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(レポ&写真) [CAND] 10.24 お台場:宇野、大みそか出陣表明

GCMコミュニケーション "CAND(シーエーエヌディー)"
2004年10月24日(日) 東京・お台場スタジオドリームメーカー

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】

  ※大会の模様は11/14よりサムライTVで2時間枠で放送されます


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第7試合 メインイベント CONTENDERSルール -72kg契約 5分3R
○宇野 薫(和術慧舟會東京本部)
×ハビエル・バスケス(キューバ/ミレニア柔術)
判定59-56 (松本30-29/磯野29-27)


 1R、バスケスがガードポジションから足関を狙うのを振りほどいた宇野は、アンクルホールドを極めチャンスを作る。宇野によると「ポキッ」という音がしたというが、バスケスは耐え、その後も下から執拗に足関を狙い続ける。終了間際、宇野はアームロックを極めるがタイムアップ。
 2R、バスケスにバックを取られスリーパーを狙われる。だがこのピンチを2度乗り越えると、宇野は残り1分にアームロック、マウントからの三角絞めで反撃を開始する。

 宇野は試合前に守山竜介コーチから「3秒でも止まってはいけない」と命令されていたといい、セコンドからも「動いて」という声が何度も飛ぶ。そのとおりに宇野はあらゆる局面で動き続け、“ショータイム”の異名を取るバスケスもそれに呼応するように動き、2Rまでシーソーゲームが繰り広げられた。
 だが3Rに入ると、スタミナで勝る宇野のワンサイドゲームに。宇野はアームロック、腕十字、スリーパーを狙い続け、バスケスは防戦一方。試合後宇野が「疲れていたけど、まだ(スタミナを)出す余裕があった」と語ったように、2Rまでと比べても動きが落ちない。ゲームとしての面白味は1、2Rより劣ったが、逆に3R目は宇野のスタミナの多さが際立つ内容となる。

 大会パンフレットに掲載されたCANDの主旨を説明するコラム「KEY OF CAND」の主題も、奇しくも「スタミナ」だった。この500字程度のコラムでは、総合格闘技でどういう技術が有利かという議論がなされていたが、結論はまさに宇野の最終ラウンドの戦いぶりそのものだった。
「技と力を区別するのは意味はない。テクニックに力が伴わなければ間違いなく活きない。テクニックは力によって行使されるのだ。その動かす手、足。すべて力である。力と言うと多くの者はムキムキした豪腕を想像するだろうが、スピードやキレと称されるものも、スタミナだって間違いなく力なのである」

 文句無しの判定勝ちをおさめた宇野は、「次、皆さんとお会いするのは、12月14日の修斗。ヨアキム・ハンセンとやる予定です。ぜひそちらの方も見に来て下さい。あとは年末にちょっと出たいかな?」と爆弾発言。ルミナ、五味を下した前修斗世界ウェルター級王者ハンセンとの対戦をぶち上げ、さらには大みそか出陣までも宣言し、満員の観客の喝采を浴びた。
 ハンセンは10/15のユーフォリアMFCで勝利するも負傷したという情報もあり、宇野戦が実現するかどうかは微妙な情勢だが、宇野が12.14 修斗代々木大会出場に前向きなのは確か。シャオリン×川尻のウェルター級タイトルマッチと同じ場で、宇野は次の王座挑戦者を目指し、しっかり足場を固めたいところだろう。

 そして大みそか。宇野は00年の第1回猪木祭でプロレスに初挑戦しながらも、「ここ何年かはあんまり出たいとは思いませんでした」といい、大みそかの大会からは距離を置いていた。だが「食わず嫌いになるんじゃなく、出てみることによって、『違うな』と思う気持ちも、自分の中で何か変わるかもしれない。いい経験になるんじゃないかと思います」という理由で、参戦を表明したという。
 「PRIDEなりK-1なりでやりたい相手が見つかったから?」という質問に、宇野は「どうでしょうねぇ?」と微笑しつつも、こう答えた。「特にK-1は中量級の選手がクローズアップされてますから、なんか面白いかなという所はありますね。大きい選手がいっぱいいる中で、今回は魔裟斗選手も出られるみたいですし。中量級の選手が輝ける所で相手がいて、チャンスがあれば挑戦してみたいかなと」

