(レポ) [K-1 WGP] 8.12 ラスベガス:レコ、世界最終予選突破
FEG "FieLDS K-1 WORLD GP 2006 in LAS VEGAS II" 2006年8月12日(土) 米国ネバダ州ラスベガス・ベラージオホテル
レポート:井原芳徳 【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
◆ WORLD GP世界最終予選
1回戦(1) 3分3R(延長1R) ○アレクセイ・イグナショフ(ベラルーシ/チヌックジム) ×イマニー・リー(アメリカ/シャークタンクジム) 判定2-1 (30-27/27-30/29-28)
イグナショフが右ローを効かせ勝利したが、その右足首を負傷し棄権。リーが準決勝に進んだ。
1回戦(2) 3分3R(延長1R) ○マイケル・マクドナルド(カナダ/フリー) ×アリエル・マストフ(イスラエル) 判定3-0 (30-26/30-26/30-26) ※1R右フックでマストフに1ダウン
空手ベースのマストフは回し蹴りを多用するが、マクドナルドは落ち着いて対処し、コーナーに詰められたところで右フックを当てダウンを奪取。その後もローとパンチで攻め立て、危なげなく準決勝に駒を進めた。
1回戦(3) 3分3R(延長1R) ○ステファン・“ブリッツ”・レコ(ドイツ/ゴールデン・グローリー) ×スコット・ライティ(アメリカ/ザ・ピット) 3R 0'58" TKO (2ダウン:左右のフック連打)
1Rからレコが細かい出入りからパンチと右ローを当て主導権。2R中盤には左ボディとバックキックを効かせ、3Rには左フックでついにダウンを奪取。かろうじて立ち上がったライティだったが、パンチの連打であっけなく2ダウン目を喫した。
1回戦(4) 3分3R(延長1R) ×ゲーリー・グッドリッジ(トリニダード・トバゴ/フリー) ○カーター・ウィリアムス(アメリカ/チーム・ブードゥーUSA) 判定0-3 (27-30/27-30/27-30) ※2R右フックでウィリアムスに1ダウン、右フックでグッドリッジに1ダウン
2R途中までウィリアムスがやや主導権をつかみかけていたが、打ち合いでグッドリッジの右フックがウィリアムスのテンプルをかすめ、前のめりでダウン。ところが直後、ウィリアムスは右アッパー気味にフックをグッドリッジのアゴに打ち込み、再逆転のダウンを奪取する。あとは最後までパンチ、膝、ローで攻勢をキープし、準決勝進出を果たした。
準決勝(1) 3分3R(延長1R) ×イマニー・リー(アメリカ/シャークタンクジム) ○マイケル・マクドナルド(カナダ/フリー) 判定0-3 (27-28/27-28/27-28) ※1R右フックでマクドナルドに1ダウン、ダウン後の攻撃でリーに減点1
43kg重いリーを攻めあぐねる様子のマクドナルド。1R残り30秒、観客からブーイングが飛ぶと、リーにコーナーに詰められ、右フックでダウンを喫する。だがこの時、倒れたマクドナルドの背中にリーがパンチを放ち減点1。結局この減点が最後まで響くことに。イグナショフ戦で足を効かされたリーに対し、マクドナルドは2R終盤に右ローを連打しダウン寸前まで追いこむ。3Rは終盤にパンチの連打をまとめ、決勝行きを果たした。
準決勝(2) 3分3R(延長1R) ○ステファン・“ブリッツ”・レコ(ドイツ/ゴールデン・グローリー) ×カーター・ウィリアムス(アメリカ/チーム・ブードゥーUSA) 1R 2'40" KO (バックスピンキック)
レコは細かいリズムで様子を伺っている感じ。互いにバックブローを出すも不発で、勝負は2R以降からと思いきや、1R終盤にレコの右バックスピンキックがウィリアムスの脇腹にクリーンヒット。ウィリアムスは前のめりにうずくまり立ち上がれなくなった。
決勝 3分3R(延長最大2R) ×マイケル・マクドナルド(カナダ/フリー) ○ステファン・“ブリッツ”・レコ(ドイツ/ゴールデン・グローリー) 2R 2'28" TKO (棄権:右拳の負傷) ※レコが最終予選優勝。開幕戦出場権獲得
41歳で最後のGP挑戦を目指すマクドナルドと、K-1復帰後2連敗のレコ。勝った方が世界GP開幕戦の最後の切符を手にする。これほど「負けられない試合」という常套句がハマる試合は無い。 2戦戦って来た疲れもあってか、両者とも慎重な滑り出し。マクドナルドはレコの周りを回りながらジャブを振る。2Rから仕掛けたのはレコ。パンチの連打で何度かマクドナルドを詰める。すると終盤、パンチとローのコンビを当てた後、マクドナルドが手を振り突然の試合放棄。準決勝で右拳を痛めたためという。蹴りでバランスを崩す場面も増えて来ていたため、まさに手も足も出ない状態だったのだろう。最後のGPをこのような形であきらめることになるとは、マクドナルドは相当無念に違いない。 何はともあれラスベガスの運命の女神はレコに微笑んだ。とはいっても過去の実績を考えれば、やっとスタート地点に立ち上がったばかり。ここからの闘いが正念場となる。
◆ スーパーファイト
3分3R(延長1R) ○レイ・セフォー(ニュージーランド/レイ・セフォーアカデミー) ×アゼム・マクスタイ(スイス/ウィング・タイ・ジム) 3R 2'02" TKO (レフェリーストップ:バックスピンキックでダウン後) ※マクスタイに1R右フック、右ストレートで2ダウン、2R右フックで1ダウン、3R右ボディで1ダウン
体格で勝るセフォーが、何度もダウンを奪いマクスタイを圧倒。時折ガードを下げて挑発し、観客も楽しませる。パンチだけでなく、前蹴りやバックスピンも駆使。念願の世界GP制覇に向け、好調ぶりをアピールした。
3分3R(延長1R) ○ルスラン・カラエフ(ロシア/マルプロジム) ×デューウィー・クーパー(アメリカ/ワン・キックス) 判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
ルスランがジャンピングハイ、バックブロー、ミドルキック、フック等、多彩な技でクーパーを圧倒。離れ際にパンチを浴びる場面こそあったものの、最後までアグレッシブなファイトを繰り広げ、ラスベガスのファンをどよめかせた。
3分3R(延長1R) △フェルナンド・カレロス(アメリカ/アメリカン・ケンポー・カラテ・アカデミー) △ドゥエイン・ラドウィック(アメリカ/3-Dマーシャルアーツ) 判定0-0 (28-28/28-28/28-28) ※1R右フックでラドウィックに1ダウン
Last Update : 08/14 08:51
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