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(レポ&写真) [全日本キック] 9.16 後楽園:小林&優弥が豪快KO勝ち

全日本キックボクシング連盟 "STACK OF ARMS"
2005年9月16日(金) 東京・後楽園ホール

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】

第8試合 メインイベント 62.5kg契約 サドンデスマッチ(3分3R+延長最大2R)
○小林 聡(藤原ジム/WKA世界ムエタイ・ライト級王者)
×マシュー・ジョンストン(イギリス/ソー・チャナジム/WPKL&SIMTAイギリス・ライト級王者)
2R 1'15" KO (右フック)


 小林は序盤から何度も相手をコーナーに詰め、ローキックを連打。ジョンストンは左ミドルを当てるが、スピードは無く、小林には効かない。とはいえ小林は肘を警戒し、むやみに接近戦には持ち込まず。逃げる相手に対し仕留め方を考えながらチャンスを伺う。最後は左のフェイントを振った後の右のロングフックでジョンストンをマットに沈めた。
 倒した後、勢い余ってサッカーボールキックを放ち、イエローカードをもらってしまったが、それだけ闘志が余っているということだろう。マイクを持つと「俺は勇気と感動の宅配便」という第一声で笑いを取り、「野良犬は帰ってきた。1.4もう一丁」と叫び、今年1月4日に対戦し敗れた大月晴明とのリマッチを希望した。

◆小林「相手は逃げてばっかでやり辛かったですね。ビデオで見た試合では、リアム・ハリソンと僅差でバンバンやり合って、結構やるのかなあ、と思ったたんですけど。(今日の試合で狙ってた事は?)ローキックですね。でもああいう風にアップライトで構えられると、蹴りを出しづらいですね。パンチをだまして蹴りとか、あとミドルに合わせて蹴りとか出せたんですけど、サウスポーに対してまだまだ甘かったです。
(試合後のコメントは?)宮田さん(全日本キック興行部長)に『何言ってるかわかんない。みんな聞き取れるように言ってよ』って(笑)。『1.4もう一丁』、ハイ。1年前のあの位置にもう一度立ちたい。全日本の用意してくれた3試合クリアしたんで、もういいでしょうってことで。あとは本人次第。それがダメならまた違うところにも出たいし。僕が僕の大ファンなんで、ファンの僕から見ると、もっとストーリー見せて欲しいな、って。煽って下さい、よろしくお願いします(笑)あの時から時計は止まってるんで、電池を入れてもう作動するため、1.4もう一丁。それまでは出てるとしてもZERO1-MAXぐらいですね」

第7試合 セミファイナル 68kg契約 サドンデスマッチ(3分3R+延長最大2R)
○山本優弥(BOOCH BEAT/全日本ウェルター級1位)
×阿部裕幸(AACC)
2R 2'16" KO (膝蹴り)


 変則的な構えからカウンターで右ストレートを狙う阿部に対し、優弥は時折笑顔を見せながら右ロー、ハイ、ストレート等の多彩な技で応戦。大月のように両腕を糸巻きのように回し阿部を挑発するなど、終始余裕のファイトだ。
 2R開始早々、優弥のローが阿部の金的に当たるアクシデント。大きなダメージは無く、阿部はバックハンド等で奇襲を続ける。だが優弥は左ボディを効かせて阿部の動きを止めると、阿部が右フックで飛びかかったところに左アッパーを叩き込み、最初のダウンを奪取する。その後もK-1を意識してか? 組まないで相手を押さえて打つ膝蹴りで阿部の眉間を切り裂き、最後も同じ技で阿部をマットに沈めた。

