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(レポ&写真) [パンクラス] 11.4 後楽園:ポアイ、野地粉砕。福田秒殺勝

パンクラス "SEGA SAMMY Presents PANCRASE 2005 SPIRAL TOUR"
2005年11月4日(金) 東京・後楽園ホール  観衆:2,000人(主催者発表)

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
 

第10試合 メインイベント ヘビー級 5分3R
×野地竜太(パンクラスGARO/1位)
○ポアイ菅沼(アメリカ/TWIST)
1R 3'12" タップアウト (三角絞め)


 序盤からマウントを取られた野地はブリッジで返すが、三角につかまってしまう。さらに下から強烈な鉄槌を浴びて鼻血を大量に出す。最後は締め上げられタップアウト。試合後は右目眼球打撲、眼か底骨折の疑いにより病院に運ばれた。
 ポアイは1位の野地に完勝したことで、タイトル戦線に急浮上。ベルト取りの意欲はあるが、「まだまだ学ばないといけないことが多い」と慎重だった。試合直後には2位の李世学がポアイ戦をパンクラスの尾崎社長に志願。尾崎社長は桜木裕司を含めた4選手による王座決定トーナメントを開催する案も口にしていた。

第9試合 セミファイナル ウェルター級 5分3R
△大石幸史(パンクラスism/3位)
△ポール・ロドリゲス(アメリカ/グレイシー・バッハ・オーランド)
判定0-1 (大薮29-30/松宮29-29/梅木30-30)


 ロドリゲスは来日が遅れた影響で前日計量をクリアできず、当日計量を74.7kgで無事クリア。コンディション面の心配も裏腹に、ボクシング戦で主導権をキープする。大石は顔を腫らし劣勢だったが、2Rまでローを効かせたことも幸いし、3Rから挽回。だが攻め込まれたロドリゲスはタックルで押し込んで防御。大石はあと一歩で逆転勝利というところで逃げ切られてしまった。
 試合後の大石は「試合中の自分の気持ちの立て方について今日は勉強になった」「去年1年はつまらなかったけど、今年1年、どんどん楽しくなってきた」とポジティブなコメント。今年はUFCで敗れチャンスをつかめなかったが、来年は大きくステップアップしそうな気配だ。

第8試合 ライト級 5分3R
○アライケンジ(パンクラス)
×ファジャル・デ・ヴィント(オランダ/チーム・シュライバー)
判定3-0 (廣戸30-29/大薮30-28/松宮29-28)


 デ・ヴィントはオランダ人にしては珍しく柔術でテクニシャンぶりを発揮。引き込んではしつこく下から腕を狙ったり、テイクダウンからそのままマウントを奪ったりと、アライを手こずらせる。そんな中でもアライは1Rと3Rの後半に上からパウンドを当てる。圧倒するまでは至らなかったが、デ・ヴィントを苦しめライト級第1戦を白星で飾った。
 

第7試合 ミドル級 5分2R
○竹内 出(SKアブソリュート/1位)
×瓜田幸造(掣圏会館)
判定3-0 (廣戸20-19/大薮20-18/松宮20-18)


 両ラウンドとも竹内はバックからスリーパーを狙うなど試合を優位に運び続け、下馬評どおりに完勝した。とはいえ一本を取れなかったことから自己採点は「50点」。一部ファンから期待されたマイクアピールも無く、足早にリングを後にした。
 

第6試合 ミドル級 5分2R
×中村勇太(和術慧舟會福岡支部)
○福田 力(KILLER BEE)
1R 0'57" KO (スタンドパンチ)


 山梨学院大学レスリング部出身でKIDの後輩にあたる福田が、そのポテンシャルをいかんなく発揮。開始早々、左ミドルをヒット。クリンチしてからのレバー狙いの膝蹴りを効かせると、チーム・クエストの選手を彷彿とさせるクリンチアッパーの連打で豪快に中村をマットに沈めた。これまで90kg近辺で戦っていたが、82kgのミドル級に落とし、体つきも良くなった。停滞気味のミドル級ランキング戦線に、来年風穴を空けてくれそうで楽しみだ。

第5試合 フェザー級 5分2R
△今泉堅太郎(SKアブソリュート)
△村田卓実(和術慧舟會A-3)
判定0-0 (小菅20-20/廣戸20-20/大薮20-20)


 互いにテイクダウンに成功し、マウント等の優位なポジションまでいくものの、直後にリバーサルを許しなかなかチャンスに持ち込めない。スタンドでも素早い蹴りが交錯するが、互い決め手がないままドローに終わった。
 元修斗フェザー級(60kg)世界1位の実績を引っさげパンクラスに乗り込んできた今泉だが、なかなか勝ちにつながらず。「これが今の自分の実力。もっと練習して次頑張ります」と反省していた。

第4試合 ウェルター級 5分2R
○石毛大蔵(SKアブソリュート)
×小路伸亮(KILLER BEE)
判定2-0 (梅木20-19/小菅19-19/廣戸20-19)


 小路が弾丸タックルでテイクダウンに成功し、パウンドを落とし先手。だが石毛は下から細かく仕掛けてスタンドに戻すと、ガードの甘い小路にストレートと膝蹴りを当て反撃する。2Rには左ローで小路の動きを止め、左ジャブを当て続け攻勢をキープ。小路のフックに苦しむ場面もあったが、最後はパンチ連打を当てあと一歩でKO勝利というところまで追い詰めた。

第3試合 ライト級 5分2R
×井上和浩(インプレス)
○山田崇太郎(TEAM JUNKiey)
1R 2'51" KO (チョークスリーパー)


 井上が右フックを当てる等スタンドの打撃で先手をつかむが、打ち合いで山田のフックが命中し井上はダウン。そのまま山田がチョークを極めた。
 井上は失神KO負け。今年7月の試合は相手の飯田崇人の計量オーバーによる不戦勝で、昨年10月のNUKINPO!戦に続き、パンクラス参戦後実質2試合連続一本負けを喫してしまったことになる。今泉の苦戦にしてもそうだが、トップシューターがパンクラスで簡単に勝てる時代は既に遠く過ぎ去ってしまったようだ。

第2試合 フェザー級 5分2R
×のぶゆき(和術慧舟會RJW/G2)
○井上 学(U.W.F.スネークピットジャパン)
2R 2'59" レフェリーストップ (グラウンドパンチ)


 1R、のぶゆきがグラウンドで腕十字を狙ったり、スタンドでも右ストレートを当てたりと主導権。2Rにはロープ際ながらもマウントを取り、このまま圧勝かとも思われた。だがスタンドに戻されると、井上の右のハイ、ロー、ストレート等が当たりだし形勢逆転。最後はのぶゆきがスリップしたところ、井上が上からパウンドを連打しレフェリーストップ勝ちをおさめた。
 この日ネオブラ優勝者3人のうち井上と山田の2人が見事逆転勝利。MVPの小路は敗れたが、試合内容で観客を湧かせた。彼らの来年の躍進に期待を抱くことができる3試合だった。

第1試合 ヘビー級 5分2R
×ジミー明成(パンクラス・チーム玉海力)
○アスラン・デゼボエフ(ロシア/マルプロジム)
1R 0'20" KO (右フック)


 デゼボエフは右ロー、右フックの連打を開始早々ヒット。あっさり主導権を握ると、右フック一発で豪快にジミーをマットに沈めた。

Last Update : 11/05 01:36

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