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(レポ&写真) [DEEP] 4.11 後楽園:帯谷、雷暗下しライト級王者に

DEEP事務局 "インパクトコーポレーションPresents DEEP 24 IMPACT"
2006年4月11日(火) 東京・後楽園ホール  観衆:1742人(満員)

  レポート:井原芳徳  写真:井原芳徳(第6試合以降)、井田英登(第5試合以前)
  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
 

第11試合 メインイベント DEEPライト級(70kg)王者決定戦 5分3R(延長1R)
○帯谷信弘(木口道場レスリング教室・TEAM RASCAL)
×雷暗 暴(アメリカ/PUREBRED大宮・雷道場)
判定3-0 (三宅=帯谷/豊永=帯谷/梅木=帯谷)

※帯谷が第2代王者に

 1Rから2Rはスタンド勝負。帯谷は兄貴分・五味隆典と共に通う空手の武心塾で習ったローを着実に当て続ける。アウェーの立場と認識していた雷暗も、KO狙いでスタンド勝負に応じる。一撃の破壊力では帯谷を上回り、右ストレートで帯谷の左目の下を腫れ上がらせる。
 しかし試合後「相手を見過ぎた」と本人も反省したとおり、手数がなかなか出ない。2R以降には帯谷のフックの連打と左ボディを浴び、詰められる場面が増える。雷暗は「ガードの上からもらって痛くなかったけど、印象が悪かった」と反省する。
 3R、雷暗はようやく作戦を変更し、タックルでグラウンドに持ち込むように。帯谷がハーフから鉄槌を落とし、雷暗もバックから腕を狙うなど、一進一退の攻防に場内が湧く。
 スタンドで攻勢だった帯谷だが、残り1分、「オリャー!」と叫びながら放ったそり投げに失敗。逆にバックを取られパンチを浴びてしまうが、時計に救われる。

 終盤危なかった帯谷だが、ジャッジ3者から票をもらい、3-0で勝利。セコンドについた五味らチームの仲間や、木口宣昭会長らと共に勝利の喜びを分かち合った。バックステージでも「五味さんも試合を控えていたのに、雷暗対策に付き合ってくれた」「今日の勝利はチーム・ラスカルの勝利」と話し、チーム愛をアピールした。

 帯谷は修斗新人王を取った後、ガッツマン修斗道場を離れ、約1年のブランクの末、木口道場所属としてDEEPフューチャーキングトーナメントで復帰。その時から「一日もDEEPのベルトのことを忘れなかった」といい、このベルト奪取を「第一章完結」と位置づける。
 第二章の舞台はPRIDEとなることが濃厚。帯谷はリング上で「日本代表として、DEEP代表として、もっと強い奴とやります」とアピールした。試合内容の面白さにも定評があり、白いマットの上で五味とともに暴れ回る日はそう遠くもなさそうだ。
 

第10試合 90kg契約 5分2R
×滑川康仁(TEAM M.A.D)
○ザ・スネーク(フランス/TEAM Boon!)
2R 2'22" KO (グラウンドでの鉄槌連打)


 1Rは滑川が主導権。テイクダウンを奪いサイドを取り、一瞬マウントになる場面も。サイドの場面でスネークは滑川の頭を膝で蹴る反則を犯しイエローカード1。
 だが仕切直しの2Rはスネークの反撃を許す。リングが小さいため、打撃のプレッシャーをかけられると、すぐコーナーに詰められてパンチを浴びてしまい、左ストレートでダウン。最後は下になり鉄槌の連打を浴びKO負けしてしまった。

第9試合 73kg契約 5分2R
△横田一則(GRABAKA)
△ミルトン・ヴィエイラ(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム)
判定1-1 (三宅=横田/豊永=ドロー/大城=ヴィエイラ)


 1R序盤、ヴィエイラがバックを取ったり腕十字を狙ったりとチャンスを作るが、終盤は脱出した横田がハーフから鉄槌をうまく当て反撃する。2Rは互いに上になるが、バックをとりチャンスをとったのはヴィエイラ。どちらもチャンスがあり判定は三者三様となりドローとなった。

 なお、この日はグローブがズレるアクシデントが何度も発生。この試合ではヴィエイラが上になった場面で、ヴィエイラのグローブがずれ、付け直しのため3分近く時間が取られてしまった。
 佐伯繁DEEP代表の話によると、手首を結ぶ紐のついた新しいグローブを発注したが、紐のついていないグローブが届き、それを使ったためだという。選手にとっても観客にとってもフラストレーションの溜まる残念な出来事だったが、次回からは改善されるとのことだ。

第8試合 70kg契約 5分2R
○Barbaro44(クラブ・バーバリアン)
×シセロ・コスタ(ブラジル/バルボーザ柔術)
判定3-0 (野口=Barbaro/大城=Barbaro/木村=Barbaro)


