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(レポ&写真) [大道塾] 11.30 有明:山崎進が無差別初制覇。ロバーツは3位に

大道塾 "2003オープントーナメント 北斗旗全日本空道無差別選手権大会"
2003年11月30日(日) 東京・ディファ有明

 レポート:高田敏洋 写真:井田英登 
 【→大会前のカード紹介記事】 [→掲示板・アマ&実践スレッド]

<入賞者>
優勝 :山崎 進(大道塾総本部)
第2位:清水 和磨(大道塾上田同好会)
第3位:アレクサンダー・R・ロバーツ(空柔拳会館)
第4位:寺本 正之(大道塾関西本部)
第5位:高橋 敏親(大道塾横浜北支部)
第6位:藤田 憲雄(フリー)
第7位:五十嵐祐司(大道塾三沢支部)
第8位:岡崎 克史(青葉拳友会)

敢闘賞:小野 亮(大道塾吉祥寺支部)
敢闘賞:服部 宏明(大道塾京都教室)

<トーナメント勝ち上がり表>

【Aブロック】  【Bブロック】  【Cブロック】  【Dブロック】  

準々決勝
○寺本 正之
×高橋 敏親
本戦引分
延長旗判定(5−0)

本戦は両者互角の展開。終了間際に高橋がパンチでラッシュするがポイントには結びつかず、両者ノーポイントで自動的に延長に突入。
延長戦も前半は互角に推移したが、後半に入って若干集中力の乱れを感じさせた高橋に対して、攻撃力をキープし続けた寺本が、効果以上のポイントはなかったものの判定で勝利した。


×藤田 憲雄
○清水 和磨
本戦引分
延長(清水に効果2)

昨年覇者藤松の不参加によって本命に目される昨年準優勝の清水だが、この日は総じて体が重く、本来のキレの良さが感じられず、ノーシードから勝ち上がった他流派の藤田に対して本戦では効果ポイントも奪えない。しかし延長に入ると、3回戦で小野亮(敢闘賞受賞)との激戦を繰り広げた藤田の左脚にダメージの蓄積が見られ、そこに右ローで集中攻撃を仕掛けた清水が2つの効果を奪取。藤田は最後には片足立ちで組んで凌ぐ一杯一杯の状態に追い込まれた。

×岡崎 克史
○山崎 進
本戦引分(山崎に効果1)
延長(岡崎に反則2)

他流派の岡崎はノーシードから、日本拳法特有の直線的な突き蹴りを主体とした攻撃で危なげなく勝ち上がってきた。しかしここまで頭突きによる一本勝ち、効果3つを奪っての圧勝と好調さを印象づける山崎は、自身を身体指数で16上回る岡崎にも付けいる隙を与えない。本戦で右ストレートによる効果1、さらに延長に入るとスピードとフットワークで迎撃型の岡崎の攻め手を完璧に封じ込め「消極的姿勢」による反則2つを奪取して準決勝に駒を進めた。


×五十嵐祐司
○アレクサンダー・R・ロバーツ
本戦引分(五十嵐に効果1、双方に反則1)
延長一本勝(腕がらみ)

圧倒的な身体指数と寝技立ち技両面にしっかりとした技術を擁するロバーツは下馬評通り順当に勝ち上がってきた。対する五十嵐も昨年6位の石田圭市から本戦でマウントパンチによる効果をもぎ取って勇躍ベスト8に進出、「ストップ・ザ・ロバーツ」の意気込みを露わにし、両者勢い余ってフェースマスクを掴む反則を犯すなどややラフな展開に。本戦では五十嵐がパンチによる効果ポイントを上げるが、北斗旗ルールは効果1以下では自動的に延長突入となる。そして延長突入直後グラウンド攻防に入ったところで体力に勝るロバーツが上から五十嵐の腕をとらえ、一本勝ち。

準決勝
×寺本 正之
○清水 和磨
本戦引分
延長引分(1−2)
再延長旗判定(1−4)

両者の身体指数差は19。距離を詰めてインサイドからのパンチラッシュを狙う寺本に対して、清水が蹴り技を多用したカウンターを取る流れとなる。両者立ち技打撃での決着を目指したか、グラウンドでの攻防は全くなし。本戦、延長とも双方ノーポイントで全く互角の展開。しかし長期戦になると、今大会通じて迎撃スタイルを取った清水に対して、身体指数の差を吸収するため終始出入りして動き続けなければならない寺本がややスタミナ的にきつくなってきた印象があり、旗判定が割れながらも再延長で清水が決勝へのサバイバル戦を制した。

 

○山崎 進
×アレクサンダー・R・ロバーツ
本戦引分(双方に効果1)
延長(山崎に効果2)

40以上身体指数で劣る山崎だが、投げ技でロバーツを崩すとグラウンドでは上位のポジションをキープ、マウント状態からのパンチ連打動作によって効果ポイントを得る。しかし立ち技攻防となると、山崎の蹴りの間合いより遠い距離からでもパンチで相手の顔面を狙えるロバーツがやや優勢。右ストレートでこちらも効果1を奪い、更に決定的なポイントには結びつかなかったものの、顔面への膝蹴りで再三に渡って山崎の体をぐらつかせる。
延長でも同様の展開が続くが、山崎はロバーツの打撃で体勢が崩れそうになるとすかさず投げを放って、攻め込まれた印象を打ち消してしまう巧みさを見せる。更にそのままグラウンドに移行すると、本戦同様に大柄なロバーツの上を取ってマウント・パンチを繰り出し、2つの効果ポイントを得ることに成功。焦ったロバーツが終了間際に放った左ハイは山崎の顔面にヒットしたがポイントは効果に留まり、絶好調と巧みさを併せ持った山崎が判定で勝利のガッツポーズを見せることとなった。

 

 

 

 


決勝
×清水 和磨
○山崎 進
本戦引分(山崎に効果1)
延長旗判定(0−5)

苦しみながら勝ち上がってきた清水と、「ストップ・ザ・ロバーツ」を成し遂げ絶好調で優勝戦に歩を進めた山崎の差が出た一戦となった。時折リズムを取るように自身のフェースマスクをポンポンと叩きながら、小刻みにヘッドスリップを刻んで機をうかがう動きからは、勢いに乗る山崎の充実した心情が伝わってくる。清水が仕掛けるタイミングをずらせてのハイ・キックや後ろ回し蹴りも危なげないガードで凌ぐと、背負い投げからマウント・パンチ、という得意の攻撃パターンで本戦効果1をゲット。
延長でも山崎のスピードは衰えを感じさせない。清水は終了近くになって掴みから右拳を徹底連打して必死に追い上げたが、山崎の堅いガードからポイントを奪うことは適わず。本戦・延長通じて効果ポイント1を得ていた山崎が、初の栄冠を掌中に収めた。

 

 

 

 

Last Update : 12/05

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