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(レポ&写真) [習志野ジム&掣圏道] 5.31 ディファ:内田ノボル、グールに完敗

習志野ジム&掣圏道協会 "格闘技新世紀・夢 挑戦!"
2003年5月31日(土) 東京・ディファ有明

【各ルール概要】 ※目潰し・噛み付き・急所攻撃・頭突きは全ルールで禁止
◆キックボクシング 3分3R ボクシング用グローブ着用
(可能技)パンチ・キック・首相撲&ヒザ (禁止技) 肘打ち・投げ技

◆パンクラチオン(総合格闘技) 5分2R オープンフィンガーグローブ着用
(可能技)殴る・蹴る・投げる・関節技・首絞め (禁止技)肘打ち・踏み潰し

◆アルティメットボクシング 3分3R ボクシング用グローブ着用
(可能技)殴る・蹴る・投げ捨てから殴る (禁止技)関節技・倒れた相手へ上半身キック

第10試合 アルテメットボクシング 3分3R
○桜木裕司(掣圏会館/SWAヘビー級3位)
×ワルディアシビリ・アレコ(グルジア/SWAライトヘビー級1位)
1R 2'18" TKO (試合放棄)


 桜木は95年極真空手全日本Jr高校重量級優勝者で、新日本キック・目黒ジム(現・藤本ジム)を経て、掣圏会館に入団。アルテメットボクシングのルールでは19戦12勝5敗2分の実績を残している。この日の試合では序盤からロー、フック、かかと落としなどで優勢に攻め、最後は右ミドルをワルディアシビリの左脇腹に一撃。ワルディアシビリが突然痛みを訴え、ドクターチェック後試合再開したが、パンチの連打で再びワルディアシビリが痛みを訴え試合放棄状態となり、観客が呆然とする中、桜木が勝ち名乗りを受けた。
 事実上のフィニッシュとなった右ミドルは、桜木によるとハイと見せ掛けて相手が気を抜いた所でミドルに落とすという技で、K-1の武蔵や極真の緑健児氏の現役時代の得意技だという。掣圏道の試合でも何度かダウンを取っているが、KO勝ちにつながったのは極真時代以来とのこと。
 桜木は控室で「やっと5連戦終ったよ」と安堵の表情を浮かべる。掣圏道のサイトを調べると、5月4日釧路(判定負け)、5月15日旭川(1R KO勝ち)、5月16日札幌(1R TKO勝ち)、5月18日仙台(1R KO勝ち)と、打撃ありの競技としては異常ともいえるペースで試合をこなしており、それは他のほとんどの掣圏道の選手も同様だったようだ。桜木は左足の靭帯を痛めながらもこの試合に臨んだという。師匠の佐山聡・掣圏道協会会長からも、試合前に「3連勝の後、ここからが勝負だ」と激励があったと話す。
 そして桜木は筆者を含めた格闘技マスコミが珍しく掣圏道の取材に来たのを意識してか、「有名にならなくてもいいから、本当の強さを求めたい」と語り始める。セコンドについていた瓜田ら掣圏会館の同僚達もウンウンとうなずいていたが、彼らに変な切迫感がなく、晴れやかな雰囲気だったのが印象的だった。「次、これで本掣圏道(夏から始まる一層武道色の強い掣圏道)に自信持って行けますよ」と最後にしめくくった桜木の目に、迷いは感じられなかった。

第9試合 キックボクシング 3分3R
×内田ノボル(ビクトリー/MAキックヘビー級王者)
○グル・セルゲイ[セルゲイ・グール](ベラルーシ/SWAヘビー級2位)
判定0-3 (28-30,27-30,27-30)


 グールはアレクセイ・イグナショフと同じベラルーシ出身。イグナショフ同様ムエタイスタイルのテクニシャンで、01年K-1イタリア予選で優勝しており、昨年6月のK-1 JAPAN富山大会のメインではニコラス・ペタスと対戦。ローのカットでペタスの足の骨を折り、ペタスを長期欠場に追い込んだ張本人だ。リングアナウンサーはそんなグールの実績を紹介する時に、「掣圏道は骨まで強い!」と叫んでいたが、グールの強さは骨だけではない。タイ人のようにニヤニヤ笑い内田を油断させながら、いきなり素早いコンビネーションで突進し、威力のある右ローやハイを着実に内田の体に叩き込む。1Rから内田は鼻血を出しドクターチェックを受けるほどで、前に出ようにもグールの前蹴りで跳ね返されてしまう。3Rにはようやく内田の右ハイが当たり、バテ始めたグールを反撃できるかに思えたが、グールも底力を見せ、しっかりと手数でポイントを稼ぎ、余裕の判定勝ちをおさめた。

第8試合 パンクラチオン(総合格闘技) 5分2R
○瓜田幸造(掣圏会館/SWAライトヘビー級3位)
×ダビダシビリ・ダビド(グルジア/SWAライトヘビー級6位)
2R 3'18" フロントチョーク


 瓜田は00年コンバットレスリング全日本オープン優勝者で、メインの桜木に次ぐ掣圏会館の2番手。1Rから寝技に不馴れなダビダシビリをスリーパーやヒールホールドで一方的に攻め続け、2Rにスタンド状態でのフロントチョークでタップを奪い完勝した。

第7試合 パンクラチオン(総合格闘技) 5分2R
○大阪 崇(習志野ジム/WMJOウェルター級)
×ロマノフ・デニス(ロシア/SWAウェルター級)
2R 4'43" チョークスリーパー

第6試合 キックボクシング 3分3R
×神谷友和(士道館橋本/MAキックヘビー級2位)
○アブドゥラフマノフ・アブドゥルジャリル(SWAスーパーへビー級2位)
判定1-2 (30-29,29-30,28-30)

第5試合 キックボクシング 3分3R
×ケイタロー(習志野ジム/WMJOヘビー級1位)
○アハルシェナシビリ・ベサリオン(グルジア/SWAスーパーへビー級)
1R 1'28" KO (3ノックダウン:パンチ連打)

第4試合 キックボクシング 3分3R
×加瀬大策(八街ジム/MAキックヘビー級5位)
○シベリゼ・ダビド(グルジア/SWAスーパーヘビー級8位)
1R 1'17" TKO (レフェリーストップ)

第3試合 キックボクシング 3分3R
×桜井裕也(習志野ジム/フェザー級)
○佑機(士道館橋本/MAキックフェザー級)
不戦勝 (桜井のドクターストップによる)

第2試合 キックボクシング 3分3R
×本間俊輔(習志野ジム/フェザー級)
○吉原亮平(柏ジム/フェザー級)
判定0-2 (29-30,30-30,28-30)

第1試合 アルテメットボクシング 3分3R
○マケエフ・スタニスラフ(ロシア/SWAウェルター級)
×クツェニ・アリアクサンドル (ベラルーシ/SWAウェルター級)
判定3-0 (27-25,28-25,27-24)

Last Update : 06/13

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