 打撃慣れしていないコスタはBarbaroのパンチに防戦一方。アリ猪木状態が繰り返される。Barbaroの完勝だったが、KO勝ちには至らず。決定力が欲しい所だ。

第7試合 女子48kg契約(グラウンド頭部打撃無し) 5分2R
○しなしさとこ(フリー)
×山戸志保(禅道会広島支部)
2R 2'10" 腕ひしぎ十字固め


 しなしがアキレス、ヒール、チョーク、腕十字等で再三チャンスを作る。山戸はぎりぎりのところで脱出し続け、観客の喝采を浴びたが、最後は腕十字でつかまり万事休すだった。

第6試合 契約体重無し 5分2R
×入江大和(キングダム・エルガイツ/kg)※入江秀忠より改名
○ゲガール・ムサシ(オランダ/ジュロージンジム)
2R 1'29" TKO (タオル投入:マウントパンチ)


 組み付いてのテイクダウン狙いの入江に対し、ムサシがパンチと膝を当てじわじわとダメージを与える。入江は1Rにギロチンを極めたが、詰めが甘く、ギブアップ勝ちにはあと一歩及ばず。その後はマウントパンチ等を浴び徐々に失速し、最後は力尽きセコンドがタオルを投入した。

第5試合 76kg契約 5分2R
○長谷川秀彦(SKアブソリュート)
×クイントン・アレンサー(南アフリカ/フリー)
判定3-0 (三宅=長谷川/豊永=長谷川/木村=長谷川)


 長谷川が再三上になり、腰を浮かしてからのパウンドや足関で攻める展開。アレンサーは引き込み気味に下になり、腕を狙うこともあったが、長谷川に読まれてしまう。主導権を終始キープした長谷川に軍配が上がったが、不完全燃焼といった様子だった。

第4試合 83kg契約 5分2R
×白井祐矢(TEAM M・A・D)
○ジョーイ・ヴィラセニョール(アメリカ/ジャクソンズ・サブミッション・ファイティング)
判定0-3 (大城=ヴィラセニョール/野口=ヴィラセニョール/木村=ヴィラセニョール)


 1Rはヴィラセニョールが2度マウントを奪い主導権。2Rは白井に上を取られる場面もあったが、スタンドに戻ると終盤はストレート、左ボディ、右ロー等を当て白井を苦しめた。
 “未知の強豪”としてマニアの間では期待されていたが、初来日で緊張して動きが硬かったということを差し引いても、特段強さは伝わって来なかった。今のレベルでは、PRIDEウェルター級の日本人常連選手相手でも簡単には勝てないだろう。今後の成長に期待したい。

第3試合 67kg契約 5分2R
○山崎 剛(GRABAKA)
×宮川博孝(チーム・アライアンス)
1R 4'44" 腕ひしぎ十字固め


 序盤から山崎がタックルでテイクダウンに成功し、マウントを奪取。いったん宮川に返されパウンドを浴びるが、また上になるとあっさりとサイドを奪う。宮川は足関を仕掛け脱出を試みるが、山崎は上のポジションから腕を狙い続け主導権。最後はマウントの体勢から、宮川が師匠譲りのTKシザーズでバランスを崩し自爆した隙に腕十字を極めた。

第2試合 契約体重無し 5分2R
×バーバリアン西 (クラブバーバリアン)
○マッスルヒラヌマ(club EDO)
1R 1'02" チョークスリーパー


 パンチを振り回し突進した西だが、体が大きすぎるせいか、バランスを崩し倒れ自爆。するとヒラヌマはバックからパンチを落としスリーパーを極め、あっさりと勝利を奪った。

第1試合 78kg契約 5分2R
×宮本優太朗(ビバリーヒルズ柔術クラブ)
○中台 戦(PRB)※中台宣より改名
1R 3'14" TKO (レフェリーストップ:スタンド打撃の後のパウンド)


 宮本が先に上を取るが、中台は下から足関を狙って脱出。スタンドでパンチを当て主導権を握り、最後は飛び膝で突進しつつ上からパンチを当て勝利をもぎ取った。インタビュースペースでは「ようやくスタート地点に立った。パンクラスを辞めて自分は前科者みたいなものなので、DEEPに上げてもらい感謝している。勝って恩返ししたい」等と話した。

 
◆フューチャーファイト

第3試合 65kg契約 5分2R
△小林悟朗(U-FILE CAMP登戸)
△小見川和隆(マッハ道場)
時間切れ

第2試合 60kg契約 5分2R
○RYOTA(キングダム・エルガイツ)
×山崎剛志(マッハ道場)
1R 2'03" アームバー

第1試合 73kg契約 5分2R
○鈴木亮司(ビバリーヒルズ柔術クラブ)
×池田 誠(フリー)
1R 1'09" KO

Last Update : 04/17 16:55

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