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(レポ&写真) [コンテンダーズ] 5.25 横浜:宇野と三島、ダブルスで好勝負!

GCMコミュニケーション "GCM THE CONTENDERS-8 INFINITY"
2003年5月25日(日)神奈川・横浜赤レンガ倉庫1号館

  レポート&写真:井原芳徳  【→大会前のカード紹介記事】 [→掲示板・GCMスレッド]

  ◆テレビ放送予定◆ サムライTV 6/2(月)19:00-21:00
    (リピート放送・2(月)25時-,17(火)22時-,18(水)19時-,22(日)17時-,26(木)16時-)

第8試合 ダブルスルール 15分3本勝負
△宇野薫(和術慧舟會東京本部)& 雷暗暴(PUREBRED東京)
△三島☆ド根性ノ助(総合格闘技道場コブラ会)& 植松直哉(K'z FACTORY)
延長5分時間切れ(本戦0-0)


 急造チームのイメージの強い三島&植松だが、ゴング直前どっちが先攻で出るかで譲り合い、結局二人同時にロープの外に出るという、プロレスの古典ギャグの小芝居を披露。意外に息の合ったところを見せるが、試合になると唯一のダブルス経験者の宇野のチームが優位。あえて自軍コーナー近くで極めさせ、すぐにタッチするという戦法で三島組を翻弄する。
 だがゲーム的要素だけで終らないのがこの4人の凄さ。過去対戦がなく、同階級なら間違いなく世界トップ10に入る宇野と三島がリング上で対峙すると、ひと際歓声が大きくなる。すばやく上下の入れ替わる白熱した攻防は、技術的水準が高くて面白いのはもちろんなのだが、観客を意識した派手な動きも随所に見られ、単に強いだけではない、ショーマンとしての二人の水準の高さも感じさせた。雷暗が試合後「自分に合わないルールと思っていたけど、やってみたら楽しかった」と振り返ったように、雷暗と植松も、宇野と三島の勢いに引っ張られるようにイキイキとした動きを見せ始める。唯一階級の違う植松がどうしても捕まる展開が多かったが、植松もかつてトーナメントオブJでアキレス腱固めを極めたことのある宇野に対し、執拗に足関を仕掛け奮闘。結局延長5分が終っても両軍一本も取ることができず、試合終了。メインイベントらしい好勝負となった。

 ダブルスルールには眉をひそめる人もいるが、1対1や打撃ありの勝負では見られない、選手のリラックスした動きやバリエーションに富んだ技術が楽しめるのが魅力だ。回を重ねるごとに選手もこのルールに慣れ、このルール向けの戦法を練るようになっている。イリホリの試合にしてもそうだが、4選手が比較的近い体重のほうが、各選手の魅力が出やすいこともわかりつつある。「コンテンダーズのダブルスルール」が、一つの格闘ショースポーツの形として出来上がりつつあるようだ。

第7試合 67kg契約 5分2R
×戸井田カツヤ(和術慧舟會トイカツ道場)
○小室宏二(RJJ)
1R 2'50" 車絞め


 小室が「格闘技通信」誌で「道衣を着て闘いましょう」と呼び掛けたのを受け、黒の道衣姿で入場したトイカツだったが、リングインすると上下を脱ぎタイツ1枚に。そのまま試合をするかと思いきや、ゴング直前にTシャツを着て小室を翻弄する。この心理戦が功を奏したのか、トイカツは開始早々ヒールホールドを完全に極めることに成功。だが小室は意地でもタップせず脱出。トイカツは再びヒールを狙うが、小室はこれも耐え、トイカツの上におおいかぶさると必殺技の車絞め。トイカツがタップし、小室が劇的な逆転勝利をおさめた。
 敗れたトイカツはサッカーの試合のように小室と道衣を交換。マイクを持った小室はこの試合を区切りにして柔道に専念し、来年のアテネオリンピックを目指すと宣言した。だがトイカツのヒールホールドがかなり効いていたようで、閉会セレモニーではトイカツの肩車でファンの前に姿を現していた。

第6試合 76kg契約 5分2R
△和田拓也(SKアブソリュート)
△弘中邦佳(SSSアカデミー)
判定40-40 (1R:20-20/2R:20-20)


 プロ修斗ミドル級の急成長株・弘中が得意の柔術テクニックを発揮。1Rにはリバーサルを決め、2Rには和田の投げを崩してバックを取るが、和田もテイクダウンで先に上になる場面が多かったため、判定は五分五分となった。

第5試合 78kg契約 5分2R
○光岡エイジ(RJW/central)
×北岡 悟(パンクラスism)
判定40-36 (1R:20-18/2R:20-18)


 タックルで何度もテイクダウンを奪った光岡の完勝。北岡は足関を狙うが決め手に欠いた。

第4試合 ダブルスルール 15分3本勝負
△“太陽ホエールズ”門脇英基(和術慧舟會東京本部)&中原太陽(和術慧舟會GODS)
△“チーム・イリホリ”矢野卓見(烏合会)&今成正和(Team Roken)
延長5分時間切れ(本戦0-0)


 最初は中原とヤノタクの激突となり、中原がいきなりヒールでヤノタクをつかまえるが、ヤノタクはかろうじて脱出し今成とタッチ。中原も門脇にタッチすると、今成と門脇の素早い攻防が8分近く続く。またも中原とヤノタクの激突となると、門脇からは「こっちが正当派だ!向こうはオッサンだから若さで勝負だ!」といった激が飛び、会場が笑いに包まれる。残り5分間は今成が門脇を下からの腕十字で執拗に攻め続けたり、中原が今成に掟破りの足関を仕掛けるなど目まぐるしい攻防が繰り広げられるが、互いに一本も取れず延長に突入。延長になっても今成が下からしつこく門脇の腕を狙い続けるが、結局時間切れ。決着はつかなかったが、4人の持ち味のよく出た楽しい試合だった。門脇は「またこのチームでやりたい」とコメント。「太陽ホエールズ」の再結成に期待したい。

第3試合 74.5kg契約 5分2R
△星野勇二(和術慧舟會GODS)
△石田光洋(総合格闘技TOPS)
判定40-40 (1R:20-20/2R:20-20)


 アブダビ日本予選優勝の石田がコンテンダーズ初参戦。同じレスリングベースの星野とスタンドでの攻防を続けるが、大きな展開がなくドロー。1Rに星野がバッティングで生え際を出血するアクシデントもあった。

第2試合 62kg契約 5分2R
×廣野剛康(和術慧舟會GODS)
○中村 浩(ロデオスタイル)
判定38-39 (1R:20-19/2R:18-20)


 プロキャリアの無い中村だが3月のコンバットレスリング全日本選手権を制した実力者。パレストラ東京では柔術も学んでおり、カンペオナートの青帯で優勝の経験もある。1Rこそ廣野の三角絞めに捕まりかけたものの、道衣をまとって臨んだ2Rはペースを握り、パスガードに成功したことが評価され僅差の判定勝ちをおさめた。

第1試合 74kg契約 5分2R
△芹澤健市(RJW/central)
△小谷ヒロキ(K'z FACTORY)
判定40-40 (1R:20-20/2R:20-20)


 意外にもコンテンダーズ初参戦の芹澤と、同じく初参戦の小谷兄の対戦。1R後半に芹澤が下からの腕十字を狙うと、小谷が脱出し足を取りに行く場面もあったが、試合の大半は緊迫したスタンドでのレスリングの攻防に占められ、揃って決め手に欠きドロー。

Last Update : 05/30

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