BoutReview
記事検索 by Google

(レポ&写真) [DEEP] 9.3 ディファ:受太郎ドロー。グローバー判定勝ち

DEEP事務局 "DEEP 20th IMPACT"
2005年9月3日(土) 東京・ディファ有明  観衆:1,634人(満員:主催者発表)

  レポート:井原芳徳  写真:小林秀貴  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
 

第9試合 -76kg契約 5分3R
△中尾受太郎(フリー/DEEPウェルター級王者)
△オ・ウォンジン(韓国/正進MMAジム・CMA KOREA/スピリットMC王者)
判定1-0 (大城=中尾/豊永=ドロー/三宅=ドロー)


 1R序盤、中尾は得意の三角絞めでチャンスをつかむが、ウォンジンはパワフルに叩き付けて脱出に成功。スタンドでも中尾はサウスポーの構えから左のミドルと膝を当てるが、次第に動きを読まれるように。テイクダウンをされたり左フックをもらいダウン気味に倒れる場面も。結局3Rも中尾は左の蹴りと下になってからの三角というパターンに変化は見られず。ウォンジンも倒してからの攻め手を封じ込まれ、判定はドローとなった。
 佐伯繁DEEP代表は中尾について「負けてもいいからもっと積極的に行って欲しかった。武士道の時と変わっていない。スタイルを見つめ直さないと今後は厳しくなってくる」とコメント。DEEP王者ながらドローという結果よりも、内容面で辛口の評価を下した。12月大会で防衛戦を予定。佐伯代表は相手候補として、階級を下げてくるU-FILEの上山龍紀の名前を上げた。

第8試合 -76kg契約 5分3R
×長谷川秀彦(SKアブソリュート/パンクラス・ウェルター級2位)
○池本誠知(TEAM Boon!)
判定0-3 (木村=池本/三宅=池本/大城=池本)


 1R、長谷川がタックルでテイクダウンを奪うと、そのままマウントを奪いチャンスをつかむ場面が2回。下馬評どおり池本不利の流れのようにも思われた。
 だが池本は1Rの他の5回近くの長谷川のタックルはしっかり切っており、2Rには長谷川のパターンを完全に読み切るように。長谷川のタックルとかわしてはアリ猪木状態で挑発し、スタンドではリーチを活かしてハイ、前蹴り、膝を当てるという、ミルコのようなファイトで長谷川を翻弄する。
 さらに3R序盤には、長谷川が足関を狙ったところで顔面蹴り。以降は2R同様、長谷川のタックルを切り続け、最後は切ったあとにマウント、バックマウントを奪い、完勝を印象づけた。
 高い身体能力をなかなか開花できなかった池本だが、ようやく彼なりのスタイルをつかみ、萌芽が見え始めた。長谷川とは違ったタイプの選手との試合でも、己のスタイルを貫くことができれば、ブレイクもそう遠くはない。

第7試合 -73kg契約 5分3R
×ディン・トーマス(アメリカ/アメリカン・トップチーム)
○タイロン・グローバー(アメリカ/AMCパンクレイション)
判定0-2 (三宅=グローバー/大城=グローバー/豊永=ドロー)


 PRIDEオーディション合格者で、日本初登場のグローバーは、長いリーチが特徴的な選手。スタンドではオーソドックスとサウスポーを使い分け、ベテランのトーマス相手に互角の攻防を繰り広げる。
 両者ともなかなかグラウンドに持ち込めなかったが、2Rにグローバーのタックルをトーマスがギロチンにつかまえチャンス。シュートサインも出たが、グローバーは引き抜いて脱出。パスガードに成功しかかるが、ロープにもつれブレイクがかかってしまう。リングが小さめで、ドントムーブが無いため、両者とも戦いにくそうだったのが印象的だった。しかも馴染みの薄い外国人対決ということもあり、観客の反応も薄く、淡々と試合は続く。
 3Rはスタンドでトーマスが右のパンチを当て、グローバーがテイクダウンを奪うも、その先の攻め手に欠くという展開が繰り返される。両者決め手に欠いたまま試合終了。実質ドローで、あえて優劣をつけるなら2Rにギロチンでチャンスのあったトーマスが勝利かとも思えたが、3Rに3度テイクダウンを奪ったグローバーに軍配が上がった。PRIDE広報でもある佐伯繁DEEP代表は「タイロンが勝ったことは金星なんですけど、内容は厳しいですね」とシビアな評価だった。


