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(レポ&写真) [修斗] 10.14 横浜:BJ王座奪取。川尻、カルバンを指名

サステイン "プロフェッショナル修斗公式戦 Supported by Crymson"
2006年10月14日(土) 神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール
認定:インターナショナル修斗コミッション

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】


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第9試合 メインイベント 73kg契約 5分3R
○川尻達也(T-BLOOD/ウェルター級世界王者)
×ペル・エクルンド(スウェーデン/ヒルティ柔術)
1R 4'12" TKO (レフェリーストップ:バックマウントパンチ)


 タックルを潰されたエクルンドは下から三角を狙うが、川尻は外してハーフ、マウントと次々優位なポジションへ。サイドに戻っても、足で相手の片腕を固めて身動きを取れないようにしてから、後頭部に鉄槌を連打し、着実にダメージを与える。最後はマウント、バックと移行し、パンチを連打し続けたところでレフェリーが試合をストップした。

◆川尻「もうちょっとやりたかったですね。今日は爆発する前に終わっちゃったけど、相手はぶっ倒す気持ちで挑んで来て、いい選手でした。(序盤下から三角を狙われたが?)僕はシャオリンとかブスカペとかとやってきた経験があるんで。僕にも黒帯下さい、って感じで(笑)。
 次の修斗は2月(代々木第二で開催予定)の防衛戦だと思う。今回ヨアキムがダメで、出れるかわからないんで、まあ、(J.Z.)カルバン? アメリカチャンピオンですよね(※修斗にはジェシアス・カバウカンチの本名で出場。世界7位・米大陸王者)。たまには修斗に出てもいいんじゃないですか(笑)。HERO'Sのチャンピオンにもなったばっかりだし、ああいう強い相手とやりたいですね。
 男祭りにも出たいです。肩の筋肉を落とし、背中と足の筋肉を増やして、スムーズにパンチが打てるようになり、今はいい感じ。73kgでもう1試合やれば完成する自信がありますし、70kgにも水分で落とせると思います。
 今日はちょっと寂しい客入りでしたけど、僕も修斗もまだまだということ。素晴らしい選手がいっぱいいるんで、みんなが俺が一番と思ってやっていけば(盛り上がることも)間違いないでしょう。(理想のチャンピオン像は?)マッハさん。トリッグ戦のようにみんな一丸となって感動するような試合をしたいです。マッハさんが100としたら僕は前なら3で今は5になりました。あと95、がんばります」

第8試合 世界バンタム級タイトルマッチ 5分3R
×マモル(シューティングジム横浜/世界王者)
○BJ(AACC/世界1位)
1R 1'38" テクニカル一本 (レフェリーストップ:チョークスリーパー)

※BJが第2代王者に

 最初に右ローを当てて来たマモルに対し、サウスポーのBJは右のパンチ2発をお返し。反応してマモルが右ミドルを放つと、BJは足をつかんでコーナーに押し込む。マモルの顔に頭を押し付けながら、2度目の胴タックルでテイクダウンに成功。マモルはすり抜けて立ち上がるが、BJは背後からしがみつきチョークを極める。そのまま背後に倒れ込むとマモルは失神。悲願の王座奪取に成功したBJは、何度も絶叫し喜びを表現した。

◆BJ「強いマモルさんからベルトが取れて非常にうれしいです。本当は打撃でKOしたかったけど、スリーパーでもベルトが来たから良かったです。これからもチャレンジャーの気持ち。長期政権を築きたいです。マモルさんのようになるのが僕の中の目標。同じように2階級制覇も狙って行きたいです」

第7試合 74kg契約 5分3R
○青木真也(パラエストラ東京/ミドル級世界王者)
×ジョージ・ソテロポロス(オーストラリア/PUREBRED大宮)
2R 0'05" 反則失格 (ローブローによる試合続行不可能)


 ローの打ち合いの後、青木がソテロポロスの蹴り足をつかんで倒し、ヒールホールド地獄に引きずり込む。度々ソテロポロスは苦痛の表情を浮かべるが、エンセン譲りの心の強さと技術で難局を逃れる。何度か離れるも、青木が足を狙い続け1Rは終了する。
 2Rのゴングが鳴った時点の青木は、まだ集中しきれていない様子。軽くステップして頭上にジャブを振ったの見るや、ソテロポロスがすぐ前へ距離を詰め前蹴り。これが股間に直撃してしまう。ダメージの大きい青木に3分の休憩が用意されたが、試合続行不可能とみなされレフェリーストップ。苦い修斗復帰戦となってしまった。

