(レポ&写真) [新日本キック] 7.16 後楽園:深津、初防衛も終盤苦戦
新日本キックボクシング協会 "MAGNUM 11" 2006年7月16日(日) 東京・後楽園ホール
レポート:井原芳徳 写真:米山真一 【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
第14試合 メインイベント 日本バンタム級タイトルマッチ 3分5R ○深津飛成(伊原/王者) ×蘇我英樹(市原/1位) 判定3-0 (和田47-44/富沢47-44/石川47-44) ※深津が初防衛
1R、深津が左ボディも絡めつつ、左フックで2ダウンを奪取。本人は「アレ?」と思うような偶発的なチャンスだったが、先手を取ることに成功する。2Rには右ローを効かせ、3R、「今度はドンピシャだった」という踏み込んでの左フックでダウンを奪い、またも残り1ダウンまで蘇我を追い詰める。 ところがこのラウンドでも蘇我を仕留めることができず、4R以降は蘇我に反撃を許す。蘇我はテンカオ等の奇襲も絡めつつパンチの連打を当て、5R序盤には右ストレートで1ダウンを奪い返す。場内が大歓声に包まれる中、蘇我はパンチラッシュ。大逆転負けのピンチに陥った深津は、強引に組み付いて防御するのがやっと。背中を向けて蘇我の攻撃を防ぐ場面も何度か見られた。 深津は4月に蘇我から王座奪取した時、判定で揉めたことから、初防衛戦に課したノルマは「最低でもKO勝ち」だった。結果的には大きな点差をつけたとはいえ、2度のKO勝ちの大チャンスを逃した末に終盤は苦戦。「判定は人が決めた勝ち。だから情けない」と、控室でうなだれた。 今後の目標を聞かれても「(伊原信一)会長に怒られない試合をしたい」と語るに留まり、他団体との交流戦についても「他団体のバンタム級が熱いと聞いてるけど、まだ他団体のチャンピオンに勝てるとは言い難い。ちょっとまだかな?」と消極的だった。
第13試合 セミファイナル ライト級 3分3R △石井宏樹(藤本/日本ライト級王者) △テンラングー・トー・サーラデット(タイ/チュワタナ/元ラジャダムナンSフェザー級4位) 判定0-0 (富沢30-30/杉江30-30/和田30-30)
1Rから石井は右ローをデンラングーの太い左モモに着実に当て続ける。デンラングーは強烈な左ミドルを当てるが、連打にはならず。ローをもらい続けるうち、少し効いてきた様子で、3Rには片足立ちで石井を挑発するように。石井は追い詰めるには至らずドローに終わったものの、5R制なら勝機のある内容だった。
第12試合 セミファイナル ミドル級 3分3R ○松本哉朗(藤本/日本ミドル級王者) ×後藤龍治(伊原/IMFスーパーウェルター級王者) 判定3-0 (富沢30-29/杉江30-29/石川30-29)
1R、リーチに勝る松本が前蹴りやハイも放ちつつ、パンチの連打とそのコンビネーションのローを当て攻勢。後藤はパンチが届かず苦戦を強いられる。だが2Rには左ジャブでリズムをつかみ、右フックを当てるように。松本はパンチや肘を大振りする場面が増え、流れを引き戻せない。とはいえ後藤も攻撃がつながらず、ポイントを奪い返せず。1Rのポイント分で松本が逃げ切ったが、2R以降は接戦で、4R以降があれば流れが変わっていても不思議ではない内容だった。
第11試合 フェザー級 3分3R ○菊地剛介(伊原/1位) ×岡田武士(トーエル/2位) 3R 1'05" TKO (ドクターストップ:右肘打ちによる耳のカット)
菊地は得意のローを打つ前に距離を詰められ攻めあぐねたが、3Rに右肘一発で岡田を切り裂き、かろうじて勝利をものにした。
第10試合 ライト級 3分3R △マサル(トーエル/6位) △石原裕基(伊原/3位) 判定0-1 (杉江29-30/富沢30-30/石川30-30)
2Rまでは単発の蹴りの打ち合い。3Rになると互いにパンチを当て、石原は終盤にパンチをまとめたが、ジャッジ3者のポイントを得るには至らなかった。
第9試合 ウェルター級 3分3R ○タカオサミツ(伊原/2位) ×佑斗(治政館/6位) 1R 2'20" KO (3ダウン:右フック)
開始すぐ、タカがコーナーに詰めて左ストレート一発でダウン奪取。その後も右前蹴り、右フックで難なくダウンを重ね、KO勝ちをおさめた。マイクを持つと、「来年はそろそろ」と話し、腰にベルトを巻くポーズ。新王者・正木和也への挑戦に名乗りを上げた。
※休憩明け、伊原信一・新日本キック代表とオームシン・シットクヴォンイム(タイ国プロムエタイ協会ウェルター級王者)によるスペシャルエキシビジョンマッチが行われた。
第8試合 ライト級 3分3R △石井達也(藤本/4位) △拳太(横須賀太賀/10位) 判定0-1 (28-29/28-28/28-28) ※1R右フックで石井1ダウン
第7試合 ウェルター級 3分3R △持田貴朗(ビクトリー) △緑川 創(藤本) 判定0-0 (30-30/30-30/30-30)
第6試合 ヘビー級 3分3R ×國吉(治政館) ○嚴 士鎔(伊原) 判定0-2 (29-29/29-30/29-30)
第5試合 ライト級 3分2R ○松村清次(伊原稲城) ×トーマス中村(市原) 判定3-0 (20-17/20-18/20-18) ※2R右ストレートでトーマスに1ダウン
第4試合 ウェルター級 3分2R ×中澤 賢(治政館) ○滝田純一(伊原土浦) 判定0-3 (19-20/19-20/19-20)
第3試合 ウェルター級 3分2R △英雄マクシマス(アメリカ/八景) △後藤貴志(トーエル) 判定0-1 (19-20/19-19/20-20)
第2試合 ミドル級 3分2R ○喜多村誠(伊原) ×佐藤勇太(横須賀太賀) 判定3-0 (20-16/20-16/20-16) ※2Rパンチで佐藤に2ダウン
第1試合 フライ級 3分2R △KAZUKI(伊原大阪) △上羽優希(トーエル) 判定0-0 (20-20/20-20/20-20)
Last Update : 07/17 10:47
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