DEEP×GRABAKA対抗戦

第3試合 -90kg契約 5分2R
○キム・デウォン(韓国/CMA KOREA・正進MMAジム)
×山宮恵一郎(GRABAKA)
判定3-0 (野口=キム/三宅=キム/木村=キム)


 腰の強いデウォンが何度もテイクダウンを奪い上になり主導権を握り判定勝ち。山宮も試合終了間際にパンチの連打を当てデウォンを苦しめたが、惜しくも時間切れとなってしまった。


第4試合 -72kg契約 5分2R
×長岡弘樹(総合格闘技DOBUITA)
○横田一則(GRABAKA)
判定0-3 (野口=横田/三宅=横田/木村=横田)


 柔道の実力者の横田が、豪快な背負い投げでテイクダウンを奪い、ポテンシャルの高さを見せつける。立ち技でも鋭い膝蹴りを当てる等、総合への適応度が高い。長岡のパンチをもらう場面もあったが、ほとんどチャンスを与えないまま判定勝ちをもぎ取った。

第5試合 -70kg契約 5分2R
×Barbaro44(クラブ・バーバリアン)
○山崎 剛(GRABAKA)
1R 4'30" 一本 (チョークスリーパー)


 1対1の五分で迎えた大将戦。山崎はサウスポーの構えから、鋭い左ミドルを当てる。タックルでなかなかテイクダウンを奪えなかったが、コーナー際の差し合いの攻防で、オンブの状態で乗りスリーパーを極める。Barbaroはロープをつかむことを許されず、山崎に体重をあずけられた状態で八方ふさがりとなってしまい、最後はタップするしかなかった。

 対抗戦はGRABAKAが2勝1敗で勝ち越し。山崎が勝利の瞬間、菊田早苗ら他のGRABAKA勢もリングに駆け上がり共に勝利を喜んだ。負け越したDEEPの佐伯繁代表は「こっちが勝った1人も、うちに出たことない選手やからね」と、常連のBarbaroと長岡の黒星に苦い表情を浮かべた。
 だが「佐々木選手と三崎選手も今後絡んでくるでしょう」と対抗戦の継続に前向き。今後のブレイクを予感させた横田についても「次の試合をオファーしました。帯谷の相手なんかにも面白いでしょうね」と継続起用に意欲を示した。




第6試合 -46kg契約 5分2R
○しなしさとこ(フリー)
×岡本範子(キングダム卑弥呼)
1R 0'48" 一本 (腕ひしぎ十字固め)


 細かいステップで距離を取る岡本を、しなしが捕まえると、豪快な背負い投げでテイクダウン。前腕チョークで苦しめた後、サイドに回って腕十字を極め、いつもどおりあっさり勝利を奪った。岡本は涙を流しながら退場。しなしはマイクを持つとPRIDE武士道参戦を熱望するマイクアピールを繰り広げた。


第2試合 -82kg契約 5分2R
△濱村 健(CMA京都成蹊館)
△佐藤豪則(高田道場)
判定0-1 (大城=佐藤/野口=ドロー/三宅=ドロー)

第1試合 -70kg契約 5分2R
○梅田恒介(R-GYM)
×ジョン・バチスタ・ヨシムラ(ブラジル/HARD COMBAT)
判定2-0 (野口=梅田/木村=ドロー/三宅=梅田)

フューチャーファイト -65kg契約 5分2R
△中西康夫(超人クラブ)
△久保 悠(CMA京都成蹊館)
時間切れ


 全試合終了後、石井淳(超人クラブ)引退試合(ロイヤルランブル方式のエキシビジョン)が行われた。写真は石井にしなしさとこが腕十字を極めている様子。

登場選手順:高森啓吾、青木真也、桜井隆多、石田光洋、橋本友彦、しなしさとこ、TAISHO、鬼木貴典、今成正和、我龍真吾、内藤宏治、ゆでたまご(漫画家)、お宮の松(タレント)

Last Update : 10/08 02:05

[ Back (前の画面に戻る)]



TOPPAGE | REPORT | CALENDAR | REVIEW | XX | EXpress | BBS | POLL | TOP10 | SHOP | STAFF

Copyright(c) 1997-2005 MuscleBrain's. All right reserved
BoutReviewに掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。
著作権はマッスルブレインズに属します。