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(レポ&写真) [R.I.S.E.] 4.12 後楽園:アレックス完勝。HAYATO判定勝ち

KGS "INNER WARP presents R.I.S.E. FIREBALL 1"
2007年4月12日(木) 東京・後楽園ホール

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】



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◆ 本戦

FB-V BOUT ヘビー級 3分3R
○アレックス・ロバーツ(アメリカ/空柔拳会館/R.I.S.E. G-BAZOOKA TOURNAMENT '06優勝)
×百瀬竜徳(TARGET/R.I.S.E. G-BAZOOKA TOURNAMENT '05優勝)
1R 2'10" KO (右ハイキック)


 両者過去2度対戦し、1戦目は百瀬が接戦の末判定勝ち、2戦目はドローに終わっており、今回は完全決着が期待される。百瀬はいつものレッド・ツェッペリンの入場曲の前に、映画『ネバーエンディング・ストーリー』のテーマ曲を流す。二人の戦いの物語がまだ続くことを暗示しているようだ。
 対するアレックスはレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの重厚な曲に、映画『ゴジラ』の劇中で使われた、ゴジラ襲来を報じる「臨時ニュースを申し上げます」というアナウンサーの実況や、ゴジラの鳴き声、足音をミックスした音源で入場。百瀬が思い描く感傷的な物語を踏みつぶそうという意気込みが感じられ、試合は奇しくもそのとおりの内容となった。

 序盤からプレッシャーをかけるのはアレックス。勢いのある右ミドル、右ストレートを当てる。百瀬は周りながらローを当て、一瞬アレックスをぐらつかせる場面もあったが、すぐにアレックスは立て直し、百瀬得意の右ストレートのカウンターで右ハイをクリーンヒット。百瀬は大の字に倒れたまま起き上がれなくなった。

 ロバーツはプロの立ち技競技で唯一白星以外のレコードをつけていた百瀬を下すとともに、去年のG-BAZOOKAから5戦連続KO勝ち。インタビュースペースでは「今日は勝って当たり前。正直R.I.S.E.に俺の相手いない。タニカワさん、俺の強さ見たでしょ?オファー待ってます」とK-1出陣を熱望した。Tシャツとトランクスに書かれた漢字は「暴君龍」。巨神兵シュルトを思わせる経歴・体格に、暴君アーツを思わせる一撃必殺のハイキックという武器も兼ね備え、いよいよメジャーフィールドを蹂躙する時がやってきた。


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FB-VII BOUT 70kg契約 3分3R
○HAYATO(FUTURE_TRIBE/UKF世界スーパーウェルター級王者)
×キム・ソンウク(韓国/シンファジム/韓国M-1ミドル級王者)
判定3-0 (梅沢30-29/秋谷30-29/大澤30-28)


 サウスポーのソンウクは左のローとミドルを当てつつ、接近戦ではパンチを連打。1R、やや様子見といった雰囲気のHAYATOだったが、次第に右ロー、フック、アッパーのヒットが増加。2R終盤からはパンチの連打が当たり、ソンウクは組んで防御するように。3R、このままの勢いで仕留めたいHAYATO。だが、ソンウクの精神力の強さも災いし、パンチを何発当てても倒す事ができない。試合終了のゴングを聞くと同時にソンウクが膝をつくところまで追いこんだが、ダウンは奪えず。勝ち名乗りでも笑顔は無かった。

 HAYATOは「エンジンがかかるのが遅すぎた。全然疲れていない。ここぞというところで攻める瞬発力や勘がなかなか上がらない。フィジカルよりもメンタルの問題です」等と反省の言葉。今大会に出場が決まった時、「1年で結果が出なければ引退する」というコメントが、関係者を通じて聞かれたが、そのあたりの行き詰まり感もそのコメントの背景にあるのだろう。果たしてHAYATOはそれをどう打破しようとするのか? ここからの戦いが正念場となる。


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FB-VI BOUT 76kg契約 3分3R
△マグナム酒井(MAキック・士魂村上塾/R.I.S.E. MIGHTY EIGHTY TOURNAMENT '06優勝)
△寒川直喜(バンゲリングベイ/J-NETWORKミドル級王者)
判定1-0 (和田30-30/秋谷30-29/小川30-30)


 両者ともジャブを打ちつつ、マグナムはボディブロー、寒川はローを主体とした蹴りを当てる攻防。それ以外の技も豊富で、ハイレベルなテクニック合戦を繰り広げる。だがなかなか試合の流れがどちらにも傾かず。3Rにはマグナムが舌を出して挑発しつつ、ハイや膝も当て、手数では上回るが、寒川も随所でパンチを返し、一歩も引かない。結局ジャッジ1者がマグナムを評価しただけでドロー。タフな両選手だけに、5R制での再戦も見てみたい気がした。

