(レポ＆写真) [新日本キック] 3.11 後楽園：深津＆内田が防衛。松本ドロー
新日本キックボクシング協会 "MAGNUM 13"
2007年3月11日(日) 東京・後楽園ホール
レポート＆写真：井原芳徳 【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
 第14試合 メインイベント 日本ヘビー級タイトルマッチ 3分5R
○内田ノボル（ビクトリー／王者）
×嚴 士鎔［ゲン・シヨウ］（伊原／2位）
判定3-0 (杉江50-47/三浦50-46/富沢49-45)
※内田が防衛
2Rからパンチの連打で仕掛けた内田は、パンチのコンビからの右ハイでダウンを奪取。圧勝ムードが漂う。
だが3R、嚴がパンチをもらった後、グッタリした状態をタックルでごまかすように組み付き続け、そのまま膝をついたことでレフェリーはダウンを宣告。すぐさま嚴は「ダウンじゃないよ」と叫び、嚴の師匠の伊原信一・新日本キック代表がパンフレットを本部席からリングに投げつけ抗議する。
 ここで審判は毅然とした態度を貫いておけばよかったが、試合続行を躊躇している間、怒った観客が立ち上がって伊原代表に殴りかかろうとし、周囲も巻き込んでの大乱闘騒ぎに突入する。試合は5分近く中断。結局1分24秒のタイムから再開したが、最初に審判長が「3Rは0からでどうでしょう？」と説明したため混乱が収束せず、中断を長引かせた。
この間、嚴は体力を回復。以降は五分の攻防に戻す。5Rには縦肘かバッティングかは定かではないが、内田の頭部をカット。血まみれの内田が最後にパンチとハイの猛攻を見せ観客を沸かせたものの、後味の悪さは拭えなかった。
バックステージで内田は、新日本キックで頻発する乱闘騒ぎについて「やっている選手がかわいそう。どっちがメインなんですか？ということになってしまう」と嘆いた。一部の観客と関係者はこの言葉を肝に銘じて欲しい。
 第13試合 メインイベント 日本バンタム級タイトルマッチ 3分5R
○深津飛成（伊原／王者）
×木暮 智（ビクトリー／3位）
5R 1'02" KO (左フック)
※深津が防衛
序盤からローを効かせる深津だが単発止まり。逆に木暮は、サウスポーの構えからカウンターで蹴りとストレートを当て、ヒット数では上回る。3R終了間際には左肘打ちで深津の生え際をカット。深津は大出血。ドクターストップは免れたがピンチに陥る。
4Rもなかなか連打につながらなかった深津だが、5Rに奇跡の大逆転。コーナーに詰めての左フック一発で木暮をKOし、場内は大拍手。深津は「みんなのおかげで勝てました」と涙を流し勝利を喜んだ。
 第12試合 セミファイナル 3分3R
○石井宏樹（藤本／日本ライト級王者）
×トンチャイ・ブンラット（タイ／元ラジャダムナン・ライト級4位）
1R 1'51" KO (右ストレート)
石井が右ローを当て開始からペース。ロープを詰めてのパンチラッシュで豪快にKOし、一度勝ったタイ人を返り討ちにした。
 第11試合 セミファイナル 3分3R
○菊地剛介（伊原／日本フェザー級王者）
×チョンプートン・ゲニワット（タイ／元ラジャダムナン・バンタム級王者）
2R 0'40" KO (右ローキック)
1Rは互いにローを打つも、慎重な試合運びだったが、効き目を発揮していたのは菊地の攻撃のほう。2Rに右ロー一発でタイ人をマットに沈めた。
 第10試合 セミファイナル ミドル級 3分3R
△松本哉朗（藤本／王者）
△榊 克幸（トーエル／5位）
判定0-1 (29-30/29-29/29-29)
松本の攻撃に榊はミドルとストレートを着実に返す。2R終盤はカウンターのパンチを当て攻勢。動きに精彩を欠く松本は、3Rに奥足へのローを効かせて挽回し、かろうじてドローに持ち込んだ。
 第9試合 セミファイナル フライ級 3分3R
×建石智成（尚武会／王者）
○池田成由（伊原／6位）
判定0-3 (26-30/26-29/26-30)
1Rから建石は左フックと右ストレートで計2ダウンを奪われまさかの劣勢。2Rもパンチを浴びる。3R残り1分、打ち合いに誘ったものの、池田は互角に渡り合い、見事王者から勝利を奪った。
第8試合 ライト級 3分3R
△マサル（トーエル／2位）
△石原裕基（伊原／4位）
判定1-1 (30-29/29-30/30-30)
第7試合 ライト級 3分3R
×拳太（横須賀太賀／10位）
○松村清次（伊原稲城）
判定0-2 (28-30/28-30/30-30)
第6試合 ミドル級 3分3R
×山崎銀次郎（宇都宮尾田／2位）
○喜多村誠（伊原）
判定0-2 (29-29/28-30/28-30)
第5試合 ウェルター級 3分2R
×神魁（西八王子大塚）
○芹澤史宜（宮川）
1R 2'13" KO (3ダウン：右ストレート)
第4試合 ウェルター級 3分2R
×光将（治政館）
○小川大介（トーエル）
2R 1'39" KO (右ストレート)
第3試合 フェザー級 3分2R
○菊地大介（伊原稲城）
×馬場ワタル（横須賀太賀）
1R 2'31" KO (膝蹴り)
第2試合 バンタム級 3分2R
○ベニー・ユキヒデ （ホワイトタイガー）
×高木慎一（宇都宮尾田）
判定3-0 (19-18/20-18/20-18)
第1試合 ライト級 3分2R
○濱島勝秋（藤本）
×石井靖典（治政館）
2R 0'55" KO
Last Update : 03/12 09:30
| 