第6試合 ライト級 5分3R
○リオン武(シューティングジム横浜/世界王者)
×ナーヴィド・ヨウセフィ(スウェーデン/ヒルティ柔術)
2R 4'35" 一本 (チョークスリーパー)


 パンフによると、ヨウセフィはイラン出身。ボクシングの攻防ではリオンと渡り合うが、1R残り1分のタックルで倒されると、上からとバックマウントからパンチを浴び劣勢に。2Rにはリオンが「ここの所こればっかり練習していた」という右ローを的確に効かせダウンを奪取。セコンドからは「ハイキック!」との声も飛んだが、リオンは寝技に持ち込みチョークで仕留めた。

第5試合 ミドル級 5分3R
○菊地 昭(KILLER BEE/世界3位・環太平洋1位)
×ロナルド・ジューン(アメリカ/808ファイトファクトリー/世界2位・環太平洋2位)
1R 1'58" 一本 (ストレートアームバー)


 ジューンは前日計量をクリアできず、当日になっても結局0.8kgオーバーの76.8kgまでしか落ちなかった。だが菊地が了承したためミドル級の試合として成立。ジューンは1サイズ大きいグローブを付けることを義務づけられた。
 試合は両者のコンディション差がどれだけ影響したかは定かではないが、菊地の一方的な展開に。左のパンチのフェイントからタックルでテイクダウンに成功。すぐさまジューンに下からアームロックを仕掛けられてしまうが、落ち着いてほどくと寝技大魔神の異名通りの強さを発揮。じわじわと優位なポジションに持ち込み、マウント三角のような状態からもう一方の腕を極め一本を奪取。王座奪還に一歩近づいた。

第4試合 フェザー級 5分3R
○松根良太(パラエストラ松戸/世界5位・環太平洋3位)
×ダーヴィド・レイエナス(スウェーデン/ヒルティ柔術/ライト級欧州3位)
1R 4'09" 一本 (チョークスリーパー)


 レイエナスはチリ出身の選手。片足タックルをこらえた松根は、逆に倒して上になるとサイドを奪取。レイエナスも技術で抵抗するも松根の寝技が一枚上手で、マウント、バックと移行しチョークを極め完勝した。

第3試合 ウェルター級 5分3R
△中蔵隆志(シューティングジム大阪/世界4位・環太平洋1位)
△天突頑丈(PUREBRED大宮/世界9位・環太平洋7位)
判定1-0 (古方29-28/鈴木29-29/若林29-29)


 2R途中までスタンドの攻防。天突が右フックを当てれば、中蔵も右ハイ、右ローを返す。やや劣勢だった中蔵だが、組み付いてバックを取るとチョークでチャンス。スタンドに戻っても膝の連打と左ジャブの連打で天突を苦しめる。ところが最終Rは天突がパンチで積極的に攻め、中蔵は再び劣勢に。判定はドロー。とはいえ試合はチャンピオンカーニバルを凌ぐ面白さだった。

第2試合 ライト級(新人王決定トーナメント決勝) 5分2R
○ウィッキー聡生(シューティングジム横浜)
×石澤大介(パラエストラ札幌)
判定2-0 (鈴木19-19/古方20-18/菅野20-18)


 ウィッキーがサウスポーの構えから左ハイ、左ミドルを当て、飛び込んで右フックを叩き込む等主導権。終盤にはジャーマン気味に石澤を投げる等、いくつか見せ場も作りつつ完勝。優勝をもぎ取った。一昨年のリオン、昨年の不死身夜に続き横浜勢が同級を制覇。ウィッキーは来年躍進なるか?

第1試合 ミドル級(新人王決定トーナメント準決勝) 5分2R
×新美吉太郎(津田沼道場)   
○小西“獅子”優樹(シューティングジム神戸)
判定0-3 (若林18-20/鈴木18-20/菅野18-20)


 開始1分、コーナー際の攻防でローブローをもらい苦しんだ小西。2R途中まで上を取られる時間が長く、やや劣勢だった。しかし終盤にはマウントパンチの連打で新美を苦しめ、決勝への切符を手にした。

Last Update : 10/15 13:52

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