 最後に「その前に修斗がありますけど」と付け加えたが、宇野のその先の視線は確実に大みそかの大舞台にも向けられている。奇しくも今年のDynamite!!も第1回猪木祭も開催地は大阪ドーム。宇野は4年ぶりに同じ地を踏むのか? 魔裟斗、KID、五味、そして宇野薫。大みそかに向け、もう一人中量級で目を離せない役者が加わった。


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第6試合 セミファイナル CONTENDERSルール -67kg契約 5分2R
△戸井田カツヤ(和術慧舟會トイカツ道場)
△矢野卓見(烏合会)
判定40-40 (松本20-20/磯野20-20)


 ヤノタクがスタンドでのギロチンやグラウンドでの洗濯バサミを狙えば、トイカツも飛びつき系の技で奇襲を仕掛ける等、お互いが持ち味を発揮。2Rにはヤノタクの三角絞めをトイカツが立ち上がってマットに叩き付け脱出。ヤノタクは欠場の原因となったZSTでのレミーガ戦の惨劇の再現に、声を出して驚く。最後まで動きの止まらない好ファイトとなったが、互いに大きなチャンスはなく判定はドロー。試合後も両者抱擁したかと思えばトイカツがヤノタクを柔道技でコカし、ヤノタクがトイカツの顔に水を吹き掛けるなど、観客を楽しませた。
 最後マイクを持ったトイカツは「12月に足関No.1決定戦をやります。もっと面白い試合をします」と喋り、修斗12.14代々木大会での必勝を誓った。

第5試合 CONTENDERSルール -66kg契約 5分2R
○門脇英基(和術慧舟會東京本部)
×ダニエル・ロット(アメリカ/ドラクリーノチーム)
2R 4'52" チョークスリーパー


 ロットは引き込んで足関や三角を狙うが、門脇はしっかり対処し、4分過ぎにパスガードに成功する。2Rも同様の展開となり、互いに決定的な攻めのないまま終るかにも思われたが、残り1分に門脇が勝負強さを発揮。パスガードに成功し、ロープにもつれそうになりながらもバックを奪うとスリーパーを極め、残り8秒で一本を奪った。門脇は修斗代々木大会でのペケーニョ戦が決定。この調子で行けば金星も夢ではない。

第4試合 DEMOLITIONルール -60kg契約 5分2R
○廣野剛康(和術慧舟會GODS)
×佐藤直登(ストライプル)
1R 4'30" チョークスリーパー


 序盤、佐藤の下からの腕十字とアキレスを逃れた廣野は、ハーフガードからパスを狙い、佐藤が背中を見せたところでチョークを極め見事一本勝ちをおさめた。

第3試合 DEMOLITIONルール -71.5kg契約 5分2R
×佐々木猛(ストライプル)
○滝田J太郎(和術慧舟會東京本部)
1R 2'21" 腕ひしぎ十字固め


 今回の入場パフォーマンスは、久松のマツケンサンバの後、Jボーイズが「笑っていいとも」のオープニングのタモリの物まねで登場するという内容。だが試合はシリアスで、滝田が攻勢をキープ。最後はギロチンを逃れ、腕十字を極めた。締めはラウンドガールとJボーイズとともに「1、2、3、J!」ポーズ。

第2試合 DEMOLITIONルール 無差別級契約 5分2R
×ジョー・バスコ(バトラーツB-CLUB)
○石野貴士(A-3)
1R 0'26" KO (右ストレート)

第1試合 DEMOLITIONルール -56kg契約 5分2R
△畑 武彦(TIGER PLACE)
△正城悠樹(X-ONEジム湘南)
判定0-0

Last Update : 10/25 04:08

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