(レポ) [女祭り] 3.31 新宿:グレイシャア、復帰戦は辛勝。MIKU敗退
J-NETWORK "女祭り 2nd round" 2007年3月31日(土) 東京・新宿FACE
レポート:本庄功志 【→カード紹介記事】 【→掲示板・女子スレッド】
◆夜の部
第9試合 メインイベント J-GIRLS認定初代フライ級王座決定トーナメント 準決勝 サバイバルマッチ1(2分3R+延長1R) ○グレイシャア亜紀(J-NETWORK・ソーチタラダ渋谷) ×林田昌子(全日本キック・藤原ジム) 判定2-0 (シーナ30-29/少30-30/山中30-29)
ラテンのリズムに、ストリートダンサー、「舞蹴拳」と書かれたグレイシャア旗を用意した赤コーナー陣営。会場の温度は一気に上がり、昼から行われた女祭りのトリを締めくくる、最高の盛り上がりを用意した。
1Rは様子見だったグレイシャアだが、2R以降から久しぶりの試合だというのもあってか、勢いに乗りきれない。林田のパンチを何発も被弾し、至近距離での打ち合いに不安を見せる。しかし、グレイシャアはニヤリと笑うとボディを織り交ぜたパンチのコンビネーションと、飛び蹴りも放ち流れは渡さない。対する林田も、ローからハイと狙い、下がりながらも手数多くパンチを返す。 3Rはグレイシャアがプレッシャーをかけ続けるも、クリーンヒットはなし。判定でグレイシャアが辛勝したものの、どちらが勝ってもおかしくない内容だった。圧倒的グレイシャア有利の声だっただけに、林田の健闘が予想以上に光った戦いでもあった。
◆グレイシャア「さすが名門の藤原ジム。若さもあり、力もありました。ストレートをけっこうもらってしまいましたね。でも、お互い笑い合って試合ができたので、楽しかったです。本大会は強い選手がいっぱいいて、女子キックのレベルを上げられる大会だと思いました。女子キックを世間に広めて、女子版のK-1のように様々な世代の人に見てもらいたいです」
第8試合 セミファイナル J-GIRLS認定初代フライ級王座決定トーナメント 準決勝 サバイバルマッチ1 ○田中佑季(全日本キック・BOOCH BEAT) ×MIKU(クラブ・バーバリアン) 判定2-1 (小川29-28/山中29-30/少30-29)
遠い距離から、飛び込んでのパンチが恐ろしく早いMIKU。田中はカウンターの鋭い右フックを合わせるが、回避したMIKUの体は田中の正面にはいない。今までの試合を遥かに上回るスピードに、会場は驚きと同時に感嘆の声をあげる。 序盤から両者足を止めて打ち合う場面が多く見られ、接近戦では田中が勝る。回転の速いパンチでMIKUをぐらつかせる場面もあったが、紙一重の打撃戦なのは変わらず、MIKUもパンチを激しく交錯させ主導権は中立のまま。 だが、的確さで上回る田中の印象が良く、僅差で接戦をものにした。MIKUのスピードに対応した田中は実にお見事。パンチの精度も高く、未知の実力は今回の一戦で大きく証明されたに違いない。勝利後の囲みインタビューで「こんなに報道陣に囲まれたのは初めて」と、若干戸惑い気味な様子。広島県在住で、キックの経歴は2〜3年。5/20ディファ大会での決勝ではグレイシャアと対戦。05年9月の初対決時はグレイシャアの判定勝ちだったが、その差は縮まっているはずだ。
◆田中「気持ちで負けないように、自分から行きました。(次はグレイシャア選手だが?)勝ちます。」
◆MIKU「パンチがそんなにやばいと思われているとは思っていませんでした。周りからは『あんなに打たれ強いと思わなかった』と言われました。コンビネーションを練習していて、フックからローにいかなくてはとか考えていて、迷いがあったような気がします。思い切りが足りなかったですね。キックはもっともっと練習しないと。甘くないなと。本当、勉強になりました。」 第7試合 J-GIRLS認定初代バンタム級王座決定トーナメント 準決勝 サバイバルマッチ1 ○成沢紀予(J-NETWORK・ソーチタラダ渋谷) ×佐竹のぞみ(全日本キック・鷹虎ジム) 判定2-0 (30-29/30-30/30-29)
