BoutReview
記事検索 by Google

(レポ&写真) [HERO'S] 3.15 武道館:所・宇野が完勝。須藤5月絶望?

HERO'S "Sammy Presents HERO'S 2006"
2006年3月15日(水) 東京・日本武道館  観衆:8,770人(満員)

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】


 [PR] DVD「所英男 2001-2005 BOUT COLLECTION」3/18新発売。バウレビでも注文受付!

第9試合 メインイベント 72kg契約 5分2R(延長1R)
○所 英男(リバーサルジム)
×池田祥規(極真会館)
1R 0'49" 一本 (三角絞め)


 HERO'S初のメインに緊張したという所だが、開始早々の池田の右ローで「目が覚めた」といい、タックルでテイクダウン。素早い動きであっさりとマウントを奪い、そのまま三角を極め見事秒殺勝利を果たした。
 マイクを持った所は「ZSTから来た所です」と第一声。「今年は勝負の年。KIDさん、須藤さん、宇野さんに勝てるよう頑張ります。K-1でレミーガが魔裟斗選手と戦うので応援してあげてください」とアピールした。

第8試合 特別ルール 72kg契約 5分2R(延長1R)
○須藤元気(ビバリーヒルズ柔術クラブ)
×オーレ・ローセン(デンマーク/Untamed/IMTC世界Sウェルター級王者)
3R 判定3-0 (平=須藤/松本=須藤/梅木=須藤) ※マスト判定

2R 判定0-0 (平19-19/松本20-20/梅木19-19)

 須藤は特別ルールで認められたカンフーのコスチュームで入場しそのまま試合。開始早々のタックルは潰されたが、膝十字固めで2度チャンスを作る。だがこの際に以前に痛めた左膝を再び痛めてしまったといい、なかなかフィニッシュに持ち込めない。
 上着を脱いで臨んだ2Rも途中まで寝技で優勢だったが、ローセンの踏みつけ反則スレスレのジャンピングパスガードで優位なポジションを奪われ、パウンドを浴びてしまい劣勢に。

 結局この攻撃が響き判定は五分となり延長戦へ。堅実なグラウンドで主導権を維持し、最後は横三角絞めを仕掛けたものの、足の怪我の影響もあって極めきれず。勝ち名乗りを受けても表情は浮かなかった。本人の話によると、治療のため5月3日の代々木第一体育館大会への出場は厳しいとのことだ。

第4試合 70kg契約 5分2R(延長1R)
○宇野 薫(和術慧舟會東京本部)
×リッチ・クレメンティ(アメリカ/チーム・ブードゥー)
判定3-0 (平20-18/松本20-18/岡林20-17)

※クレメンティは前日の再計量で0.3kgオーバーしたため減点1

 クレメンティが先に上になりバックを取るが、宇野は得意の『宇野逃げ』で極めのチャンスを与えずあっさり上に。パウンドを的確に落としクレメンティにダメージを与える。
 2Rもスタンドのアームロックからの引き込みに失敗しバックを取られそうになるが、上になるとパウンドで攻勢。1Rには強気の笑顔を見せていたクレメンティの表情が曇り出す。立ち上がり際にパンチをもらってしまった宇野だが、スタンドでも右ボディーストレートを駆使。両者の技量と体力を考えれば、3R制で見たかった試合だったが、2R終了時点で大差をつけた宇野の勝利となった。
 多彩な技で観客を魅了したが、宇野本人の自己評価は「全く良くなかったです。選手生活10年目に入るんですが、総合格闘技の難しさを感じました」と謙虚。前田日明HERO'Sスーパーバイザーは「経験値の高さはさすが。どんな場面でも落ち着いて対応していて、安心して見ていられた」と絶賛し、王者KIDへの挑戦についても「一回目は宇野君が妥当ではと改めて思った」と話していた。

第3試合 70kg契約 5分2R(延長1R)
○宮田和幸(フリー)
×エリカス・ペトライティス(リトアニア/リングス・リトアニア)
1R 3'59" 一本 (腕ひしぎ十字固め)


 開始早々パンチで突進してきたエリカスを、宮田はレスリング仕込みの素早いタックルで倒すと、コーナーに運んでマウントに。その後トップやサイドとなりながら、腰を浮かした体勢から確実にパウンドを落とし相手の体力を奪う。最後は腕十字をきっちりと極め完勝。グラウンドの一個一個の技術の進化が伝わる試合で、前田氏も「総合の戦い方が身に付いてきた」と讃えていた。エリカスは直前のオファーのためかZSTの所戦の時のような勢いが感じられなかった。

KID、5.3代々木第一から再始動

 第6試合の後の休憩明け、レミギウス・モリカビュチスと山本“KID”徳郁がリング上で挨拶。レミーガは「4月5日のMAXで魔裟斗と戦う。全力で倒しに行く」、KIDは「5月3日のHERO'Sに出ます。年末までガンガン行く。5月は上半身裸で上がります」と話した。


 [PR] DVD「所英男 2001-2005 BOUT COLLECTION」3/18新発売。バウレビでも注文受付!

