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(レポ&写真) [MAキック] 1.22 後楽園:武藤&森田、タイ強豪に秒殺負け

マーシャルアーツ日本キックボクシング連盟 "士道館新春正月興行 〜SURPRISING-1〜 "
2006年1月22日(日) 東京・後楽園ホール

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
 

第6試合 メインイベント ムエタイルール 64.5kg契約 3分5R
○ブーヌン・サックホームシン(タイ/ラジャダムナン&WMCスーパーライト級王者)
×武藤孝行(士道館本部/UKF世界スーパーライト級王者)
1R 0'44" TKO (ドクターストップ:右肘打ちによる額のカット)


 武藤は昨年7月、元ルンピニー・ライト級1位のランサヤームに判定負け。「負けたら辞めるつもり」で20戦目の相手に選んだのは、ラジャダムナン現役王者だった。昨年の小野寺力の引退戦を思い出させるようなシチュエーション。武藤はこの試合のために士道館オーストラリアに約1ヶ月の出稽古。元K-1王者・マーク・ハントのトレーナーとして知られるハピ氏の指導を受け、ハントとも練習した。スポンサーからも全面支援を受け「これ以上のものは作れない」環境で臨んだ大一番。ワイクーの最後には持参した刀を敵コーナーに対して振り回し、覚悟のほどを示す。
 開始早々、ブーヌンは肘を振り回す。事前に相手を研究しなかったという武藤は、相手の肘に「感情的になってしまった」といい、思わず肘で応戦。するとブーヌンの右肘が額にクリーンヒットする。大量の血が噴き出し、武藤がドクターチェックを受けるためニュートラルコーナーへ歩いた途中のマットにも、血の道ができたほどだった。試合時間わずか44秒。武藤は涙を流しながらセコンドにかつがれ自軍に戻る。傷口を止めるタオルはトランクスと同じ日の丸の模様に染まった。その姿を尻目に、ブーヌンは二つのベルトを抱え平然とカメラマンの撮影要求に応じていた。
 「偶然じゃない。実力の差」。傷の手当を受け、関係者への挨拶を済ませ、武藤はようやく落ち着いた様子で記者に試合の感想を述べるが、気持ちは揺れ動いたままだ。「7月の試合では首相撲で振り回され、今回は肘で切られた。試合するほど課題が増える。まだ若ければ克服できるけど、30を過ぎると体力も落ちて来るんですよね(現在31歳)。気持ちはあっても、体がついて来れるか…。(決断は?)はっきりと言えない。まだ考えてから。」

第5試合 セミファイナル 54kg契約 3分5R
○ワンロップ・ウィラサクレック(タイ/M-1バンタム級王者)
×森田晃允(士道館橋本/MA日本フライ級王者)
1R 1'32" TKO (ドクターストップ:右肘打ちによる額のカット)


 気合い十分のワンロップは開始早々左ハイ。さらに左肘を振り回す。森田もパンチとローを返すが、左ばかり警戒していたところで、「予想外」の右肘をもらってしまい大出血。あっけなく敗れてしまった。
 12針も縫った森田だが、「手応えはあった。この借りは絶対返す」「3月大会でバンタムの王者(岩波裕次)を倒して復活する。今年はバンタムで勝負を賭ける」と気持ちは前向き。今年も開催が決定したMACH 55についても「優勝の自信がある」と言い切った。ちなみにフライ級日本最強決定戦として期待されていたJ-NET王者・魂叶獅との対戦については「スカされた感じなんでもうあんまり興味ない。バンタムに強い奴らがいっぱいいるので、そいつらとやりたい」と話していた。
 

第4試合 58kg契約 3分5R
△マキ・デントラニー(タイ/真樹ジム愛知/元ルンピニー・フェザー級王者)
△アトム山田(武勇会/WMAFフェザー級王者)
判定1-0 (緒方50-49/大沢50-50/松田50-50)


 デントラニーが左ミドル、左ハイ、首相撲からの膝を当て続け終始攻勢。アトムのパンチは空を切り続ける。とはいえアトムのダメージが無かったため判定はドローに。

第3試合 肘なし 68kg契約 3分3R(延長2分1R)
×アジズ・アライバ(ベルギー/士道館ベルギー/ベルギー空手道選手権大会王者)
○笹谷 淳(士道館橋本/MA日本ウェルター級2位)
判定0-3 (緒方27-28/小林27-28/秋谷27-28)


 1R、アライバがカウンターの左フックでダウンを奪う。しかしダメージは少なく、笹谷は左ローで反撃。3Rにはストレートと顔面への膝蹴りの連続攻撃でダウンを奪い返し、1年ぶりの試合を白星で飾った。

第2試合 67kg契約 3分3R(延長2分1R)
×カタリン・パウン(ルーマニア/士道館ルーマニア/拳法ルーマニア選手権大会王者)
○市川光大(士道館橋本/MA日本ウェルター級10位)
判定0-2 (秋谷29-30/小林30-30/大沢28-30)


 市川が右ローを着実に当てバウンを苦しめた。

第1試合 肘なし ヘビー級 3分3R(延長2分1R)
○山宮恵一郎(GRABAKA)
×昇竜(士道館村上)
判定3-0 (大沢30-29/小林30-29/秋谷30-28)


 士道館で練習する山宮が、左右のアッパー、ボディストレート、相手の頭を押さえての膝蹴り等を的確に当て、2R以降は攻勢をキープ。キックデビュー戦を白星で飾った。

※第3試合終了後の休憩明け、早千予がリングに上がり挨拶。「今年からMAのリングに戻ってきました。末永く応援してください」と話した。

◆ヤングファイト

第4試合 バンタム級 2分3R
○平本 悠(士道館橋本)
×エリー隆司(武勇会)
判定2-0

第3試合 70kg契約 2分3R
○ホーネット茂木(士道館飯島)
×武藤大亮(マイウェイ)
判定2-0

第2試合 総合格闘技ルール
○小池秀信(GRABAKAジム)
×ビクトル・アポストル(士道館ルーマニア)
1R 腕ひしぎ十字固め

第1試合 ライト級 2分3R
×義竜(士道館村上)
○希(習志野)
2R TKO (ドクターストップ)


Last Update : 01/23 18:40

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