前に圧力をかける成沢だが、佐竹の下がりながらのローに少々手を焼く。しかし、174cmの身長を活かし、組んでのヒザを有効にヒットさせ判定勝利。勝利後マイクで「とにかく私がベルトを獲る」とファンにアピールした。
第6試合 J-GIRLS認定初代バンタム級王座決定トーナメント 準決勝 サバイバルマッチ1 ○せり(巴組) ×AZUMA(y-park) 判定2-0 (30-29/30-30/30-29)
腰の入った鋭い左右のフックを放つAZUMA。スピードもあり、破壊力があるように見えるが、単調な攻めが目立ち、経験豊富なせりには当たらない。せりはパンチをかわし、クリンチアッパー、カウンターの右ストレートでペースを握り判定勝ち。
第5試合 ミニフライ級 2分3R ×ダイヤモンド酒井理絵(クレイジーフォックス) ○Mai(NJKF・健心塾) 判定0-3 (29-30/28-30/28-30)
Maiは相手の右ミドルの打ち終わりに、カウンターの右ストレートを当て続ける。有効打はなかったものの、Maiが酒井の光を消したような試合で、注目の17歳対決を制した。
第4試合 フェザー級 2分3R ○柳川 舞(J-NETWORK・フォルティス渋谷) ×加賀有美子(名古屋JKファクトリー) 判定3-0 (30-28/30-28/30-27)
がむしゃらなパンチを放つ加賀に、柳川はスウェーで難なくかわす。逆に柳川のパンチがいいように当たり、全ラウンド通じて当て続け判定勝ち。 勝利後柳川は、観客全員を呼びかけ、バースデーソングでセコンドの誕生日を祝った。
第3試合 ミニフライ級 2分3R ○紅絹(J-NETWORK・フォルティス渋谷) ×城戸道子(和術慧舟會RANGER品川ジム) 1R 0'22" KO(パンチ連打)
紅絹がいきなりのフックの連打で城戸を倒す。ガードの上からのパンチだった為、レフェリーは最初スリップだと判断。しかし、両肘を着いてなかなか起き上がらない城戸を見て、ダウンを宣告する。そのまま、城戸は全く動くことができず、紅絹が完勝した。
第2試合 ミニフライ級 2分3R ○田島はる(J-NETWORK・アクティブJ)※田島佳代子から改名 ×彩(NJKF・インスパイヤード・モーション) 判定3-0 (30-28/30-28/30-28)
腰の入ったワンツーと、伸びのある右ストレートを放つ田島。打たれても冷静に前へ前へと出て、積極的に攻めた田島が危なげなく判定で勝利した。
第1試合 セミプロルール 47kg契約 90秒2R ○神村江里加(山木ジム) ×陣内まどか(新日本キック・トーエル) 判定3-0 (20-19/20-19/20-18)
お互い中学生で、顔に幼さが残るも技術はなかなかのもの。両者のミドルキックは速く、顔を殴り合い、ヒザを打ち合っても表情一つ変えず前に出る。試合中盤から、神村が少しずつプレッシャーをかけはじめ、判定勝利。この試合は、技術うんぬんより両者の気持ちの強さに驚かされた試合だった。
◆昼の部
第10試合 メインイベント J-GIRLS認定初代ミニフライ級王座決定トーナメント 準々決勝 Aブロック(1) サバイバルマッチ1 ○大島 椿(J-NETWORK・フォルティス渋谷) ×吉田正子(フリー) 判定3-0 (小川30-29/センチャイ30-29/前川30-29)
大島が距離を潰してパンチを放つと、吉田は幾度となくタックルに逃れ、総合格闘家としての染み付いた動きが出てしまう。吉田は蹴りを放つ時に、軸足がブレ、相手に横を向く場面が多く見られた。大島はそこを逃さずに距離を詰めてのインファイトを展開し、判定フルマークで勝利した。
◆大島「メインで試合できてすごい嬉しいです。(相手は総合の選手だったが?)間合いなどが違ってやりづらかったです。(勝利者賞の)ガンプラが超嬉しいです。ガンプラ大好き。(準決勝はイズミ選手だが?)いつか当たると思っていました。なんでもできる選手で、戦歴も上なので、死ぬ気でがんばらなくてはいけないです」
