(レポ&写真) [パンクラス] 2.15 大阪:前田吉朗、破竹の8連勝
パンクラス "PANCRASE 2004 BRAVE TOUR" 2003年2月15日(日) 大阪・梅田スカイビル・ステラホール
レポート:井田英登 写真:矢野成治 【→大会前のカード紹介記事】 [→掲示板スレッド]
※大会終了後、メインを飾った前田に、泣きながら花束を手渡す“稲垣組”第四の男藤本。この日の第一試合、自らのパンクラスデビュー戦は一本負け。「試合に負けて悲しむ必要はない。勝ち負けは結果。その途中に大事な物がある」と諭す。兄貴分としても貫禄充分
第6試合 フェザー級 5分3R ○前田吉朗(パンクラス稲垣組) ×アレッシャンドリ・ソッカ(ブラジル/グレイシー・バッハ) 2R 0'25" KO
昨年のデビュー以来7戦7勝と絶好調の前田。昨年11月の両国大会ではバレット・ヨシダを撃破。今回、地元大阪のメインに、かつてプロ柔術で中井祐樹を破った柔術の強豪・アレッシャンドリ・ソッカを迎えての大一番となった。
序盤から低空の片足タックルを仕掛けてくるソッカに対して、抜群のスピードで足を抜き飛び離れる前田。セオリー以上の身体反応が武器の前田らしい展開だ。しかしソッカのタックルねらいは執拗。三度目の両足タックルにも足を引き抜く抜群の反応で逃げる前田。しかしソッカは掴んだ足を離さず、バックにしがみつく。前に背負い投げ風に落とそうとする前田だが、ソッカは素早くバックのポジションを奪う。今度は横回転で逃れようとする前田に、ソッカは完璧に同期して張り付いていく。グラウンドではさすがに一日の長を感じさせた場面だった。
開始2分にしてピンチに陥った前田だが、バックから回されたソッカの腕を取って横ターンに成功。脱出に成功する。立ち上がった前田はすかさず攻勢。アリ猪木状態になるとMMA初戦のソッカと前田のキャリアが逆転する。確実にモモにローキックを打ち込み、フットスタンプも落とす前田。赤く腫れたモモを手で押さえつつ、グラウンドに転がされたカメのようになりながら、前田の顔面を狙って足を跳ね上げるソッカ。
経験が少ないとはいえソッカも一筋縄ではいかない。前田が気まぐれに放ったバックキックの足を取って、極めに持ち込もうとする。これはさすがに極まらなかったものの気性的なアグレッシブさは失ってはいない。さらに立ち上がってからの再度のタックルで上を奪うソッカ。下から耳への掌底や踵蹴りで抵抗する前田。1Rは両者の気迫がぶつかりあう展開となった。
だが2R早々試合が動いた。前田はタックルに来たソッカを受け止めパンチで突き放すと、さらに左フックから飛び膝蹴りをかぶせ、グラウンドに押し倒す。「目が飛んでたんであ、終わったなと思った」という前田。「廣戸さんが止めてくれなかったんで、まだ殴ったほうがいいな」と自ら振り返るように、そのまま情け容赦ない強烈なグラウンドパンチを何発も浴びせ、一方的な勝利を印象づけることになった。レフェリーがKOを宣告して止めに入った時には、既にソッカは鼻柱から流血しぐったりとしていた。
前田の金星奪取に会場は総立ち。観客がリングサイドに押し寄せるお祭り騒ぎとなる。これで前田はデビュー以来負け無しの8連勝。その熱気の中マイクをとった前田は「最近、稲垣組の試合がちょっと減ってどんなモンやと思ってるファンの皆さんもいるとおもいますがぁ!稲垣組の力がこんなもんじゃないってことを、僕、タケ、藤原、藤本の4人で証明してますんで、会場まで足を運んで見に来て下さい!」と締めた。
第5試合 ウェルター級 5分3R △伊藤崇文(パンクラスism/2位) △星野勇二(和術慧舟會GODS/6位) 判定1-0(廣戸30-30、小菅30-30、梅木30-29)
第4試合 無差別級 5分2R △北岡 悟(パンクラスism/ウェルター級4位) △保坂忠広(パンクラスMEGATON) 判定0-0(廣戸20-20、小菅20-20、梅木20-20)
第3試合 ライト級 5分2R ○大場裕司(P'sLAB東京) ×渡辺智史(総合格闘技道場コブラ会) 判定2-0(廣戸20-19、小菅19-19、梅木20-19)
第2試合 ウェルター級 5分2R △花澤大介13(総合格闘技道場コブラ会) △宮田卓郎(名古屋ブラジリアン柔術クラブ) 判定0-0(廣戸19-19、小菅19-19、梅木19-19)
第1試合 フェザー級 5分2R ○田上洋平(HYBRID WRESTLING武∞限) ×藤本直治(パンクラス稲垣組) 1R 2'18" スリーパーホールド
パンクラスゲート ミドル級 5分2R △北浦徳之(寝技玄人会) △川本優仁(ライルーツコナン) ※時間切れドロー
パンクラスゲート ライト級 5分2R ○五十里祐一(P'sLAB東京) ×飯塚 徹(チーム・ドルバッキー) 1R 4'44" 腕ひしぎ十字固め
パンクラスゲート フェザー級 5分2R ×川俣丈次(総合格闘技闇愚羅) ○城間貴文(HYBRID WRESTLING武∞限) 2R 2'18" 腕ひしぎ十字固め
Last Update : 02/18
|