(レポ&写真) [K-1 WGP] 4.30 ラスベガス:39歳マクドナルドが予選突破
FEG "アルゼ K-1 WORLD GP in Las Vegas 〜世界地区予選A〜" 2004年4月30日(金) 米国ネバダ州ラスベガス:ベラージオ 観衆:7,230人
レポート:井原芳徳 Photos : Peter Lockly (Maxfighting.com) 【→大会前のカード紹介記事】 [→掲示板スレッド]
第1試合 トーナメント1回戦(1) 3分3R(最大延長1R) ×カーター・ウィリアムス(米国/チーム・ブードゥーUSA) ○マイティ・モー(米国/シャーク・タンク・ジム) 3R 1'52" TKO (レフェリーストップ:右フック)
優勝候補のウィリアムスは2Rまでパンチと右ローで試合を優位に進める。だが3R、後のないモーは序盤から大振りのパンチの連打で突進。ウィリアムスからパンチをもらっても、ラッシュは止まらない。さらにモーは左ミドルを効かせ、最後は右フック。逆転のレフェリーストップ勝ちをおさめた。
第2試合 トーナメント1回戦(2) 3分3R(最大延長1R) ×ノブ・ハヤシ(日本/ドージョー・チャクリキ) ○デューウィー・クーパー(米国/ワンキックス) 判定0-2 (28.0-29.5/29.5-29.5/28.0-29.5)
ロー主体のノブに対し、クーパーは変則的な動きからパンチ主体で攻める。ボクシング系のジャッジが多いせいか、パンチで攻めたクーパーが評価され準決勝に駒を進めた。
第3試合 トーナメント1回戦(3) 3分3R(最大延長1R) ○マイケル・マクドナルド(カナダ/フリー) ×マービン・イーストマン(米国/ルイス&ペデネイラス・バーリトゥード) 2R 1'25" KO (2ダウン:左フック)
重いパンチを振り回し続けたイーストマンが90秒すぎ、右ストレートをヒット。再び右フックを当て、押し倒すような感じでダウンを奪う。「ビーストマン」の異名どおり野性味あふれるイーストマンのラッシュに、マクドナルドは防戦一方の展開に。 だが2R開始まもなく、イーストマンのラッシュをかわしたマクドナルドは、離れ際に左フックをクリーンヒット。組み付いて防御しようとするイーストマンを突き離し、再び左フックを当てダウンを奪い返す。イーストマンはなんとか立ち上がるも足元はフラフラ。最後はパンチの連打を浴び、自らマットに崩れ落ちた。
第4試合 トーナメント1回戦(4) 3分3R(最大延長1R) ×富平辰文(日本/SQUARE) ○ケリー・レオ(米国/トラメルズ・マーシャルアーツ) 判定0-3 (27.5-29.5/27.5-30.0/27.5-29.0)
2Rから富平が右ローを当て攻勢だったが、残り1分、飛び膝で体勢を崩したところに左ストレートを当てられ尻餅。ダメージは無い様子で、富平はすぐ立ち上がったが、レフェリーはダウンを宣告。会場からブーイングが起こる。3Rも富平は右ローで攻め続けるも、レオはなんとか耐えきる。判定勝ちを宣告されたレオだが、観客のブーイングを浴びてしまった。
第6試合 トーナメント準決勝(1) 3分3R(最大延長1R) ×マイティ・モー(米国/シャーク・タンク・ジム) ○デューウィー・クーパー(米国/ワンキックス) 判定0-3 (28.5-30.0/29.0-29.5/29.0-29.5)
フックを振り回すモーに対し、クーパーが着実にパンチとローを当て優勢。僅差ながらもモーの攻めを封じ込めたクーパーが決勝に進んだ。
第7試合 トーナメント準決勝(2) 3分3R(最大延長1R) ○マイケル・マクドナルド(カナダ/フリー) ×ケリー・レオ(米国/トラメルズ・マーシャルアーツ) 1R 2'09" KO (2ダウン:右ハイキック)
逆転勝ちで1回戦を突破したマクドナルドは、準決勝もその勢いに乗るような好ファイト。序盤の左ロー数発で、1回戦の富平戦のローのダメージの蓄積しているレオの足を止めると、プレッシャーをかけ続け、左フック一発で最初のダウンを奪う。さらにボディとストレートで意識を散らしておいてから、右ハイをレオのこめかみに叩き込み、豪快ノックアウト勝ち。無傷で決勝進出を果たした。
第10試合 トーナメント決勝 3分3R(最大延長1R) ×デューウィー・クーパー(米国/ワンキックス) ○マイケル・マクドナルド(カナダ/フリー) 判定0-3 (27.5-30.0/28.0-30.0/28.0-29.0) ※マクドナルドがGP開幕戦出場権を獲得
両者既に2試合を戦い抜いたせいもあり、序盤は静かな展開。2Rになるとクーパーの手数が増え始めるが、マクドナルドはしっかり防御。次第にプレッシャーを与え、右・左のワンツーをクリーンヒット。必殺の右ハイもクーパーの頭をかすめる。3Rは残り10秒で打ち合いがあった以外、静かな展開に戻ったが、主導権はベテラン39歳のマクドナルド。トーナメントを知り尽くした男が、10月開催予定のGP開幕戦出場権を獲得した。 表彰式では観戦していたモハメド・アリ氏が優勝カップを授与。アリ氏に「お前は強いな」と言われたマクドナルドは「言葉にならないよ」と感激していた。
第5試合 スーパーファイト 3分3R(最大延長2R) ○ボブ・サップ(米国/チーム・ビースト) ×トミー・グランビル(米国/ラスベガス・ボクシング) 1R 0'33" KO (左フック)
サップがいつものように腕を高く上げるガードの体勢のままグランビルのローを受け続けると、右ミドルを放ってから、組み付いての左フック。これ一発でグランビルはマットに崩れ落ち試合終了。あっけない幕切れに会場からはブーイングが巻き起こった。ちなみにこの試合にはマイク・タイソンは間に合わず。
第8試合 スーパーファイト 3分3R(最大延長2R) ○ゲーリー・グッドリッジ(トリニダード・トバコ/フリー) ×TOA(ニュージーランド/ザ・トア・シェッド・オポティキ) 1R 2'43" KO (2ダウン:右アッパー)
TOAが前に出てパンチを振り回すがグッドリッジはブロック。TOAが攻め疲れたのを見ると、グッドリッジは右ローを当て、左フックでダウンを奪う。最後はパンチ連打の末、右アッパーで仕留めた。
第9試合 ドラッカルール 2分4R ○カン・リー(米国) ×ブライアン・ウォーレン(米国) 判定3-0
Last Update : 05/01
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