(レポ&写真) [正道会館・全日本] 9.5 大阪:沢田重量級頂点へ。安廣敗退
正道会館 第6回全日本ウェイト制空手道選手権大会 2006年9月5日 大阪府立体育会館第1競技場
レポート&写真:仲村直
【重量級】 優勝 沢田秀男(東大阪本部) 準優勝 外岡真徳(総本部) 三位 野田貢 (総本部) 徳原泰禎(総本部)
昨年この階級三連覇を達成した加藤が欠場、本命は昨年重量級準優勝者の沢田秀男と、2002年に「ミスター正道会館」子安慎吾を破って軽重量級覇者となった外岡真徳に絞られた。ともに三階級制覇の一番乗りが懸かっていることもあって、勝敗の行方に注目が集まったが、重量級三度目の挑戦、いや三度目の正直で沢田が優勝を飾った。
「今回は調子もよく負ける気はしなかった。(今回昨年優勝の加藤がいなかったが)誰がいても負けてません」「重量級には重量級の闘い方がある。みんな、ここを目指して欲しい。」と語る新王者からは、正道空手の重量級を盛り上げるのは自分だという、力強い自信が伝わってきた。
【軽重量級】 優勝 板谷泰志(東京本部) 準優勝 鈴木修司(東京本部) 三位 濱上壮一(藤井寺支部) 吉見直喜(四国本部)
昨年優勝の村尾が再び中量級に戻り、本命と思われた昨年準優勝の地主正孝が一回戦で敗れたことで、本命が全くわからなくなったこの階級だが、混迷の中を飛び出したのは東京本部長・鈴木修司。これが全日本最後の挑戦となるという、39歳のベテランの健闘が光った。 「審判の仕事が無ければ自分がセコンドにつきたい」の子安の言葉が、会場の各支部長の思いだったに違い無い。最後の大会出場の決勝では、奇しくも東京道場の板谷との同門対決が実現。準決勝を再延長まで戦い抜いた上に、最後は愛弟子との戦いに力を出し尽くした鈴木“選手”の有終の姿が、最高にカッコよく感じられた。
【中量級】 優勝 安田誉志人(北九州本部) 準優勝 後藤康広(大分支部) 三位 石塚一睦(東京本部) 吉田裕幸(真盟会館)
準々決勝での安廣の判定負けに続き、2001年の中量王者・村尾健司が吉田裕幸の上段ヒザで沈むなど、序盤から波瀾のスタートの中量級。吉田は昨年も準優勝に輝いた他流派選手。その吉田に昨年の借りを返して頂点に立ったのは、大阪、東京ではなく北九州本部の安田だった。中本本部長も「西日本勢が伸びてきている。大阪も油断してはいられない」と注目を寄せていた。
【軽量級】 優勝 大渡博之(東京本部) 準優勝 若槻昌高(養秀会) 三位 嘉志摩匠(中部本部) 貴堂実(北海道酪農学園大学)
王者が軽量級に戻ってきた。2001、2002年を連覇した大渡博之が、三度目の王座奪回を目指して復活を果たしたのだ。準々決勝で大渡と対戦した横山伸吾(士道館)は、奇しくも昨年この階級で優勝を果たした横山剛の実弟。その事実が心理的に影響したのか、この試合は事実上の決勝と言って良いほどの緊張感に溢れていた。
審議委員特別賞 大渡博之(東京本部) 最優秀選手 沢田秀男(東大阪本部)
[重量級] 決勝 ○沢田秀男(東大阪本部) ×外岡真徳(総本部) 本戦 2ー0 延長戦 3ー0 準決勝 ○沢田秀男(東大阪本部) ×徳原泰禎(総本部) 本戦 3ー0 ○外岡真徳(総本部) ×野田貢 (総本部) 本戦 2ー0 延長戦 3ー0
準々決勝 ○沢田秀男(東大阪本部) ×近藤正将(東京本部) 本戦 5ー0 ○徳原泰禎(総本部) ×安部和秀(大分) 本戦 5ー0
○外岡真徳(総本部) ×北田彰(東大阪本部) 本戦 3ー0
○野田貢 (総本部) ×松田典人(四国) 本戦 0ー0 延長戦5ー0
[軽重量級] 決勝 ○板谷泰志(東京本部) ×鈴木修司(東京本部) 本戦 5ー0 中段蹴り技あり
準決勝 ○鈴木修司(東京本部) ×吉見直喜(四国本部) 本戦 2ー0 延長 2ー0 再延長 3ー2 ○板谷泰志(東京本部) ×濱上壮一(藤井寺支部) 本戦 5ー0
準々決勝 ○鈴木修司(東京本部) ×松本隼也(東京本部) 本戦 2ー0 延長 3ー0 ○吉見直喜(四国本部) ×小西雅仁(総本部) 本戦 5ー0
○濱上壮一(藤井寺支部) ×河野努(宮崎) 本戦 3ー2
○板谷泰志(東京本部) ×宇城大介(総本部) 本戦 1ー0 延長 5ー0
[中量級]
決勝 ○安田誉志人(北九州本部) ×後藤康広(大分支部) 本戦 5ー0 準決勝 ○安田誉志人(北九州本部) ×石塚一睦(東京本部) 本戦 0ー2 延長 4ー0
○後藤康広(大分支部) ×吉田裕幸(真盟会館) 本戦 3ー0
準々決勝 ○安田誉志人(北九州本部) ×安廣一哉(東京本部) 本戦 0ー2 延長3ー0
○石塚一睦(東京本部) ×葉山光男(聖武会) 本戦 4ー0
○吉田裕幸(真盟会館) ×村尾健司(南大阪) 上段右ヒザ蹴り 一本勝ち
○後藤康広(大分支部) ×前田行哉(義心塾) 下段回し蹴り 技あり、上段回し蹴り 一本勝ち
[軽量級] 決勝 ○大渡博之(東京本部) ×若槻昌高(養秀会) 本戦 1ー0 延長4ー0
準決勝 ○若槻昌高(養秀会) ×貴堂実(北海道酪農学園大学) 本戦 4ー0 ○大渡博之(東京本部) ×嘉志摩匠(中部本部) 本戦 5ー0
準々決勝 ○貴堂実(北海道酪農学園大学) ×小林清浩(中部本部) 本戦 5ー0
○若槻昌高(養秀会) ×西本崇紀(総本部) 本戦 2ー0 延長 5ー0
○嘉志摩匠(中部本部) ×川本信広(東大阪) 本戦 1ー0 延長 3ー2
○大渡博之(東京本部) ×横山伸吾(士道館) 本戦 0ー0 延長5ー0
Last Update : 09/11
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