう本大会を、是非また見てみたいと思う。

◆青木「いける時にいこうと思っていました。ショッパイ試合が続いていたんで、勢いよくいきました。相手とは組んだ時に差を感じましたね。トップグラップラーは組んだ時点で差を感じる事ができると思います。今成戦も差は感じていたんじゃないですかね。今回は取りこぼしが許されなかったですし、メインの仕事をこなせて安心しました。(グラップリングの一見さんについて)PRIDEの青木を観に来てくれた方は、ポイントの取り合いより、分かりやすい極め合いの方が良いでしょう。(今後は?)試合があればやります。持って来い試合!って感じですね」

◆佐伯代表「青木の試合前はいろいろありましたね。相手も決まりませんでしたし。セミの試合はある程度予想できました。だから青木をメインにしました。玄人好みの試合もいいですけど、もっと仕掛けてほしいですね。だから(盛り上がる)異色のカードは今後も組むと思います。
 山田の試合は完全にルールが当たりましたね。オーディエンスジャッジは成功だと思います。みんな意外と真面目にやってくれたのにびっくりしました。もっと好きな選手に入れるかと思いましたが、周りの目もあるので正直なジャッジをしたのでしょうね。
(大会前に佐伯代表は「グラップリングが嫌い」だと言っていたが?)途中イライラはしましたよ。自分から寝るのはマイナスを与えないとダメですね。ポイントについてももう一回考え直したいと思います。次のDEEP Xはまだ未定です。今回は当日券が異常でした。やっぱ青木でしょうね」

第10試合 68kg契約 4分2R+2分1R
×今成正和(バルボーザ東京/DEEP&ケージレイジ フェザー級王者)
○ブルーノ・フラザト(ブラジル/ゴドイ柔術/ADCCブラジル王者)
判定0-10


 フラザトが開始早々から座り込み、今成を誘う。今成は素直にガードのポジションに入るも、下から腕十字を狙われる。しかも、その流れからバックを取られ、チョークを狙われてしまうなど劣勢。今成は両手を首の前でクロスさせ、相手の絞め技をガードする。
 2Rも同様に、今成が上、フラザトが下という展開が続く。素直にガードのポジションに入る今成に、青木が「アクション起こせ!」「博打しろ!」と促す。だが今成は、フラザトの下からの強い引き付けで動けず、体を離すと腕十字を狙われるなど完全に攻めあぐねる。
 2回ほど必殺の足関節を狙う場面があったが、捕まえることができずに万事休す。今成は大差のポイント負けで、いい所なく敗れてしまった。

第9試合 80kg契約 4分2R+2分1R
○長谷川秀彦(SKアブソリュート/DEEPウェルター級王者)
×マックス・フェルナンデス(ブラジル/エクストリーム・バルボーザ)
2R 1'10" アンクルホールド


 80kg契約のせいか、若干お腹の肉が目立つ気がする長谷川。本来の動きができるのか少々心配したが、良い意味で裏切ってくれた。
 試合の前半はフェルナンデスのペースで進む。応援団も大挙リング下に陣取り、イケイケのムードに。だが、攻められながらも長谷川は落ち着いており、フェルナンデスをおんぶする状態でバックを奪われるも、決定的な場面は作らせない。
 2Rに入ると、長谷川がテイクダウンに成功。そこから一気に足の取り合いに展開すると、アンクルホールドを極めタップを奪った。長谷川は「みなさん、そろそろ柔術よりサンボが強いという事に気付いて下さい。7月にはサンボの大会があるので、是非観に来て下さい」と、サンボを存分にアピールした。

第8試合 女子49.5kg契約 4分2R
○牛塚愛子(AACC)
×SACHI(空手道禅道会)
判定14-2

 「一番かわいいのはどっちだ?」「勝った方がNO.1美女」と、両者美人なのはわかるが、少々的外れのような気がする紹介VTRで幕を開けたこの一戦。
 試合は、下になった牛塚が何度も腕十字を狙いSACHIをコントロールする。攻め込まれているSACHIのセコンドは、「柔術なんかよくわかんねーんだから、やらせとけ!」と、アドバイスする。牛塚は2Rに足関節を取られ、一瞬ヒヤリとするも、結局攻められたのはそれだけ。後は終始SACHIを圧倒し、試合を制した。
 試合は圧勝したものの、極められるチャンスをことごとく逃し、極めの甘さを露呈してしまった牛塚。逆を言えば、SACHIのディフェンス能力が高かったということか。ともかく「NO.1美女」の座も獲得し、人気も昇り調子の牛塚。そろそろ、打撃ありの総合ルールで見てみたい。

休憩中
○入江秀忠(キングダム・エルガイツ)
×木村正章(wpy)
1R 0'42" 腕ひしぎ十字固め
 

第7試合 契約体重無し 4分2R
×公武堂長谷川社長(チームKOUBUDO/(株)公武堂代表取締役社長)
○イサミ礒部長(チームリバーサル/(株)イサミ取締役)
2R 2'31" 腕ひしぎ十字固め


