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(レポ&写真) [キングダム] 2.22 多摩:広瀬、全一本勝ちでトーナメント制す

キングダム・エルガイツ "第3回 A.R.T. (オールジャパン・リアルファイティング・トーナメント) "
2004年2月22日(日) 東京・エキサイトスペースZ-Zone

[決勝戦:10分1R]
○広瀬和哉(IMNグラップリング)
×小川健(空柔拳会館)
3'06"腕十字固め

キングダムライト級戦線で好調に戦績を伸ばしてきた広瀬和哉が、プロアマ混合無差別級トーナメントを制した。

1回戦、流血の乱打戦を勝ちあがった原田を、バックブロー一発で仕留めて好スタート。二回戦の相手は、今大会の1回戦でも河村ハモンを三角締めで仕留め好調ぶりをみせつけた、キングダム所属選手RYOTA。8月のU-File対抗戦では唯一の一本勝ち勝利をもぎ取り、10月の鈴木雄大、そして今回の河村と秋本道場勢を二連覇し、試合内容も上々のRYOTAだけに、ベテラン広瀬も気の抜けない戦いとなった。

「RYOTAくんとは一緒に練習もしてて、何してくるか全部わかってたんで。打撃に行くしかないと思ったんだけど、逃げてるのがわかったんで、それが判っちゃうとね…」と広瀬が語るように、RYOTAは体重差10キロによって与えられたエクストラポイント+2で逃げ切りを狙う作戦。広瀬のパンチにあわせてスライディングでグラウンドに入り、そこからの引き込みを多用する。RYOTAは1回戦の河村戦も“猪木姿勢”からの追い回しで執拗に引き込み、勝利を勝ち取っている。要するに、消耗の激しいトーナメントを意識して、一切スタンドには付き合わない作戦だったようだ。ただ、RYOTAも広瀬も本来パンチに冴えを感じさせる選手。広瀬は既に70前後にウェイトアップしており、今後直接対決はなさそうなだけに、若干惜しい展開となってしまった。

ただ、そこはベテランだけに、すばやく意識を切り替えた広瀬。グラウンドパンチのないトーナメントルールに対応して、足関節の取り合いを仕掛ける。アキレスの取り合いとなって、粘るRYOTAを突き放すのに苦労したようだが、最終的に非情に徹した広瀬がアンクルに切り替えてヒザを破壊、タップを奪った。

対するブロックでは予備戦から勝ち上がった小川が、準決勝で大櫃との同門対決を制して空柔拳会館代表として決勝に上がってきた。ただ、この日4試合目となる小川は既にガス欠気味で、打撃戦でも10キロ以上の体重差を十分生かす事が出来ず。逆に2試合を短時間でまとめてきた広瀬は、むしろこの試合でエンジン全開といった様子。フロントチョークで引き込んだ小川を押さえこむと、横四方〜ニーインザベリーでヒットポイントを獲得。グラウンドパンチをあびせ、バックマウントを奪うなど、グラウンドレスリングでは一方的に攻めまくる。小川はグラウンド戦の脆さを露呈、マウントからの腕十字にタップする以外なかった。

優勝した広瀬は「これまでかっこいいトロフィーとか貰ったことなかったんで、それがうれしいですね(笑)今回は高野選手が出てこなかったんで(負傷欠場)。本当は彼を意識して、大きな選手を相手にどう戦うかばかり考えてたんですけど。まだ外に出るのはもう少し練習をしてからにしたいすね。まずは一つ一つを勝っていくだけで」と謙虚に語ったが、祝福に楽屋を訪れた練習仲間の秋本じんは「十分他所でも通用すると思う。また一緒に練習しましょう」と太鼓判を押してみせた。既にU-File対抗戦でも、西内太志郎と互角に渡り合った広瀬だけに、今回の優勝をキックボードに、他団体をも視野に入れたウェルター戦線での活躍が期待される。

[予備戦:5分1R]
第一試合
×草木原竜介(フリー)
○原田敏克(空柔拳会館)
3'10" TKO(ヒザ蹴り連打による鼻骨骨折)

第二試合
○小川健(空柔拳会館)
×金家充幸(育心館)
1'49" 腕十字固め

[1回戦:5分1R]
第三試合  
○RYOTA(キングダムサテライト)
×河村ハモン(秋本道場・ジャングルジャンクション)
3'06" 三角締め

第四試合
×安藤深夜(格闘技道場 信)
○大櫃達也(空柔拳会館)
※安藤負傷欠場のため不戦勝

第五試合
○広瀬和哉(IMNグラップリング:シード枠招待選手)
×原田敏克(空柔拳会館)
0'17" KO(バックブロー)

第六試合
−安藤雅生(フリー:シード枠招待選手)
−小川健(空柔拳会館)
ノーコンテスト
※本戦終了段階でエキストラポイント同点のため延長となったが、終了直前に小川がグラウンドで加えたヒザの反則攻撃で安藤が視力低下を訴え、試合続行不可能に。試合不成立ながら、小川は準決勝進出となった。

[準決勝:5分1R]
第七試合
×RYOTA(キングダムサテライト)
○広瀬和哉(IMNグラップリング)
3'20" レッグロック

第八試合
×大櫃達也(空柔拳会館)
○小川健(空柔拳会館)
0'52" フロントチョーク



※1回戦、準決勝は5分1R。グラウンドでの顔面打撃なしのキングダムルール。決勝戦は、通常のキングダムルール(10分1R)。
・同ポイントの場合3分1R延長。その後判定で勝敗を決定。
・延長でもポイントに差がない場合、軽量の選手の勝ち。
・体重ハンデ:5キロ以上でエキストラポイント+1。10キロ以上の場合エキストラポイント+2からの試合スタート
・ロストポイント1=エキストラポイント3

Last Update : 02/23

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