第7試合 契約体重なし 5分2R(延長1R)
×山本宜久(フリー/103.2kg)
○キム・ミンス(韓国/リングス・コリア/115.2kg)
2R 1'32" 一本 (チョークスリーパーホールド)


 山本も柔道の経験があるため、ミンスは道衣を脱いでの試合。ガードを下げ挑発する山本に、ミンスがパンチを当て攻勢。だが山本は膝蹴りとバックブローで挽回し、パンチの連打でミンスを苦しめる。KO勝ちかと思われたが、詰めの甘さがアダに。2Rにテイクダウンを奪われると、猪木アリ状態で不用意にタックルに行ってしまい、バックを取られるとあっさり体が伸びてしまいスリーパーを極められてしまった。
 師匠の前田氏は「攻撃が中途半端で不甲斐なかった。自分の所を離れている間、いろんな意味でバランスが崩れているので、元に戻して上げたい」と話していた。

第6試合 88kg契約 5分2R(延長1R)
○秋山成勲(フリー)
×石澤常光(TEAM JAPAN)
2R 1'41" 一本 (袖車)


 石澤はマスクをつけず入場。タックルを繰り返す石澤に、秋山がパンチを当て続ける展開。1Rには連打でダウン寸前まで追い込む場面も。2Rも同様の展開となるが、大外刈りで豪快にテイクダウンに成功した秋山が、すぐさま袖車を極め完勝した。

第5試合 契約体重なし 5分2R(延長1R)
○ヒース・ヒーリング(アメリカ/ゴールデン・グローリー/120.5kg)
×ゲーリー・グッドリッジ(トリニダード・トバゴ/フリー/112.3kg)
2R 1'55" KO (右ストレート)


 開始早々、ヒーリングは左脇腹を痛めたといい、グラウンドに持ち込もうとタックルを繰り返すが、アリ猪木状態になってしまう。この流れのまま続きそうなムードになったが、2Rの2度目のブレイクの後、ヒーリングの右ストレートがクリーンヒット。ダウンしたグッドリッジをヒーリングがさらに攻めようとしたところでレフェリーが試合をストップした。

第2試合 契約体重なし 5分2R(延長1R)
○ジェロム・レ・バンナ(フランス/レ・バンナ・Xトリームチーム/121kg)
×ジミー・アンブリッツ(アメリカ/トッド・メディーナ・フリースタイル・ファイトチーム/141.5kg)
1R 2'04" KO (右ストレート)


 バンナのパンチをかいくぐり、アンブリッツがタックルで上に。だが攻めあぐねブレイクがかかると、アンブリッツはパンチで突進してしまう。冷静に受け流したバンナの右フックを浴び大の字でマットに沈んだ。

第1試合 90kg契約 5分2R(延長1R)
×大山峻護(フリー)
○メルビン・マンホーフ(オランダ/ショータイム)
1R 2'51" TKO (レフェリーストップ:顔面のカット)


 大山がマンホーフの回転の早いパンチを受けるうちに左まぶたから出血。ドクターチェックの後もパンチをもらい続けてしまい、2度目のドクターチェックに入ろうとしたところで、和田レフェリーが試合をストップした。マンホーフは高い打撃スキルでHERO'S初戦から大きなインパクトを残した。

オープニングファイト 75kg契約 5分2R(延長1R)
×國奥麒樹真(フリー)
○アントニオ・マッキー(アメリカ/チーム・ロード・オブ・ザ・リング)
判定0-3 (平18-20/岡林19-20/礒野19-20)


 マッキーが國奥を肩から抱え上げ叩き付けて上になる展開の繰り返し。國奥も下から足関を狙ったり、倒れ際にギロチンを仕掛けたりするが、極めには至らず。2Rには鉄槌をもらったりと劣勢に。HERO'S 国内3戦目でも白星から見放された。

Last Update : 03/16 11:08

[ Back (前の画面に戻る)]



TOPPAGE | REPORT | CALENDAR | REVIEW | XX | EXpress | BBS | POLL | TOP10 | STAFF

Copyright(c) 1997-2006 MuscleBrain's. All right reserved
BoutReviewに掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。
著作権はマッスルブレインズに属します。