 格闘技用品メーカーの公武堂とイサミの代表が激突するこの一戦。公武堂長谷川社長のセコンドには青木真也。イサミ磯部長は、前に試合をしたグラバカの山崎、前日のClub DEEPで勝利したMIKUらを引き連れて入場する。試合前にはプロレスラーの藤波辰巳が登場し、両者に花束を渡した。
 試合は、技術で上回るであろう磯部長がコントロール。磯部長が長谷川社長の頭を掴んで引き込むと、長谷川社長の束ねた髪が乱れ会場から笑いが起こる。磯部長が下から三角絞め、リバーサルからマウントで計6ポイントを取るなど完全にペースを握る。だが長谷川社長も相手の腕十時を回避してみせるなど、見せ場を作り会場を沸かせる。
 2Rに磯部長がバックを取る事に成功。長谷川社長のセコンド青木は、「暴れろ!」「チェスト!」と声を掛けるも、反応できず。その後、磯部長がバックから腕十字を極め、キッチリと一本で試合を締めた。
 マイクを持った磯部長は、「次は、ライバル会社であろうinspritの杉田代表とやりたい」とアピール。大手用品メーカー同士のリング上での『代理戦争』は、まだまだ続きそうだ。

第6試合 68kg契約 4分2R+2分1R
△アントニオ・カルバーリョ(カナダ/シャオ・フランコ・マーシャルアーツ)
△山崎 剛(GRABAKA)
判定5-5


 オーディエンスジャッジが大きく響いたこの試合。試合はカルバーリョが投げで2ポイント。その他タックルに行くカルバーリョだが、倒しても無理に上のポジションをキープしようとはしない。2Rに入り、山崎もテイクダウンで2ポイントを獲得。試合は判定になりオーディエンスはスプリットの2-1で山崎を支持。副審もスプリットだったがカルバーリョに2票入り、結果はドローに終わった。

第5試合 68kg契約 4分2R+2分1R
○マウリシオ・ソウザ(ブラジル/ボンサイ柔術/柔術黒帯)
×阿部裕幸(AACC)
1R 3'54" 腕ひしぎ三角固め


 ソウザがテイクダウン、リバーサル、パスといったポジショニングで、開始から大量ポイントを獲得する。ポイント差をつけられた阿部は一本を狙いに行くも、逆にソウザにバックを奪われる。そしてそこから展開され三角絞めの体勢から腕を伸ばされ完敗した。

第4試合 68kg契約 4分2R
○闘牛・空(フリー/女子プロレスラー)
×山木陽介(探偵ファイル)
2R 2'51" 腕ひしぎ十字固め


 ウェブサイト「探偵ファイル」で代表を務めている山木。相手は女子プロレスラーとはいえ、力の差はあると思われた。だが、山木が意外なほどの善戦を見せる。
 一つ一つの動作に声を発し気合を入れる山木。まず山木が上になり、攻め手を窺う。下からリバーサルしようとする空を、山木はかろうじてこらえポジションをキープ。だが、ラウンド終盤に、空にリバーサルされるとバックを奪われフェイスロックを極められるも、1R終了のゴングに救われる。 
 2Rに入り、山木がテイクダウンを奪い2P獲得。だが、下から空に腕十字の流れでマウントを奪われ、そこから再び腕十字を極められた。

第3試合 ジュニア41kg契約 4分2R
○水野真斗(AACC/レスリング・11歳・40kg)
×中串 耀(NEX/柔術・11歳・41kg)
2R 0'53" チョークスリーパー


 小学生同士が戦うこの試合。入場から中串は緊張を隠せない様子だ。対して水野は、落ち着いた雰囲気で入場する。1Rは水野がテイクダウンで2ポイントを先取する。相手のタックルをしっかりとがぶり、バランス良く相手の動きに対応する姿は小学生とは思えない。2Rに入ると、水野ががぶった体勢からバックを取り、チョークを極め勝利した。

第2試合 68kg契約 4分2R+2分1R
×マルコス・“マルキーニョス"・ソウザ(ブラジル/ボンサイ柔術/柔術コバドブラジル王者)
○山田崇太郎(パラエストラ松戸)
判定2-6


 まず、ソウザがテイクダウンで挨拶代わりの2ポイントを先取する。だが、山田がフロントチョークに捕らえ、お返しの挨拶。下になる場面が多かった山田だが、積極的に三角締め、オモプラッタを狙い、印象は良い。
 結局2-0のまま試合は終了。だが、DEEP Xのルール「オーディエンスジャッジ」が顕著に響いたのがこの試合。オーディエンス3者が山田を指示。ジャッジ3者も山田で、山田が判定勝利した。ソウザは、納得いかない表情でリングを後にした。

第1試合 58kg契約 4分2R+2分1R
○北出拓也(パラエストラ千葉)
×RYOTA(キングダム・エルガイツ)
判定6-4


 北出が座って相手を引き込む展開が続く。フットチョーク、オモプラッタでRYOTAを攻める北出。対するRYOTAもヒールホールドを返すなど応戦する。2Rは動きがなく両者に注意で2ポイント入る。結局、目立った動きは見られずそのまま試合は終了。ジャッジの支持を得た北出が、ポイントゲームを制した。

[フューチャーファイト]

第3試合 67kg契約 5分1R
○廣瀬貴行(パラエストラ葛西)
×若松史朗(パラエストラ吉祥寺)
判定13-2

第2試合 ジュニア29kg契約 5分1R
×ウィリアン・ユイチ(ボンサイ柔術)
○松尾洸希(NEX)
1R 0'18" 腕ひしぎ十字固め

第1試合 61kg契約 5分1R
○木内 康(名古屋ブラジリアン柔術クラブ)
×平尾悠斗(X-TREME柔術アカデミー)
判定4-0

Last Update : 06/19 00:32

[ Back (前の画面に戻る)]



TOPPAGE | REPORT | CALENDAR | REVIEW | XX | EXpress | BBS | POLL | TOP10 | STAFF

Copyright(c) 1997-2007 MuscleBrain's. All right reserved
BoutReviewに掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。
著作権はマッスルブレインズに属します。