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(レポ&写真) [修斗] 6.27 広島:ルミナ、3年ぶりの秒殺劇。冨樫、地元で快心の一本

サステイン "プロフェッショナル修斗公式戦"
2003年6月27日(金) 広島・広島サンプラザ

  レポート&写真:井田英登  【→大会前のカード紹介記事】 [→掲示板・修斗スレッド]

第9試合 68kg契約 5分3R
○佐藤ルミナ(SHOOTO GYM K'z FACTORY/ウェルター級8位)
×ライアン・アッカーマン(米国/グラップリング・ワークス/ライト級クラスA)
1R 2'12" ヒールホールド


 ローで少し様子を見たルミナは素早くタックルに。これは受け止められてロープに運ばれる。片足を上げた状態でアッカーマンの出方をうかがっていたが、片手を極めた状態から、押し上げる形の反り投げでグラウンドへ。
「ここで飛びつき三角に行っちゃおうかなと思ったけど、後で何を言われるかわからないんで」と試合後苦笑いしながら振り返ったように、あくまで慎重策のルミナは、上からパウンド。そしてコーナーに運んで数発上からのパンチを入れて、ヒールホールド。あっさりと勝負を決めた。
 広島のファンはこれまでビデオでしか目にすることができなかった伝説の秒殺劇に大いに沸き返る。2000年4月ハワイでのイーブス・エドワース戦以来、3年2ヶ月ぶりの一本勝ち。格下の相手となるが、快心の勝利にコーナーに登ってのアピールを繰り返す。

「こないだみたいに足関狙ってボコられたらどうしよう、とも思ったんですが、『いいや、イッちゃえ』と思って。…これがオレです!」とリング上でもマイクを向けられると笑顔で「狙ったんじゃないんですけど、自然にあの状態になったんで。極まりにくいと言われている外ヒールですけど、俺なら掛けられるよというところを見せたかったんで。今日はまた打撃が見せられなかったんで、次の試合で見せます」と健在をアピールした。
 ただ、バックステージでの談話ではライト級転向に話題が振られると「特にどこが悪いって訳じゃないんですが、今もう体がいろんな所が悪いんで、まず休みたいですね。半年ぐらい休んで、じっくり下の方から2年ぐらいかけてチャンピオンを狙いたいです。まずは海に行きたいです」と謙虚なコメントに終始した。






第8試合 ミドル級 5分3R
×池本誠知(ライルーツ・コナン/8位)
○菊地 昭(SHOOTO GYM K'z FACTORY/9位)
2R 1'28" 腕ひしぎ十字固め

2001年の三つのアマチュアトーナメント(フレッシュマン、東日本、全日本)を総なめにし、プロデビュー後も五連勝と破竹の白星街道をひた走る菊池。対する池本は2001年のスティーブ・バーガー戦以降、一勝五敗と極端な下降曲線を描く戦績。今回、広島という遠隔地と言うこともあって、東京、大阪で池本の入場時に恒例となっていた紙テープの乱舞もない。

例によって、池本は幕開けの挨拶がわりに大振りのハイキックを放つ。これが宙を切った直後、菊池がタックルを仕掛けテイクダウン。易々とパスしてサイドポジションを奪う。菊池がマウントを狙った瞬間のブリッジでスィープに成功したものの、ほとんど連続するように切り返されてまたボトムに戻された上に、今度はブリッジをスカされてバックマウントまで奪われてしまう池本。横ターンして逃れようとしても、菊池は体の下でもがく池本を易々とコントロールして、バックマウントをキープしてパンチをおとしていく。ようやく体を起こすことに成功して、池本が立とうとしても、執拗なタックルでグラウンドに引き戻してしまう菊池。このところグラウンドテクニックの難点を指摘され続けたこともあり、闇愚羅に出稽古にいくなど、レスリング技術の向上に努めているという池本は、なんとかこれを潰しすことに成功。だが、アリ猪木状態になった後繰りだした側転パスには失敗。

ラウンドは変わって、菊池は再度タックルでテイクダウンを狙っていく。なんとかがぶって潰し、パンチを落として立とうとする池本だが、菊池の執拗な片足タックルに重心を失い、再度グラウンドに引きずり込まれてしまう。下から腕をつかんだ菊池は、そのまま池本の上半身を巻き込むようにして腕十字に移行。一本勝ちで、上位ランカー食いに成功した。

華麗なサブミッションで売った“浪速のプリンス”もこれだけ負けが込むと、スタイル自身の問題であると言うしかない。組んだ時のレスリングには多少粘りがでてきたものの、ベーシックな部分での穴の多さは相変わらず。来月には初のDEEP参戦も控えているが、肝心な修斗で低迷が続くようでは本末転倒だ。

第7試合 ウェルター級 5分2R
×朴 光哲(SHOOTO GYM K'z FACTORY)
○冨樫健一郎(パレストラ広島)
1R 2'42" 腕ひしぎ十字固め

鋭い打撃で売りだし中の朴だが、ローのカウンター、左へのクロスとこの日は富樫の右フックがことごとくクリーンヒット。止めは距離を詰めてのワンツーを浴びて、スタンドでは完全にお株を奪われる形となった。ロープに詰めてのヒザに活路を見いだそうとした朴だが、富樫はすばやく戦略を切り替えてタックルへ。これはかろうじてガブって潰した朴だが、グラウンドに入ればそこは柔術紫帯の富樫の本領。朴がパウンドを浴びせる暇も与えず、下からの腕十字に移行する。釣り上げて腕を抜こうとした朴だが、逆にがっちり極まってしまう。

藤田、原と地元選手が連敗した直後の富樫の勝利に、場内は大歓声に包まれる。広陵高校の刺繍の入った柔道着に袖を通した富樫は、御機嫌で写真撮影に応じ、ホームタウンのヒーローぶりを満喫していた。

 

第6試合 ウェルター級 5分2R
×藤原正人(パレストラ東京)
○中蔵隆志(シューティングジム大阪)
1R 3'48" 三角絞め

 

第5試合 03年度新人王トーナメント ミドル級2回戦 5分2R
△原 弘文(TEAM JUNFAN修斗道場)
△伊藤 忍(パレストラ東京)
判定1-1 (20-18,19-20,20-20)
※抽選の結果、伊藤がトーナメント準決勝戦進出

 

第4試合 03年度新人王トーナメント クルーザー級1回戦 5分2R
×ザ・グレート浪花(総合格闘技夢想戦術)
○三上 MD 洋祐(総斗會三村道場)
判定0-3 (18-20,18-20,18-20)
※三上がトーナメント準決勝戦進出

 

第3試合 03年度新人王トーナメント ライト級2回戦 5分2R
×小林正俊(SHOOTO GYM K'z FACTORY)
○藤岡正義(シューティングジム大阪)
判定0-3 (19-20,19-20,18-20)
※藤岡がトーナメント決勝戦進出

第2試合 フェザー級 5分2R
×藤田善弘(パレストラ広島)
○田中寛之(直心会格闘技道場)
判定0-3 (15-20,15-20,15-20)
※1R、グラウンドポジションにある対戦者の顔面を蹴る反則で藤田に減点1

第1試合 ライト級 5分2R
○WILD宇佐美(無所属)
×溝口なおすけ(誠流会)
1R4'05" TKO



Last Update : 06/28

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