FB-IV BOUT 70kg契約 3分3R
○大野 崇(UNIT-K/ISKA世界ミドル級王者)
×裕樹(リアルディール/R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT '04準優勝)
判定2-0 (櫻井29-28/梅沢29-29/小川30-29)


 1R、大野がサウスポーの構えから、左のミドル、膝、ボディの手数で優勢。だが2R、裕樹の左フックと右ローが当たりだし、大野が数度ぐらつく。3Rも裕樹がローを当て、優勢が続くかに思われた。
 ところがここからベテラン大野が底力を発揮。ローを当て返すと、左ハイをクリーンヒット。裕樹は右目尻をカットしドクターチェック。再開後、大野は左のテンカオを何発も当て、裕樹もパンチを返す乱打戦に。終了と同時に会場は拍手に包まれた。

FB-III BOUT 70kg契約 3分3R
○菊地浩一(シュートボクシング・寝屋川ジム/R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT '04優勝)
×川端健司(チームドラゴン/R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT '06 3位)
判定3-0 (櫻井30-29/小川30-29/大澤30-29)


 吉鷹弘氏と前田憲作氏を師匠に持つ選手同士の対決は、真っ向勝負のパンチ戦に。1Rは終盤近くまで、菊地が左ストレート、左ハイ、左ローの手数で優勢。だが1R終盤から川端はパンチの打ち合いに持ち込むと、菊地とほぼ互角に渡り合う。シーソーゲームが続くが、大きく流れは傾かず試合終了。菊地の判定勝ちだったが、川端の健闘も光った。

FB-II BOUT 65kg契約 3分3R
○水谷秀樹(スクランブル渋谷/R.I.S.E. FLASH to CRUSH TOURNAMENT '06優勝)
×村浜武洋(大阪ファイティングファクトリー/K-1ジャパンフェザー級GP '97優勝)
判定2-0 (和田30-30/櫻井30-29/大澤30-29)


 2R中盤まで、水谷が村浜を中心に周り続ける展開。水谷は相手のスタミナを奪ってから、カウンターを当てる攻撃にシフトする作戦。シフトしてからハイキックとストレートを何度か当てるが、村浜も右フックを返し、ほぼ互角のまま試合終了。手数差が評価されたようで水谷に軍配が上がったが、水谷本人も浮かない表情で、「5Rの戦い方になってしまった」と反省。村浜は足早にリングを降り「出てきてくれないんじゃ試合にならんですわ。澤屋敷とバンナみたいなもんです」とぼやいた。

FB-I BOUT 71kg契約 3分3R
×磨裟留(フリー/R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT '03優勝)
○龍二(リアルディール/REALDEALミドル級王者)
2R 1'58" KO (3ダウン:パンチ連打)


 手数多くパンチとローで攻めるのは磨裟留だが、一発一発の重みでは龍二。左フックの連打も冴え、1R終盤に右ハイでダウンを奪う。さらに右フックでダウンを奪うと、このラウンドは時間いっぱいだったが、2Rに右ハイ、膝連打、パンチ連打で立て続けに3ダウンを奪った。復帰戦で完勝した龍二。12月のDoAトーナメントでは台風の目となりそうな予感だ。その前に幻となった須藤信充との一戦も見てみたい。

◆ オープニングマッチ 

第3試合 70kg契約 3分3R
×亀井虎牛(J-NETWORK・アクティブJ)
○小宮山大介(北斗会館)
1R 2'13" KO (3ダウン:左飛び膝蹴り)


 プロデビュー戦で手痛い黒星を喫してしまった小宮山。今回は落ち着いて右ローを当て続けた後、コンビネーションからの右フックでダウンを奪取。その後は左フックと飛び膝で立て続けにダウンを奪い、インパクトを伴うKO勝ちをおさめた。


第4試合 72kg契約 3分3R
○初見克利(クロスポイント古河)
×東 玖(脩己會/TARGET)
判定3-0 (29-28/30-29/30-28)

第2試合 60kg契約 3分3R
×岩永卓弥(アイアンアックス)
○小野隆介(クロスポイント吉祥寺)
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)

第1試合 57kg契約 3分3R
△長田康助(スクランブル渋谷)
△五味幸平(レフティージム)
判定0-1 (28-29/28-28/28-28)


Last Update : 04/13 12:05

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