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(レポ&写真) [全日本キック] 8.13 後楽園:前田尚紀、NJKF王者をKO

全日本キックボクシング連盟 "CROSS FIRE 〜対抗戦七番勝負〜"
2005年8月13日(土) 東京・後楽園ホール  観衆・1,270人

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】

  ※サドンデスマッチはすべて3分3R+延長1Rまでの特別ルールで実施
 

第9試合 メインイベント CROSS BOUT 58kg契約 3分5R
○前田尚紀(藤原ジム/全日本フェザー級1位)
×岩井伸洋(OGUNI GYM/NJKFフェザー級王者)
2R 2'31" KO (右フック)


“闘う修行僧”前田尚紀、NJKF王者を2R粉砕も苦悩…

 団体対抗戦七番勝負のトリは、全日本の前王者とNJKFの現役王者の対決。両団体のトップクラス同士の激突だけあって、両者のスピードと攻撃の重量感はこれまでの6試合を遥かに凌ぐものがあった。

 岩井はサウスポーの構えから細かく右ジャブを出しつつ、左ミドルを当てるなどプレッシャーをかける。だが前田は重みのある右ミドルを当て続け、じわじわと流れを引き寄せると、岩井の突進に合わせて左のショートフックをヒット。ややスリップ気味だったが、ダウン先取に成功する。

 2Rも両者同様のファイトスタイルだが、ストレートとフックが増える。クリーンヒットの数では岩井が勝るが、前田は一歩もひるまず。すると中盤、前田の左フックで岩井がダウン。またも前田にグッと流れが傾く。岩井も右フックを当て反撃するが、前田は止まらず。そして左右のフックの連打でこのラウンド2度目のダウンを奪うと、岩井は左目を腫らし大量の鼻血を出したため、レフェリーが試合を止めた。

 なんとこれで8連勝。3試合連続2R KO勝ち。しかもNJKF王者の首を刈る快挙を成し遂げたが“闘う修行僧”前田だが、その表情からはいつもの試合同様笑顔は全く見られない。試合後のインタビューで「練習の成果が何%ぐらい出せたか」と聞かれても「30%」と答え、「たまたま勝ちを拾っただけ。1R取ったダウンもフラッシュダウンだった。自分のペースでやれなかった。まだまだチャンピオン(山本元気)に挑戦するのは無理」とひたすら謙虚だった。

第8試合 セミファイナル CROSS BOUT 67.5kg契約 サドンデスマッチ
○湟川満正(AJジム/全日本ウェルター級3位)
×加藤 健(OGUNI GYM/NJKFウェルター級4位)
3R 0'54" KO (右ローキック)


 右ローの湟川に、ボディブローとストレートの加藤という構図だったが、2R終盤から湟川のローが効くように。3R開始早々、湟川がローの連打で2度目のダウンを奪ったところで加藤が立ち上がれなくなった。

第7試合 CROSS BOUT 70kg契約 サドンデスマッチ
×千葉友浩(TEAM-1/全日本ウェルター級4位)
○山内哲也(アクティブJ/J-NETWORKミドル級王者)
4R 判定0-3 (梅木9-10/大成9-10/朝武9-10)

3R 判定0-0 (梅木29-29/大成29-29/朝武29-29)

 千葉が2Rに左ローで山内を苦しめるが、あと一歩攻めきれず。3Rにパンチの連打で反撃される。延長R、山内はパンチと蹴りを何発も当て攻勢をキープ。文句無しの勝利をもぎ取った。

第6試合 CROSS BOUT ウェルター級 サドンデスマッチ
○大輝(JMC横浜GYM/全日本ウェルター級9位)
×綱島容一(山木ジム/MA日本ウェルター級7位)
2R 1'21" KO (3ダウン:右ローキック)


 大輝が多彩で素早いコンビネーションを何発も叩き込み攻勢。だが綱島は右ローを着実に当て下に意識を散らし、右フックでダウンを先取する。これが発奮材料となったか?大輝は怒濤の右ロー連打であっさりと流れを引き戻し、2Rにも右ローを効かせた後、右アッパーでダウンを奪取。さらに右ロー連打で2連続ダウンを奪い、デビュー以来6連勝目をもぎ取った。一発一発の破壊力、スピード、コンビネーションの多彩さは新人離れしている大輝。まだ荒削りなところもあるが、来年あたりブレイクしそうな予感だ。

第5試合 CROSS BOUT 58kg契約 サドンデスマッチ
○ラスカル・タカ(月心会/全日本フェザー級5位)
×赤羽秀一(ウィラサクレック・フェアテックスジム/J-NETWORKフェザー級3位)
3R 1'36" TKO (ドクターストップ:左まぶたのカット)


 互いにパンチを多用する打ち合いに。ほぼ五分の流れだったが、3R開始早々、ラスカルの肘で赤羽が左まぶたをカットし、ドクターストップとなった。

第4試合 CROSS BOUT 57kg契約 サドンデスマッチ
○正巳(勇心館/全日本フェザー級7位)
×田中信一(山木ジム/元プロボクシング&MA日本バンタム級王者)
1R 2'21" KO (右フック)


 低い構えで重いパンチを振り回す田中に対し、正巳もパンチで応戦すると、田中が連打を浴び劣勢に。最後は右フックがクリーンヒット。田中はマットに崩れると口をブルブル震わせて倒れ込んだ。

第3試合 CROSS BOUT ライト級 サドンデスマッチ
×上杉武信(藤原ジム/全日本ライト級8位)
○藤原王子(レグルス池袋/J-NETWORKライト級5位)
3R 2'42" KO (左ハイキック)


 2Rまで上杉が左右のフックで主導権を握るが、パンチを多用し過ぎるせいもあり、2R終盤から左ミドルを合わせられるように。最後は3R、あと一歩で勝利というところでパンチで前に出ると、藤原の左ハイがクリーンヒット。見事逆転勝利をおさめた。

第2試合 ヘビー級 3分3R
×須田 渉(鷹虎ジム/130kg)
○コウイチ・ペタス(ザ・スピリットジム/92kg)
3R 1'55" KO (右ローキック)

第1試合 ライトヘビー級 3分3R
△コンボイ山下(超越塾/全日本ヘビー級7位)
△入月健一(S.V.G.)
判定0-0 (30-30/30-30/30-30)

オープニングファイト第4試合 フェザー級 3分3R
△遠藤智史(AJジム)
△岩切博史(月心会)
判定1-0 (30-30/30-28/30-30)

オープニングファイト第3試合 ミドル級 3分3R
×掛野並樹(藤原ジム)
○横澤浩史(S.V.G.)
判定0-3 (28-30/28-30/28-30)

オープニングファイト第2試合 バンタム級 3分3R
×塩谷 洋(超越塾)
○那須儀治(大誠塾)
3R 0'18" KO

オープニングファイト第1試合 フェザー級 3分3R
△太田秀俊(鷹虎ジム)
△甲野裕也(S.V.G.)
判定0-0 (30-30/29-29/30-30)

Last Update : 08/15 03:02

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