第9試合 セミファイナル J-GIRLS認定初代ミニフライ級王座決定トーナメント 準々決勝 Bブロック(1) サバイバルマッチ1 ○岡田敦子(ドージョーチャクリキ) ×MITSUKI(全日本キック・DRAGON GYM) 判定3-0 (小川30-27/少30-27/センチャイ30-27)
岡田は相手のリーチ差に苦戦するも、ガードをしっかり固め決定打はゼロ。1、2Rと動きがなかったものの、最終Rに岡田が左フックからパンチの連打で二度のダウンを奪い大差の判定勝利。「這い上がってでも一番上に行く」とマイクで力強くアピールした岡田に、会場のファンは大きな拍手で讃えた。
第8試合 J-GIRLS認定初代ミニフライ級王座決定トーナメント 準々決勝 Aブロック(2) サバイバルマッチ1 ○ジェット・イズミ(クロスポイント吉祥寺) ×愛弓(フリー) 3R 1'15" KO(3ノックダウン)
ジェットの入場に鋭い睨みをきかせる愛弓。若くて勢いのある愛弓だが、ジェットが技術でそのすべてを捻り潰してみせた。 ジェットが序盤からワンツー、ボディから右ハイのコンビネーションで相手を圧倒する。しかし、愛弓は鋭いパンチを返し強気な姿勢。だが、2Rに入りジェットがパンチの連打でダウンを先取すると、ボディを効かせハイキックも当てるなど上下の攻撃をふんだんに使い快勝した。 試合後に「今回は(前回の岡田戦とは違い)迷いなく攻められた」と語るジェット。準決勝で対戦する大島については、「上手い選手」と一言コメントした。
第7試合 J-GIRLS認定初代ミニフライ級王座決定トーナメント 準々決勝 Bブロック(2) サバイバルマッチ1 ○星野久子(全日本キック・勇心館) ×まゆみ(KFG) 4R 判定3-0 (10-9/10-9/10-9) 3R 判定1-1 (29-28/28-29/29-29)
38歳の星野は、年齢を感じさせない勢いで果敢に前に出る。ワンツーから右ローと、素直な攻めでまゆみを攻略しにかかる。しかし、まゆみはその上をいく手数の多さで反撃。足を止めての殴り合いでも右フックを皮切りにヒットを重ねる。だが星野は、攻撃を受けながらも下がらない。 最終ラウンドにヒットを重ねポイントを取り返した星野は、延長戦に入っても前に出続け、判定で勝利。会場からは両者の健闘に、割れんばかりの拍手が飛び交った。
第6試合 J-GIRLS認定初代フェザー級王座決定トーナメント 準決勝 サバイバルマッチ1 ○真(全日本キック・峯心会) ×尾身雅江(NJKF・上州松井ジム) 3R 判定0-0 (30-30/30-30/30-30) 4R 判定2-1 (10-9/9-10/10-9)
見合う時間が長く、膠着の展開が続く。延長戦に真が蹴りを中心に攻め立て、目立ったヒットはなかったものの判定勝ちした。
第5試合 J-GIRLS認定初代フェザー級王座決定トーナメント 準決勝 サバイバルマッチ1 ×龍子(MAキック・菅原道場) ○佐々木仁子(チームドラゴン) 判定0-3 (29-30/29-30/29-30)
佐々木はパンチのコンビネーションから、クリンチアッパーへの流れが有効。右のミドルで返す龍子だが、佐々木の勢いは止まらず。3者の支持を得て判定勝利した。
第3試合 62kg契約 2分3R ○高田 結(全日本キック・峯心会) ×たま☆ちゃん(巴組) 判定3-0 (30-29/30-29/30-29)
互いに右ストレートを当て、試合に大きな動きはなかったものの、高田がカウンターのヒットを重ね判定勝ち。
第2試合 ライト級 2分3R ○村上リエ(全日本キック・DRAGON-GYM) ×小澤聡子(チームドラゴン) 判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
村上が体格差を活かして試合を圧倒。ストレートのパンチとヒザを当て続け勝利した。
第1試合 ヴィジュアルファイト 1分2R −福山理子 −林部レオナ 勝敗なし
※第4試合はプロレス
Last Update : 04/03 22:09
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