◆優弥「阿部選手は修斗の選手なんで、凄く人間的にも素晴らしくて、キックボクシングに上がって戦ってくれたってことは感謝しています。
(終始余裕があるように見えましたが?)やってないのに言えないですけど、30秒あれば倒せましたね。でも(青春塾で)いっぱい練習させてもらったんで。応援の人がいっぱい来てくれたんで、どうすればいいかな?って、変な方で迷いましたね。すぐ倒してしまえば安心なんですけど、やっぱり欲が出て。いろんなことを試したいというか。
(青春塾では石川選手と練習していましたが?)ナオキックの使ってる前蹴りとか膝を出そうと思って。膝で最後は決まったんですけど、前蹴りはうまく当たらなくて。
(相手にローキックを効かせて笑うのは、いつもの攻撃をもらって笑うのと違うパターンでしたね?)『効いたんでしょ?』って笑いました。あれだけ股を広げてたら当たりますよ、というのを笑顔で教えてあげたわけで。
(入場曲が太鼓の曲に変わったのは?)宮田さんに任せて、ちょっとだけ聞いてこの辺にしてくださいって言ってたんですけど、自分の思ってたのと違うんで、いつ出るのかちょっと迷ったんですけど、ずっと太鼓がなってたんで、ま、出ようかな、と。
(曲を変えて心機一転という意味ではない?)単純に前の曲は好きなんですけど、サビまでが長いんですよ。自分も早く出たいし、お客さんも早く出て来いよって感じなんで。終わった時かかりましたよね。そういう風にお願いして。
(試合中とかのパフォーマンスは?)やったのは覚えてるけど、何やったか覚えてないですね。(大月選手みたいに手を回していたんですけど?)大月選手の試合もビデオで見ているんで頭に入ってるんですけど、パクりは嫌ですね。やりました?覚えてないです」

(写真:日本テレビ「エンタの神様」の摩邪コングの漫談で人気のお笑いタレント・まちゃまちゃが、優弥のTシャツを着て声援を送っていた)

<関連記事> 山本優弥&石川直生・Wインタビュー「夏の終わり、秋への扉」

第6試合 ランキング戦 ライト級 サドンデスマッチ(3分3R+延長1R)
×島野智広(建武館/5位)
○山田健博(高橋道場/元MA日本Sフェザー&フェザー級王者)
4R 判定0-3 (梅木9-10/朝武9-10/野口9-10)

3R 判定0-0 (梅木30-30/朝武30-30/野口30-30)

 サウスポーの島野が左ミドル主体、オーソドックスの山田が右フックや右ローを当てるが、どちらも決め手がないまま延長戦へ。距離を取って手数多く右ストレートと右ローを当てて続けた山田が接戦を制した。

第5試合 CROSS BOUT バンタム級 サドンデスマッチ(3分3R+延長1R)
○寺戸伸近(BOOCH BEAT/全日本バンタム級3位)
×辻 直樹(山木ジム/MA日本フライ級2位)
判定3-0 (大成30-27/野口30-27/朝武30-27)

※3R膝蹴りで辻に2ダウンあり

 MACH 55の1回戦敗れた選手同士の対決。両者ともストレート、ミドル、ローを当てる互角の展開が続いたが、じわじわと寺戸のローが効力を発揮。終盤にはパンチの連打で何度か攻め込む。3Rにはローと左ボディを効かせると、同門の山本優弥もこの日の試合でフィニッシュに使った膝蹴りで2連続ダウンを奪取。最後は倒しきれなかったものの、成長ぶりを見せつけた。

第4試合 ランキング戦 ミドル級 サドンデスマッチ(3分3R+延長1R)
○小松隆也(建武館/6位)
×白川裕規(S.V.G.)
判定2-0 (野口30-29/大成29-29/梅木30-29)


 2R、小松が肘打ちで白川のまぶたをカット。さらにパンチの連打で攻め立てる。3Rは互角の攻防に戻ったが、白川はポイントを奪い返せなかった。

第3試合 フェザー級 3分3R
×宮田欽章(REX JAPAN)
○遠藤智史(AJジム)
判定0-3 (27-30/29-30/28-30)

第2試合 ウェルター級 3分3R
○森 卓(勇心館)
×HIROAKI(峯心会)
判定3-0 (30-28/30-28/30-27)

第1試合 ライト級 3分3R
△宿波 明(はまっこムエタイジム)
△安川文健(AJジム)
判定0-0 (29-29/29-29/29-29)

オープニングファイト第3試合 フェザー級 3分3R
○橋本城典(DEION GYM)
×尾田兼次(S.V.G.)
判定3-0 (30-28/30-28/30-28)

オープニングファイト第2試合 ウェルター級 3分3R
×大和東洋(REX JAPAN)
○川又恭平(大誠塾)
1R 0'59" KO

オープニングファイト第1試合 ライト級 3分3R
○田中信二(ODJ)
×中向居尚輝(S.V.G.)
判定3-0 (30-28/30-28/29-28)

Last Update : 09/19 14:53

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